1964年のビートルズ旋風!のなか“A Hard Day's Night”の全米No1を蹴落として、1週だけですが、全米1位になったのがこの曲。
 “Everybody Loves Somebody“(誰かが誰かを恋してる)…この曲、このフレーズ、洋楽ファンの皆さんは聴いたことあるでしょう。洋楽の名曲だと思います。

◆タイトルだけ言えば、いま誰かが誰かを恋してる、という意味に思うかもしれませんが、歌詞からすると「誰もがいつかは誰かを恋することがある」という意味の歌ですね。

うーむ、それだけだったらいいのですが、この曲の主人公といったら、

 すべての女の子に きみの魅力を分配してあげたい
 すべての男の子に きみに抱かれる時の僕の幸せを分けてあげたい

とかのたまっています…(^_^;)

 余計なお世話じゃい!!


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Songwriter(s) Sam Coslow, Irving Taylor, Ken Lane

Released in 1964
US Billboard Hot100#1(1) 
From the Album “Everybody loves somebody ”

*原詞の引用は太字

Everybody loves somebody sometime
Everybody falls in love somehow
Something in your kiss just told me
My sometime is now

誰も誰かを好きになる いつかはね
誰もがどこかで恋に落ちるのさ
きみのキスの中にある何かが教えてくれた
今がその時なんだって

Everybody finds somebody someplace
Theres no tellin' where love may appear
Something in my heart keeps sayin'
My someplace is here

誰もが誰かを見つけるんだ どこかでね
恋はどこに現れるかは誰にも分からない
僕の心の中にある何かが言い続けてる
僕の居場所はここなんだって

If I had it in my power
I'd arrange for every girl to have your charm
Then every minute every hour
Every boy would find what I found in your arms

もし僕に力があったなら
すべての女の子に きみの魅力を分けてあげたい
そしたら 毎分毎時いつでも
どんな男の子だって きみの腕のなかで
僕が見つけた幸せを見つけられるだろう

Everybody loves somebody sometime
And although my dream was overdue
Your love made it well worth waiting
For someone like you

誰もが誰かを好きになる きっといつかは
僕の夢が叶うのは 遅すぎちゃったけど
きみの愛は 待つ価値があるものだったよ
そう きみのような人に会えてよかった…

(If I had it in my power)
I'd arrange for every girl to have your charm
(Then every minute every hour)
Every boy would find what I found in your arms

(もし僕に力があったなら)
すべての女の子に きみの魅力を分けてあげるよ
(そしたら 毎分毎時いつだって)
どんな男の子だって きみの腕のなかで
僕が見つけた幸せを見つけられるだろう

Everybody loves somebody sometime
And although my dream was overdue
Your love made it well worth waiting
For someone like you

(Everybody loves somebody sometime)

誰もが誰かを好きになる きっといつかは
僕の夢が叶うのは 遅すぎちゃったけど
きみの愛は 待つ価値があるものだったよ
そう きみのような人に会えてよかった…

(誰もが誰かを好きになる いつかはね)


(Words and Idioms)
arrange for ~の準備[手配]をする、~の手はずを整える
overdue =期日を過ぎた、期限の切れた、締め切りに遅れた

日本語訳 by 音時


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◆この曲は、元は、サム・コスロー (Sam Coslow)、アーヴィング・テイラー (Irving Taylor)、ケン・レイン (Ken Lane) が共作した1947年の歌です。
 ウィキペディアによると、1964年に、共作者のひとりであるレインが、ディーン・マーティンのアルバム『Dream with Dean』のセッションにピアニストとして参加した際、スタジオが使用できる残り時間が1時間あまりという時点でアルバムには1曲分足りないという状態になり、レインはマーティンにこの曲を歌ってみることを提案したそうです。偶然が重なって…の大ヒット!になったわけですね。


 ディーン・マーティンにとっては、1956年に5週間の全米No1となった「想い出はかくの如く」(Memories are made of this)に引き続き、8年振りに2曲目の全米No1ヒットになりました。

◆ディーン・マーティンははフランク・シナトラやサミー・デイヴィスJr.たちと交流を深め、コメディアンであり俳優であり、エンターテイナーでありました。歌手としては、No1ヒットはこの2曲だけではありますが、このあともヒット曲を出し続けます。

 1995年12月25日、78歳にて、肺癌に併発した肺気腫により天国に旅立ちました。「Everybody Loves Somebody」という言葉は、ロサンゼルスにある、マーティンの墓標にも刻まれているそうです。素敵な曲をありがとうございました。R.I.P…。

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◆浜田省吾さんの「恋におちたら」。“Everybody Needs Somebody”のコーラスが僕にはディーン・マーティンのこの曲のオマージュに聴こえます。