Writer/s: Jeff Lynne, Thomas Earl Petty
Publisher: Gone Gator Music, Sony/ATV Music Publishing LLC


R-1216172-1201367993


Released in 1991
US Billboard Hot100#92
From the Album “Into the Great Wide Open”

*原詞の引用は太字

And now, I'd like to tell the story of Eddie
And his adventures in the great wide open

“エディってヤツとそいつの大きく開かれた
冒険の話をしてやるよ…さあ、はじまりはじまり…”

::

Eddie waited till he finished high school
He went to Hollywood, got a tattoo
He met a girl out there with a tattoo too
The future was wide open

エディは高校を卒業してすぐ
ハリウッドに行って刺青を入れた
ヤツは同じように刺青を入れた娘にあったのさ
未来は大きく開かれていた…

They moved into a place they both could afford
He found a nightclub he could work at the door
She had a guitar and she taught him some chords
The sky was the limit

二人は相応のアパートに引っ越して
エディはナイトクラブのドアボーイになった
彼女がギターを持っててヤツにコードを教えたのさ
可能性は空のように無限だった…

Into the great wide open
Under them skies of blue
Out in the great wide open
A rebel without a clue

果てしなく開かれた未来のなかへ
二人の下に広がる青い空
開かれた世界を飛び出した冒険
まるで「理由のない反抗」さ

The papers said Ed always played from the heart
He got an agent and a roadie named Bart
They made a record and it went in the charts
The sky was the limit

ニュースは報じた “エディはハートでプレイした”
エディはエージェントを得て
バートって名前のローディも付いた
レコードを出したら チャートインしたよ
可能性は空のように無限

His leather jacket had chains that would jingle
They both met movie stars, partied and mingled
Their A&R man said "I don't hear a single"
The future was wide open

革ジャンの鎖でジャラジャラ音をさせ
ヤツは映画スターにも会って
パーティーで交流したよ
だけどレコード会社は
「売れる(シングル向きの)曲がない」ってさ
未来は大きく開かれていた

Into the great wide open
Under them skies of blue
Out in the great wide open
A rebel without a clue

果てしなく開かれた未来へ
二人の下には広がる青い空
開かれた世界を飛び出した冒険
なんの理由も理屈も要らなかった

Into the great wide open
Under them skies of blue
Out in the great wide open
A rebel without a clue

果てしなく開かれた未来へ
二人の下には広がる青い空
開かれた世界を飛び出した冒険
なんの理由も理屈も要らなかった

:::

And they all lived happily ever after…

そしてみんな幸せに暮らしましたとさ…


(Words and Idioms)
mingle=入り交じる、パーティーなどで歩き回って〕人と話をする
A&R=レコード会社における職務の一つ。Artists and Repertoire(アーティスト・アンド・レパートリー)の略。

日本語訳 by 音時


Storyteller Tom


トム・ペティが語り手となる「物語のある曲」。
いかがでしたか?
トム自身もビデオのなか、数カ所に出演しています。さて、どこに出ていたか、わかりましたか?

◆トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの“Into the Great Wide Open”は、同名アルバムのタイトルトラック。シングルとしては全米で最高位92位止まりになってしまいましたが、深い味わいのある物語曲で僕はけっこう好きです。(E.L.Oのジェフ・リンがプロデュースや曲作りに関わっているのでとても聴きやすいサウンドになっていますよね)

 主人公のエディ・レベルは…そう若き日のジョニー・デップが演じています。エディの恋人役のガブリエル・アンワーは知らなかったけど、女性マネージャー役はフェイ・ダナウェイ、その他、当時のスターのひとりとしてテレンス・トレント・ダービーの姿も見られますね。

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◆トムはこんな風に言っているようですよ。(この曲のGenuinページより)

"あれは、アルバムのために最初に書いた曲のひとつなんだ。そのビデオはとても気に入っていて、今までで唯一、ビデオで充実感を味わうことができたんだ。この曲は物語性があるので、ビデオも簡単に作れたんだ。
“この曲を映画にしたいと言ってくる人もいたくらいで俺は『もう終わったことだ』と言ったんだ。とても楽しくて面白い曲で、とても真実味のある曲だよね。"


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◆物語を追っていくと、田舎から出てきた少年がスターになるが、身を滅ぼしてしまった物語…かもしれませんが、それでも語り手は(めでたし めでたし…)”And they all lived happily ever after…と結びます。
 だからきっと決して悲劇ではなく…それぞれの人生を味わい生きていくこと=幸せを歌っているのかなと思っております。


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◆物語のなかでエディが歌いヒットチャートを駆け上がるう曲のタイトルが“Rebel Without a Clue”。ジェームズ・ディーン主演の「理由なき反抗」の原題ですね。歌詞にもこのフレーズが出てきます。
 ただ、ジェームズ・ディーンのこの映画から付けられたのかなと思っておりましたが、ちょっと違うようです。Wikipediaでも次のようにありました。

 トム・ペティは、ツアーで一緒になったミネアポリスのロックバンド、リプレイスメンツの1989年のシングル「I'll Be You」から、「a rebel without a clue」という台詞を取り上げました。この言葉は、ジム・スタインマンがボニー・タイラーのために書いた「Rebel Without a Clue」が、1986年にリリースした「Secret Dreams and Forbidden Fire」に収録されていることから生まれたものです。

 ふむふむ、何に影響されて引用されたかっていうのは結構複雑ですね…。


◆この曲に合わせて、トムの写真や動画を編集しているビデオ。この曲はトムの自伝ではないと思いますが、主人公のエディとトムの音楽的生涯を重ねて見てしまいますね。でも、いいアルバムを作ってもレーベルから「I don't hear a single…」なんて言われたのはもしかするとトムの実体験だったりするのかな…。