ミックとキースが最初に書いた初期の作品。

この頃はストーンズはまだライヴでブルースのカバーを中心に演奏していてそれが人気ではありましたが、マネージャーのアンドリュー・オールダムは、オリジナルが書けることを示さないとならないと考え、二人を台所に缶詰めにして曲を書かせたそうです(^_^;)。

 オールダムは、どのような曲が欲しいかまで提案したらしいですよ。"レンガの壁で囲まれて、窓が高くて、セックスがない曲がいいんだ "と言ったそうです(笑)。
 当初は“As Times Go By”というタイトルだったこの曲(映画『カサブランカ』でドゥーリーウィルソンが歌う曲のタイトル)ですが、オールダムが「Time」を「Tears」に置き換えました。

◆ただし、この曲はまずは、オールダムが同じくマネージャーをしていたマリアンヌ・フェイスフルというシンガーに渡し、1964年にリリースします。

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彼女の最初のシングルのB面になる予定でしたが、レコード会社がA面にすることを決め、それが彼女の最初のヒットとなります。(ストーンズのレコーディングはその1年後)
(ちなみにフェイスフルは1966年にミックの恋人となりますが、3年後に終わります)

◆マリアンヌ・フェイスフルのこの曲は、1964年にイギリスでシングルとして発売。イギリスとアイルランドのシングル・チャートで9位を記録します。
 その後、ストーンズは自分たちのバージョンを録音し、アメリカのアルバム『December's Children (And Everybody's)』に収録します。シングルとしてリリースされ、ビルボード・ホット100のシングルチャートで6位を記録しました。


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writer(s)
Jagger/Richards、Andrew Loog Oldham

Released in 1964
US Billboard Hot100#6 
From the Album “December's Children (And Everybody's)”

*原詞の引用は太字

It is the evening of the day
I sit and watch the children play
Smiling faces I can see
But not for me
I sit and watch
As tears go by

一日の終わり 夕方のこと
俺は座って子どもらが遊んでるのを見ていた
子どもらの笑顔が見える
俺のためにじゃないけれど
俺はそのまま座って見てたのさ
涙を流しながら

My riches can't buy everything
I want to hear the children sing
All I hear is the sound
Of rain falling on the ground
I sit and watch
As tears go by

俺の稼ぎじゃすべてのものを買えない
子どもらが歌うのを聞いていたい
だけど俺の耳に聞こえるのは
雨が地面に降り注ぐ音だけ
腰を掛け見ていた俺
涙を流しながら

[Instrumental Break]

It is the evening of the day
I sit and watch the children play
Doing things I used to do
They think are new
I sit and watch
As tears go by

一日の終わり 夕方のこと
俺は座って子どもらが遊ぶのを見ていた
俺が子どもの頃よくやった遊び
今の子はそれが新しいんだな
俺は座ったままで眺めていたんだ
涙をぬぐったりもせずに

日本語訳 by 音時

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◆ミック・ジャガーはこの曲についてローリング・ストーン誌にこう回想している。

21歳の若僧が書いたにしては、とてもメランコリックな曲だよな。"一日の夕方、子供たちが遊ぶのを見ながら......"。とても間抜けで素朴なんだけど、年配者が書くような、とても悲しい感じのする曲だよ。年をとったことの比喩のようなものなんだ。子どもが遊んでいるのを見ていて、自分は子供じゃないんだと気づく。当時の他の作品からすると、比較的成熟した曲だと思うよ。ストーンズはブッチャブルースのグループだったから、(当初は)それをやろうとは思わなかったんだ。でも、マリアンヌ・フェイスフルのバージョンは、すでに実績のある大きなヒット曲になったよね...。


自分がもう子どもじゃないって気づいたのは…いつだったろう。
僕の場合は、やっぱり自分に子どもができた時かな…(^_^;)


◆こちらが1966年のミック&キースの映像です。


◆The Rolling Stones - As Tears Go By (Shine a Light 2008)