この曲のミュージックビデオ。思わず見入ってしまいます。ゴドレイ&クレームの作品です。

リンゴが大活躍!していますが、ジェフ・リン、ポール・サイモン、エルトン・ジョンもカメオ出演してますし、サウンドが“アイ・アム・ザ・ウォルラス”や“ア・デイ・イン・ザ・ライフ”、シタールの音やテープの逆回転など…ビートルズ!を思い出させますよね。

 「Fab」って…かつてビートルズは「FAB FOUR」(ファブ・フォー)と呼ばれていたんですね。「Fab」は「Fabulous」(素晴らしい)の意味で、“When we was Fab”というのは、「ビートルズをやっていた頃」と解釈していいでしょう。


When_we_was_fab_picture_disc


◆ウィキペディアからの情報ですが、当初から「Fab」をテーマとした楽曲となることだけは決まっていて、ジョージはオーストラリアのクイーンズランドで制作を行なっていた関係から「Aussie Fab」という仮タイトルが付けられていたそうですよ。

でも、いずれにしてもジョージがビートルズ時代を振り返って歌った曲ということでとっても興味深いですよね。

◆この曲は“セット・オン・ユー”の全米No1ヒットが収録された、ジョージのアルバム「クラウド・ナイン」からの第二弾シングル。作者は、ジョージとプロデュースを担当したジェフ・リン(E.L.O)です。


FAB075


Songwriter(s) George Harrison, Jeff Lynne

Released in 1988
US Billboard Hot100#25
From the Album “Cloud Nine”

*原詞の引用は太字


One! Two!
Back then long time ago when grass was green
Woke up in a daze
Arrived like strangers in the night
(Fab! Doot, doot, doot doo)
Long time ago when we was fab
 (Fab!)
Back when income tax was all we had

若くて青臭かった昔を振り返ってみたよ
朝起きてもぼーっとしていて
夜に別人のようになって帰ったものさ
(Fab)
僕たちが“Fab”って名乗ってた 遠い昔のこと
(Fab)
振り返ると 僕らは税金ばかり払ってたね

Caressers fleeced you in the morning light
Casualties at dawn
And we did it all
(Fab! Doot, doot, doot doo)
Long time ago when we was fab
 (Fab)
In my world you are my only love

朝の光のなかでキミたちを撫でて
夜が明ける頃に 死体のようになってる
僕らはやれることはみんなやった
(素晴らしい仲間)
僕たちがビートルズだった頃の大昔の話
(素晴らしい仲間)
僕の世界じゃ きみたちだけを恋してた

And while you're in this world
The fuzz gonna come and claim you
But you mo better wise
When the buzz gonna come and take you away
Take you away. Take you away

この世にはきみたちがいてくれるけど
警察がやってきて要求してくるんだよ
だけど 賢くならなきゃいけないね
噂話が広がって きみたちを連れ去ってしまうから
きみたちを連れ去ってしまうんだ

The microscopes that magnified the tears
Studied warts and all
Still the life flowed on and on
(Fab! Doot, doot, doot, Gear!)
Long time ago when we was fab 
(Fab)
But it's all over now, baby blue


涙を拡大して見せる顕微鏡は
ありのままを映し出すのさ
それでも人生は延々と続いていく
(Fab)
僕らが“Fab”って名乗ってた昔の頃のこと
(Fab)
だけどねえ  もうみんな終わったんだ

(Oo! doot, doot doot. Fab!)
Long time ago when we was fab
(Fab!)
 Like this pullover you sent me
(Fab! Doot, doot, doot. Gear!)
And you really got a hold on me
(Fab! Doot, doot, doot, Gear!)

(僕らがビートルズだった頃)
ずいぶん昔に僕らがそう名乗ってた頃
(Fab)
きみが僕に送ってきた この着ぐるみみたいに
(Fab)
きみは本当に僕の心を掴んでたんだ
(Fab)

(Words and Idioms)
to be in a daze=ぼーっとしている;ぼけている
caress=〈人を〉愛撫する,抱きしめる
fleece= フリース=だまし取る、まき上げる
casualty 【名】 〔死傷者の出る〕大事故、惨事 《casualties》〔事故の〕死傷者
fuzz=警察を意味するスラング
buzz=〔the ~〕((略式))うわさ,ゴシップ,評判
magnified=magnifyの過去形、または過去分詞。(…を)(…で)拡大する
warts and all=欠点も何もかもさらけ出して、ありのままの
(warts…いぼ、欠点)
baby blue=明るい青色=青い目がある人に対しての呼びかけ
pullover=【名】頭からかぶって着る形の衣服、プルオーバー

日本語訳 by 音時

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“Fab”のジャケットはビートルズ「リボルバー」のジョージのこの顔のイラストから取られていますね!


◆ジョンのアルバム「イマジン」の裏ジャケットを抱えて通り過ぎる人が出てくる場面は、ジョージ、リンゴともうひとり=左利き用のリッケンバッカー(ベース)を弾く黒い着ぐるみを着た人物がいます。僕は最初はよくわからなかったのですが、これもウィキペディアの解説を読むと、この着ぐるみは「セイウチ」(I Am the Walrus!)で左利きのリッケンバッカーを持っていることからポール・マッカートニーが出演してたのでは?という話もありました。そうか!“マジカル・ミステリー・ツアー”か!
(後でポールは自分ではない、とはっきりと証言しています)(^_^;)

でも、ジョンはアルバムジャケットの横顔だけですが、この場面で実は、ビートルズの4人が勢ぞろいした感動的な場面でもあります。


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◆歌詞は、“income tax“でジョージ作の「Tax man」を思い出しました。

また2nd Verseなどで、ジョージの愛したパティ・ボイドさんを指すのでは?という話もあるようですが、僕は「You」は複数形で「きみたち」=ビートルズのファン、を指すのかな?という解釈をしました。
 また最後の“pullover”は今いち意味がわからなかったのですが、ビデオで「着ぐるみ」を着た人物がポール役と考えると、その部分はポールを指していて、ビートルズで当時リーダーシップを取っていたポールに従ってついて行った…という意味なのかな?と思いました。“マジカル・ミステリー・ツアー”のジャケットでは4人が着ぐるみを着ているので、ジョージほか3人のところにポールから「きみはこれを着てくれ」と着ぐるみが送られてきたのかな…と。(ジョージは嫌々ながらも…)」

 そういう想像なんかも楽しい曲であります。ジョージ、R.I.P…。

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◆映画「マジカル・ミステリー・ツアー」の映像を交えて…僕たちが“Fab”だったずいぶん昔のことだけど…。