アルバム「Like a Rock」はリリース後、すぐ買って聴いた記憶があります。

リーダーであるボブ・シーガーとバンドの面々の楽しそうな写真がジャケットの表と裏にあり、シルバーバレッドバンドの結束が伝わってきました。


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◆特にA面トップのオープニングのこの曲“American Storm”はドライブの聴いたロックンロールナンバーでほんとカッコよくて何回も聴きました。

ボブ・シーガーのアルバムってA面トップが「エンジンが全開!」ってこうした曲が配置されていて、1曲めから気分良く聴けるんですよね。

“Hollywood Nights“  「Stranger In Town」
"The Horizontal Bop"  「Against The Wind」
“Even Now“ 「The Distance」
そして、この“American Storm“…!

あまり歌詞に注目することなく、
「俺たちアメリカ人のアメリカン・ロックを聴いてくれ!」
「嵐が吹き荒れるようなロックだろ!?」
大意はそんなところだろう…!と思っておりました。

それが、この曲を聴いてから、いま、37年も経って…
この曲の歌詞は、どうもそうじゃなかったみたいですよ(^_^;)


1986年、シーガーはニューヨーク・タイムズ紙に、
この曲はコカインの乱用について歌ったものだと語っている。

In 1986, Seger told The New York Times that the song is about cocaine abuse. 
(この曲のWikipediaより)

えっ(゚д゚)!


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(Bob Seger)

Released in 1986
US Billboard Hot100#13 
From the Album “Like a Rock”

*原詞の引用は太字

Headin' out on some uncharted path
You soon turn back
It happens time and time again
You never seem to reach the end

Someone's out there on the street tonight
When things go wrong
He'll guarantee to make them right
If the price is right

地図にも載ってない道を出発しても
おまえは すぐに引き返してくる
幾度となく何度も起こったことさ
終わりには決してたどり着けないようだ

誰かが今夜 街路でおまえを待っている
物事がうまく進まないとき
ヤツなら  乗り切ることを保証する
まあ その代償が適切ならね

Every time I look you're fallin' fallin'
Beaten by the wind
Every time I turn around he's there again

見るたびに おまえはどんどん落ちていく
激しい風に打たれて
振り向くたびに  再びそこにヤツがいる

It's like a full force gale
An American storm
You're buried far beneath a mountain of cold
And you never get warm

It's like a wall of mirrors
You charge 'em at full speed
You cover up—you hear the shattering glass
But you never bleed
You never feel the need

最大の強風がおまえを襲うかのようだ
そいつが アメリカン・ストーム 
おまえは寒さの山のはるか下に埋もれ
身体が暖かくなることはない

そいつはまるで 鏡の壁のようだ
おまえは 全速力で体当たりする
ガラスの破片が飛び散る音を聞くけど
おまえはそれを覆い隠し 決して血は流さない
何が必要かなんて何も感じない


Everybody casts a certain light
A special gift
It's theirs to use for wrong or right
When you face the night

More and more we choose the easy way
We take no risks
We figure out which games to play
And how to make 'em pay

誰もが一定の光を放ってる
生まれながらの特別な贈り物さ
困難に直面したとき
それをどう使うかは 自由なんだ

だが 人は 危険を冒さずに
ますます楽な道を選ぶようになる
どのゲームをすれば勝てるか
カネのぶん取り方を計算するんだ

Suddenly the pressure's fallin' fallin'
Skies have all turned grey
Suddenly the storm is heading straight your way

突然 プレッシャーが襲ってくる
空はすべて灰色に変わり
嵐はまっすぐ おまえの行く手に吹いてくる

It's like a full force gale
A top a mountain of cold
You tell your story again and again
And it never gets old

You face a wall of mirrors
You charge 'em at full speed
You cover up—you hear the shattering glass
But you never bleed

最大の強風がおまえを襲うのさ
寒さの山の頂上から吹いてくる
その話は何度も何度も繰り返され
決して古びたりはしない

おまえは鏡の壁に直面して
全速力で突進する
ガラスの破片が飛び散る音を聞くけど
おまえはそれを覆い隠し 
決して血は流さない

You face a full force gale
An American storm
You're buried beneath a mountain of cold
And you never get warm
—no you never get warm

最大限の強風が吹いてくる
アメリカン・ストームさ
おまえは寒さの山の埋もれ
身体が暖かくなることはない
身体が冷たく凍え死んだも同然

You face a wall of mirrors
You charge 'em at full speed
You cover up—you hear the shattering glass
But you never bleed
You never feel the need
You never feel the need

おまえは鏡の壁に直面し
全速力でぶつかっていく
ガラスの破片が飛び散る音が聞こえるけど
決して血は流さない
何が必要なんて何も感じることもなく
何でそんなことしてるのかもわからない

Never feel the need
Never feel the need
You never feel the need
Oh it's like a full force gale
An American storm
An American storm

何もわからなくなってしまう
何をしてるのかもわからない
何が必要かなんてわかりやしない
ああ 最大の暴風が吹き荒れるのさ
アメリカン・ストーム
アメリカン・ストーム

(Words and Idioms)
uncharted =地図に載っていない
gale force wind. 強風
charge〔~を〕襲撃する、〔~に〕体当たりする、突撃する
cover up =失敗や犯罪などの都合の悪い事態を人に知られないようにする
cast《ある対象へ向けて放つ》<...に>(光・影)を投げかける
figure out=(…を)理解する、解決する、計算して(…の)合計を出す

日本語訳 by 音時


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(この曲のWikipediaより)

 1986年、シーガーはニューヨーク・タイムズ紙に、この曲はコカインの乱用について歌ったものだと語っている。
 ボブ・ウッドワードが書いたジョン・ベルーシの伝記『Wired』を読んで書いたんだ。2年半前のことで、ショービジネスにおけるコカイン乱用について世間が騒いでいた時だった。当時は、すぐに廃れる流行に過ぎず、レコーディングの時にはこの曲は時代遅れになっているだろうと思っていた。でも状況は悪化している。
 コカインは最近、東海岸や西海岸ではそれほど流行っていないのかもしれないが、疫病はハートランド、つまり中西部や南部にまで広がっている。アメリカン・ストーム』のキーとなるセリフは『必要性を感じない(Never feel the need)』だ。
 ドラッグをやっているときは何も感じない。麻痺している。何らかの理由で感じることを恐れ、だからドラッグに手を出す。俺は、人々がそうならないようにしたいんだ。


ボブ・シーガーが「ドラッグ」についてとても慎重なのは、父親の影響でもあるようです。

 ドラッグに関しては、早い段階で警告を受けたんだ」とシーガーは続けた。 「父はアルコール依存症で、俺が10歳のときに家を出た。でも、その頃には父の問題が何なのかを理解していたよ。被害を直接見ていたので、慎重になったんだな。

◆うーむ、僕は“アメリカン・ストーム”って「嵐のようなアメリカン・ロック」のことだと勝手に解釈しましたが、どうもそうではなく、当時アメリカ国内に広がる「ドラッグ」のことを例えて命名したもののようです。
 「寒さの山から吹いてくる暴風」「鏡の壁で全速力で体当たりしてガラスの飛び散る音がしても覆い隠す」「必要性などまるで感じてない」…というのが、ドラッグ常習者の症状を歌った?ものなんでしょうかね。

◆こういうノリのよいロックン・ロールナンバーで、社会問題に警鐘を鳴らすのって…みなさん、どう思います?  ボブ、わかりくいぜ…(^_^;)。 でも…カッコいい曲だよな〜。