このイントロ…そして「それは罪だよ」というタイトル(歌詞)。
このPVもとても意味ありげで宗教的。ですので、信心深くない僕なんぞは、この曲を聴くときは真剣に聴かなくてはいけない気になってしまいます。そんなことからも和訳は避けてきていました…。
でも星船さんがやはり1987年の欠かせない曲としてこの曲を取り上げていらっしゃいますので、うむ、向き合ってみよう…。
「ビルボードチャート日記」by 星船
◆この曲のソングライティングをしている、ペット・ショップ・ボーイのニール・テナントは、子どもの頃からカトリック教徒として育てられたようです。この曲の歌詞には彼の教会に対する見方が反映されているようですね…。
この曲のWikipediaには、こんな風に書かれていました。
この曲の中でテナントは、ニューカッスル・アポン・タインのカトリック セント・カスバーツ高校に通っていたときの印象をいくつか述べています。
彼は、自分がしたこと、あるいは行おうとしていたことすべてが罪であると感じるようになりました。 テナントは、フラストレーションと怒りの瞬間に自分の感情を浄化するために歌詞を書いたが、それは深刻なものではなかったと述べています…。
うーん、はい、自分の過去をすべて「罪」と心で感じてる人は、生きるのも辛くなってしまうのではないかと思うのです。でも上記にあるように、ニール・テナントが「罪だ」とは感じているけれども、「深刻なものではなかった」…と言っているのでちょっとホッとしました。
◆下記、この曲の和訳を試みたわけですが、終わりの部分でニール・テナントは「コンフィトール(キリスト教の回心の祈り)」としてラテン語で暗唱しています。この部分は、Google翻訳でお願いしました。

Songwriter(s)
Neil Tennant、Chris Lowe
Released in 1987UK Single Cjhart#1
US Billboard Hot100#9
From the Album “Actually”
*原詞の引用は太字
When I look back upon my life
It's always with a sense of shame
I've always been the one to blame
For everything I long to do
No matter when or where or who
Has one thing in common, too
自分の人生を振り返ってみる
いつも恥ずかしい気持ちを抱えてるんだ
自分がやりたいと願ってることはすべて
いつも責められるのは僕だった
いつも責められるのは僕だった
いつでも どこでも 誰だって
ひとつの共通点があるよね
It's a, it's a, it's a, it's a sin
It's a sin
Everything I've ever done
Everything I ever do
Every place I've ever been
Everywhere I'm going to
It's a sin
それは それは それは それは罪
罪なんだ
僕がこれまでやったことすべて
僕がこれまでやってきたことすべて
これまで行ったすべての場所
僕が行くところはどこだって…
罪なんだ
At school they taught me how to be
So pure in thought and word and deed
They didn't quite succeed
For everything I long to do
No matter when or where or who
Has one thing in common, too
学校ではどうあるべきかってことを教えられた
考え方も 言葉も 行動も 純粋であれって
僕がやりたいと焦がれたことはすべて
ヤツらは まったくうまくいかなかったけどね
ヤツらは まったくうまくいかなかったけどね
いつでも どこでも 誰だって
ひとつの共通点があるんだよ
It's a, it's a, it's a, it's a sin
It's a sin
Everything I've ever done
Everything I ever do
Every place I've ever been
Everywhere I'm going to
It's a sin
それは それは それは それは罪
罪なんだ
僕がこれまでやったことすべて
僕がこれまでやってきたことすべて
これまで行ったすべての場所
僕が行くところはどこだって…
罪なんだ
Father, forgive me
I tried not to do it
Turned over a new leaf
Then tore right through it
Whatever you taught me
I didn't believe it
Father, you fought me
'Cause I didn't care
And I still don't understand
父よ 許してください
やらないよう努力はしました
気持ちを入れ替えてみましたが
すぐに誓いを破ってしまいました
あなたが僕に教えてくれたことは何でも
僕は信じられなかったのです
父よ あなたと私は争いましたが
私はまったく受け入れられず
そして いまだに理解できていないのです
So I look back upon my life
Forever with a sense of shame
I've always been the one to blame
For everything I long to do
No matter when or where or who
Has one thing in common, too
そして僕は自分の人生を振り返る
いつまでも 恥ずかしい気持ちを抱えて
やりたいと思ってるすべてのことで
責められるのはいつも僕だった
責められるのはいつも僕だった
いつだって どこでだって 誰だって
ひとつの共通点があるのさ
ひとつの共通点があるのさ
It's a, it's a, it's a, it's a sin
It's a sin
Everything I've ever done
Everything I ever do
Every place I've ever been
Everywhere I'm going to
It's a sin
それは それは それは それは罪
罪なんだ
僕がこれまでやったことすべて
僕がこれまでやってきたことすべて
これまで行ったすべての場所
僕が行くところはどこだって…
罪なんだ
It's a, it's a, it's a, it's a sin
It's a, it's a, it's a, it's a sin
罪なんだ 罪だよ
罪さ やっぱり罪なんだ
[Outro]
"Confiteor Deo omnipotenti vobis fratres quia peccavi nimis cogitatione, verbo, opere et omissione. Mea culpa, mea culpa, mea maxima culpa."
“兄弟たち、私は全能の神を信頼します。なぜなら、私は思考、言葉、行為、不作為においてあまりにも罪を犯してきたからです。私のせいです、私のせいです、私の最大の落ち度です…。“
“兄弟たち、私は全能の神を信頼します。なぜなら、私は思考、言葉、行為、不作為においてあまりにも罪を犯してきたからです。私のせいです、私のせいです、私の最大の落ち度です…。“
(Words and Idioms)
turn over a new leaf 心[魂・性根・精神・気持ち]を入れ替える
日本語訳 by 音時
*最後のOuro(ラテン語)の部分はGoogle翻訳

