B面に移りましょう!(CD世代の人には通じない言い方だな…)

 “Livin' Thing(オーロラの救世主)“、そして“Telephone Line”のレコードが欲しくて、アルバム「オーロラの救世主(A New World Record)」を買いました!(輸入盤)。

 "So Fine "は、このB面1曲めに収録されており、明るい音楽やコーラスにシンセサイザー(モーグ)が大活躍します。そして、この曲がフェード・アウトすると次の曲“Livin'Thing“のイントロのバイオリンが代わりに響きだすところがなんともいえず好きでしたね…。

◆ELOのドラマーであるELOのベヴ・ベヴァンが、「モーグのプロセッサーについて」コメントしていました。

モーグ・プロセッサーをアルバムでは「So Fin」で使ったよ。これは本当に、かなり新しいアイテムでモーグの人たちが作ったものなんだ。ドラムそのものを電子化したもので、音は電子音、キーボードのセットアップを通して、ムーグ本体に接続します。そして、モーグのセッティングに応じて、ドラムの音も変化するんだ。そして、とても新しいものなんだ。とても革新的だよ。
( ベヴ・ベヴァン(1976年 - 『Rock Around The World』ラジオ番組インタビュー)

◆ジェフ・リンは、1990年のロジャー・スコットとのラジオインタビューで、この曲の作曲についてこう語っています:

"So Fineは弾けるような小さな(ナンバー)だ。僕はこの曲についてあまり知らないんだ。ただ、僕が書いて、歌ったということです。そして......それは、アメリカ人のような、アメリカン・スタイルのような音を出そうとするものだったと思う。ドゥービー・ブラザーズとか、アメリカのグループのようなハーモニーを出そうとしていた。彼らの真似をしようとはしていなかったが、それは......弾むようなアメリカン・スタイルで、トップが少しぐらついているような感じだったよ。
 " ジェフ・リン(1990年8月21日 - Roger ScottによるClassic Albumsラジオ・インタビュー)。
そんなわけでこの曲は歌詞というよりも、E.L.O的にはサウンドが聞き所な曲、というところなのでしょう。ここでの実践が次の2枚組アルバム「Out Of The Blue」に生きていくんですね…!


s-l1600 (6)


Songwriter(s) Jeff Lynne

Released in 1976
From the Album “A New World Record”

*原詞の引用は太字

Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la, ooh la la, ooh la, ooh la la, ooh

Two drifters on the morning sky
Two drifters sailing wide and high
When summer breezes blow across your mind
With you, I will walk the line

朝の空に漂う二人の漂流者
二人の漂流者は広く高く航海する
夏のそよ風がきみの心を吹き抜けるとき
きみと一緒に 僕はまっすぐに歩くんだ

I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)

とてもいい感じさ
いい感じなんだ
いい感じでいたいんだ

People walking hand in hand
Everybody's singing to the band
I want to be where the stars shine bright
And hear sweet music on a summer night

人々は 手と手をつないで歩いてる
誰もが バンドに合わせて歌っるんだ
星がきらきら輝く場所にいたいのさ」
夏の夜に甘い音楽が聞こえるのがいいね

I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)

とてもいい感じさ
いい感じなんだ
いい感じでいたいんだ

Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la la, ooh la la, ooh la la, ooh la la, ooh

Sun-downers, we'll go on and on
We'll find the land of the midnight sun
And when you look, you'll see for miles around
You'll see the world is in your hand

仕事終わりのお酒  美味くて飲んじゃうのさ
僕たち 真夜中の太陽の国を見つけよう
きみが 見渡せば 何キロも先が見えるはず
世界がきみの手の中にあるのがわかるだろう

I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)

とてもいい感じさ
こんなふうにいたいんだ
いい感じのままでいたいね

Oh, baby, yes, you know just what I want
I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)
I want it so fine (Whoo, whoo)

ああベイビー 僕が望むことをきみは知ってるね
とてもいい感じさ
いい感じなんだ
いい感じでいたいんだ

Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la, ooh la, ooh la, ooh la, ooh
Ooh la, ooh la la, ooh la, ooh la la

(Words and Idioms)
Walk the Line=まっすぐ歩く、道をそれない、正しい行動を行う
sundowner=夕方仕事のあとに飲む酒

日本語訳 by 音時


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◆和訳していても、とても元気で明るい曲でした!
ただ1点、ちょっと気になったのが、改めて聴くと出だしの歌詞で、

Two drifters on the morning sky
Two drifters sailing wide and high

と「2人の漂流者(Two driftes)」が出てきます。

ん?それってもしかして…そうなんです。

この曲のフェード・アウトと同時にシンクロしてくるバイオリンの響き…
そうですB面2曲目の“Livin' Thing”。この曲の出だしの歌詞は、


Sailin' away on the crest of a wave 
It's like magic 
Rollin' and ridin' and slippin' & slidin' 
It's magic 

波の背に乗って航海するんだ
それはまるで魔法のようさ
波の上を回って滑って くるくると
それはまるで魔法みたいなんだよ

…と海を航海する主人公が出てきます。別な言い方をすれば“drifters(漂流者)”と言えますよね。

ひょっとしてこの2曲は「続き」なのではないか?

実は“Livin' Thing”の歌われている内容は僕の和訳でも、ちょっと「意味深」なので、この2曲が関連してるというのは驚きです。少し内容を深めてみたいな…なんて思いました。

興味のある方は“Livin' Thing”の和訳記事もあわせて御覧ください。


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◆こちらELOのカバーバンドである“ELO Exprience”が演奏する“So Fine”。

2020年 コロナ禍のなかで、オンラインで各メンバーが離れた場所で演奏し合わせています。
(彼らのFacebookに動画が載ってます)これはぜひ見てほしいです。
https://www.facebook.com/watch/?v=365049311198146

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