Songwriters: McLean Don
Songwriters: Hunter, Ian
lyrics c Sony/ATV Music Publishing LLC

Released in 1974
UK Single Chart#16
From The Album"The Hoople"

*原詞の引用は太字

(American Pie)
Long, long time ago
Oh, I can still remember
How the music used to make me smile

ずっとずっと昔のことだけど
ああ 今でも思い出せる
音楽がどうやって
俺を笑顔にさせてくれたかを

And we knew if we got a chance
That we could make the people dance
And maybe they'd be happy 
for a while

俺たちにもみんなを
踊らせるチャンスがもらえたらって思う
そしたら
ちょっとの間だけでも
みんなを幸せにできるよな

Cause February made us shiver
With every paper we delivered
Bad news on the doorstep
I couldn't face one more step

だってあの2月 俺たちは
配達をしてた新聞を見て震えちまったんだ
ドア口で目にしたサイアクのニュース
俺は身動きひとつ できなかったよ

Oh, I can't remember if I cried
When I heard about his widowed bride
But something touched me deep inside
The day the music died 

未亡人になってしまった女性の話を聞いた
ああ 自分が泣いたかどうか思い出せない
でも何かが俺の心の奥底にふれたんだ
あの"音楽が死んだ日"に…

or did it?

…"音楽が死んだって?"


(MC)
Ladies and Gentleman、
The Golden Age Of Rock and Roll!

紳士、淑女の皆さん!
ロックン・ロールの黄金時代の始まりです!

Everybody hazy shell-shocked and crazy 
Screaming for the face at the window
Jeans for the genies 
dresses for the dreamies
Fighting for a place in the front row 

誰もがショックで呆然自失
窓の外のヤツらに向かって叫んでる
かしこまった精霊にはジーンズを
夢見る空想家にはドレスを
最前列には喧嘩をプレゼントするぜ

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
good for your body 
it's good for your soul
Oh oh oh  Oh oh oh  
let's go 
it's the golden age of rock and roll

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
おまえのカラダに最高だ
おまえの魂を刺激する
Oh oh oh  Oh oh oh  
さあ 行こう!
ロックン・ロールの黄金時代が来たんだ

Well you get a little buzz send for the fuzz
Guitars gettin' higher and higher
The dude in the paint thinks he's gonna faint
Stoke more coke on the fire 

なあファズの効いた音で
酔っぱらっちゃったかな
ギターもさらにギンギンに行くぜ
化粧した野郎は失神しそうだ
振りまわしたコーラは爆発寸前さ

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh
gotta stay young 
you can never grow old
Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh
the golden age of rock and roll

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
若々しく行こう
おまえは年なんて取らないさ
Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
ロックン・ロールの黄金時代が来たんだ

The golden age of rock and roll 
will never die
As long as the children feel the need 
to laugh and cry

ロックン・ロールの黄金時代は
決して終わらない
若い奴らが笑って泣くことの
大切さを失わない限り

Don't wanna smash, 
wanna smash sensation
Don't wanna wreck, 
just recreation
Don't wanna fight 
but if you turn us down 
We're gonna turn you 'round
Don't mess with the sound

破壊したいんじゃない
大きな話題になりたいのさ
破滅したいんじゃない
ただの気晴らしでいいんだよ
喧嘩したいわけじゃない
だけど俺たちを受け入れられないなら
振り向かせてやるさ
このサウンドに文句言うんじゃねえ

The show's gotta move 
everybody groove
There ain't no trouble on the streets now
So if the going gets rough 
don't you blame us
You 96 decibel freaks whoa... 

ショウを進めるぜ 
みんながノッてきてる
通りじゃなんの揉め事も起きちゃいねえ
だからもし問題が起きたとしても
俺たちを責めるのはやめてくれ
おまえ自身が
96デシベルの騒音野郎なんだから

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
gotta stay young 
you can never grow old
Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
the golden age of rock and roll

Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
若々しく行こう
おまえは年なんて取らないさ
Oh oh oh  Oh oh oh  Oh oh oh 
ロックン・ロールの黄金時代が来たんだ!

(Words and Idioms)
hazy=ぼんやりした,混乱した
shell-shocked=愕然とした,がっくりきた.
genie=(童話で人間の姿になって願い事をかなえてくれる)精霊
in the front row=最前列
buzz=夢中、心酔で
on the fire=準備中で,とりかかっているところ
smash sensation=大評判
turn down=拒絶する
96 decibel freaks=当時のイギリスではライヴの音量規制があり、96デシベル以内

日本語訳 by 音時

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ドン・マクリーンの名曲"アメリカン・パイ"という曲を知っていますか。いつかは訳さねば、と僕も思っている名曲です。

演奏時間が8分36秒もある長い曲なので、シングルはA面とB面に分かれてしまいましたが、1972年1月に4週に渡って全米No1の大ヒットとなりました。その歌詞は、"Long Long Time Ago…"と始まる長編の物語なのです。

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◆歌詞中に出てくる「February made me shiver」という箇所。これは1959年2月3日未明にミュージシャンのバディ・ホリー(Buddy Holly)、リッチー・ヴァレンス(Ritchie Valens)、ビッグ・ボッパー(Big Bopper)の乗ったミネソタ州ムーアヘッド行きのチャーター機が、アイオワ州で墜落したことを指すとされています。そしてこの日のことを「音楽が死んだ日(The Day the Music Died)」と歌われます…。
 実は僕も「アメリカン・パイ」を聴いて思ったのですが、ある日、「音楽が死んでしまったらその後、どうなってしまうのか?」という疑問が…。

・・・この答えを歌ったアーチスト、曲があるのです!