◆うーん、途中で父(Father)への告白がありますが、神さま相手か、もしくは学校の教師たちへの皮肉なんだろうなあ。
◆Top Of The Popsに出演。
◆これは知らなかったな。この曲がキャット・スティーヴンスの1971年の曲“Wild World”の盗作であるとした訴訟があった…んですね。(Wikipediaより)
turn over a new leaf 心[魂・性根・精神・気持ち]を入れ替える
日本語訳 by 音時
*最後のOuro(ラテン語)の部分はGoogle翻訳

◆うーん、途中で父(Father)への告白がありますが、神さま相手か、もしくは学校の教師たちへの皮肉なんだろうなあ。
自分の行ってきたことを「罪」であると自覚することは大切だけど、罪を犯さずに人生を生きていくことができる人間って少ないんじゃないでしょうか。
そしてニールはカトリック教徒であると同時に、同性愛者でもありましたので、なおさらのこと、自分は罪を自覚して生きているんだ…というカミングアウトした曲でもあるのかなと思いました。
そしてニールはカトリック教徒であると同時に、同性愛者でもありましたので、なおさらのこと、自分は罪を自覚して生きているんだ…というカミングアウトした曲でもあるのかなと思いました。
◆Top Of The Popsに出演。
◆これは知らなかったな。この曲がキャット・スティーヴンスの1971年の曲“Wild World”の盗作であるとした訴訟があった…んですね。(Wikipediaより)
シングルのリリース当時、英国のDJジョナサン・キングはペット・ショップ・ボーイズがキャット・スティーヴンスの1971年の曲「ワイルド・ワールド」から「イッツ・ア・シン」のメロディーを盗用したと非難した。 彼はザ・サン紙でこの主張を行い、1980年代には定期的にコラムを執筆した。 キングは自らの主張を実証するために、「イッツ・ア・シン」と同様のアレンジメントを使用した「ワイルド・ワールド」の自身のカヴァー・バージョンをシングルとしてリリースするまでに至った。 ペット・ショップ・ボーイズはキングを訴訟したが、このシングルは失敗に終わり、最終的には法廷外で損害賠償を勝ち取り、それを慈善団体に寄付した。
とのこと。
キャット・スティーヴンス“Wild World”。裁判では決着済みですが、た、たしかにメロディが…(^_^;)
とのこと。
キャット・スティーヴンス“Wild World”。裁判では決着済みですが、た、たしかにメロディが…(^_^;)
◆エルトンも歌ってます。
Elton John and Years & Years – It’s a Sin (BRIT Awards 2021 Performance)
コメント
コメント一覧 (6)
このPet Shop BoysやTears For FearsやStingを。
しばし、この時期はEnglish Englishに魅せられていました。
発音や英文の作りやボキャブラリーのひとつ、ひとつが魅力でした。
この曲もしかりです。発音はQueens English、そして歌詞の英文が本当に文法通り、格式高いっていう感じでかっこよく感じるんです。
on my lifeじゃなくてupon my lifeとなるところ。
No matter when or where or who has,,,の構文の使い方、等々。
内容は、心の叫びのような歌詞ですね!
UKのカトリックの学校、戒律に厳しかったんでしょうね。
その戒律と自分の本当の姿が乖離していったんでしょうね。
It’s a sin、、、いや違うよって言ってあげたくなりますよね。
その姿がキミだから、キミらしく生きていいんだって。
しかし、言葉で言うのは簡単ですが、本人しかわからない、もっともっと奥が深い部分があるのではないでしょうか?
音時さん、和訳、解説ありがとうございます。Pet Shop BoysのNeil Tennantのバックグランド等知りませんでした。
時を経て、この曲の深みを感じています。
「ウエスト・エンド・ガールズ」を聴いて、ファンになりました。『Actually(哀しみの天使)』はお気に入りのアルバムで、今でも時々聞いています。
この曲も、カッコよくて大好き。ボーカルもさることながら、バックの音楽が素晴らしい! よくこのような分厚い音楽が作れるものだと感心しながら聴いています。(この2人組、只者ではありません)
MV、初めて観たかも…。思わず見入ってしまいました。
神父(司教)さん、顔が恐すぎです。信者の方が逃げちゃいますよ。
この曲、題名、雰囲気からしてかなりのメッセージが込められているかなぁ、と思ってはいましたので、音時さんの和訳が待ち遠しかったです。ありがとうございました。なかなかすごい曲を作ったものです。
キャット・スティーヴンスの“Wild World”は知っていましたが、聞き比べると、なるほど似ているところもありました。世の中にこれだけたくさんの曲が出回ると、どこか似てくる曲があるのも仕方ないとは思います。