◆今回取り上げたモット・ザ・フープルこの曲、「アメリカン・パイ」の出だしをイアンが歌います。そして「音楽が死んでしまった(The day the music died)…そうなのかい? (or did it?)」と疑問を投げかけ…"Ladies and Gentlemen、The Golden Age Of Rock and Roll!"とMCが紹介!

そうです。音楽は死なず、「ロックン・ロールの黄金時代」が始まったのです!


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◆このバンドはもとはサイレンスと名乗っていました。プロデューサーのガイ・スティーヴンスの指示でボーカリストを交代。ボーカリストの座に就いたイアン・ハンターはガイ自身が見つけてきて、バンド名も「モット・ザ・フープル」と改名。1969年のことでした。

 「モット・ザ・フープル」というバンド名の由来は、ガイ・スティーヴンスが獄中で読んだ小説のタイトルだということです。ちなみにガイは、自分がプロデュースした他のロックバンドの名前の名付け親にもなっています。スプーキー・トゥースも、ガイが獄中で読んだ本から取ったもの、またプロコル・ハルムは飼い猫の名前をもじって付けたということです(^▽^;)。

また「MOTT THE HOOPLE」(1966)という小説ですが、作者はアメリカのウィラード・メイナス(Willard Mnus)です。"Foople"という単語の意味は"Urban Dictionary"によると"無駄なまたは利己的な組織。無能力者により営まれた無駄な事業"と出てきました!? ムムっどういう意味なのだろう? 曲から横道にそれて行く…いつものことですが。

 この本のWikipediaによると、モットは仕事をさぼりがちの男で、できるだけ仕事をしないよう逃げ回っている。ただこれはどうもハンディキャップのある兄弟の面倒を見たりするためだったらしい。最後には気球に乗って旅立っていく。彼が最後に目撃されたのは天国から2milesのところだった…という話らしい。読んでないので概要ってことでご了解ください(^▽^;)。ってことは"Mott The Foople"って言われてた男、つまり"サボり屋モット"って意味かな。


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◆話を"the golden age of rock and roll"に戻します!

 僕は"モット・ザ・フープル"というバンドは代表曲しか知りませんでした。デビッド・ボウイの曲「すべての若き野郎ども」とか、この「ロックン・ロール黄金時代」。あとエピソード的なところだと、1973年のイギリスツアーにモット・ザ・フープルのオープニング・アクトを務めたのが、「Queen」だった!という話は聞いたことがあったな。1989年にロック・バンドGreat Whiteがヒットさせたゴキゲンなロック・ナンバー"Once Bitten Twice Shy">Once Bitten Twice Shy"のオリジナルはバンドを離れたイアン・ハンターのソロ作品のカバーでした。

今回和訳にあたって、いろいろ詳しく調べていくうちに、このバンドについて語る人が沢山いることがわかりました!ロックン・ロールが好きな方、このバンドはやはり伝説のバンドなんですね!

「すべての若き野郎ども」始め、彼らの代表曲は和訳していきたいですね。曲の背景を深く調べていくと、僕の知っているロックの断片的知識がいろいろ繋がっていったりします。それも楽しみです!

 バンド"モット・ザ・フープル"については、こちらの方のブログにも詳しく紹介されていますのでご覧ください。


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◆あっそうそう「96デシベルの騒音野郎(You 96 decibel freaks)」という歌詞が出てきますが、これは当時のイギリスの音楽パフォーマンスのライヴでは騒音規制があったようで、最大96デシベルまで、となっていたのを皮肉っているようですね。ちなみに「96デシベル」は以下を参照すると…
「カラオケルームの客席中央」よりも大きく「電車が通るときのガード下」よりちょっと小さいくらい!?

120デシベル ・飛行機のエンジンの近く 
110デシベル ・自動車の警笛(前方2m)・リベット打ち  
100デシベル ・電車が通るときのガードの下 
 90デシベル ・犬の鳴き声(正面5m)・騒々しい工場の中・カラオケ(店内客席中央) 
 80デシベル ・地下鉄の車内・電車の車内・ピアノ(正面1m) 
 70デシベル ・ステレオ(正面1m、夜間)・騒々しい事務所の中・騒々しい街頭 
 60デシベル ・静かな乗用車・普通の会話 
 50デシベル ・静かな事務所・クーラー(屋外機、始動時) 
 40デシベル ・市内の深夜・図書館・静かな住宅の昼 

「dBの話し 音の大きさ」から


◆1974年のテレビ出演~MCから始まります。



◆2013年のロンドンでのThe Golden Age of Rock 'N' Roll!イアンはキーボードを弾きながら歌います。



◆デフ・レパードもロック曲のカバーアルバム「Yeah!」(2006)でこの曲をカバーしています。音が分厚い!



(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Mott The Hoople
・Wikipedia ガイ・スティーヴンス
・Cd and LP.com
・Urban Dictionary
・Gisuke【YOUNG DUDES BAR】ロックンロールコラム