1976年はダイアナ・ロスがチャートを賑わせてくれました。“マホガニーのテーマ"、"ラヴ・ハングオーバー"の2曲の全米No1ですからね。

"マホガニーのテーマ"は後の"If We Hold On Together"につながるようなダイアナの正統派?ボーカル曲であるのにたいして、"ラヴ・ハングオーバー"はダイアナが妖艶な感じにゆっくり歌い始めますが、途中からテンポも早くなりディスコ曲に。ディスコ曲でも、最初から最後まで同じ調子ではなくて、テンポが変わるのもウケていたんでしょうね。(ドナ・サマーも"マッカーサー・パーク"はそうですね)

◆また、チャートファンの皆様にとっては、この"ラヴ・ハングオーバー"はウイングスの"心のラヴ・ソング"の返り咲きNo1との関係で忘れられない一曲でもありましょう。

"Love Hangover"が1を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 29th May, 1976

ウイングス「心のラヴ・ソング」が1週間1位となり、それを抜いてダイアナが首位に立ちます。ダイアナが2週1位を続けますが、そのときウイングスはずっと2位に留まっており…なんと次の週にダイアナを抜いて再び1位に!そしてその後4週間に渡って1位をキープするのです!(計5週間No1ということなのですが、連続であれば7週連続というさらに大記録になってたんですね)


3位エルヴィン・ビショップ「愛に狂って」。当時はエルヴィンは歌が上手いなあと思いましたが、彼はギターだけで、歌っているのはミッキー・トーマス(その後スターシップに入りますね)。6位「ハッピー・デイズ」(Happy Days)、7位「ウェルカム・バック」(Welcome Back、Kotter)はテレビ主題歌です。

-1 2 LOVE HANGOVER − Diana Ross 
-2 1 SILLY LOVE SONGS − Wings 
-3 3 FOOLED AROUND AND FELL IN LOVE − Elvin Bishop
-4 5 GET UP AND BOOGIE (That’s Right) − Silver Convention 
-5 8 MISTY BLUE − Dorothy Moore

-6 7 HAPPY DAYS − Pratt and McClain
-7 6 WELCOME BACK − John Sebastian
-8 9 SHANNON ?− Henry Gross
-9 11 SARA SMILE − Daryl Hall and John Oates
10 10 TRYIN'TO GET THE FEELING AGAIN − Barry Manilow 

110570420


Songwriters
 Mc Leod, Marilyn / Sawyer, Pamela Joan
Lyrics c EMI Music Publishing, Sony/ATV Music Publishing LLC

Released in 1976
US Billboard Hot100#1
From The Album"Diana Ross"


*原詞の引用は太字



If there's a cure for this
I don't want it, I don't want it
If there's a remedy
I'll run from it, from it

この病を治す薬があったとしても
要らないわ 私は欲しくない
治療してくれるって言われても
逃げちゃうわ 私は走って逃げてしまう

Think about it all the time
Never let it out of my mind
'Cause I love you

いつだって考えてるのよ
頭から消えたりしないわ
だってあなたを愛してるから

I've got the sweetest hangover
I don't wanna get over
The sweetest hangover

最高に甘い二日酔い…
醒めてほしくないわ
最高に甘い 愛の余韻に浸ってるの…

Yeah, I don't wanna get over
I don't wanna get
I don't wanna get over

ああ この感じから覚めたくないわ
この酔い心地から…
この甘い夢から…

Ooh, I don't need no cure
I don't need no cure
I don't need no cure

ああ 薬はいらないの
治らなくたって構わない
薬は必要ないわ

Sweet lovin'
(Sweet, sweet, sweet, sweet love)
Sweet, sweet love
Sweet, sweet lovin'
(Sweet, sweet, sweet, sweet love)

甘い愛さえあれば
(甘い 甘い 甘い愛)

Don't call a doctor
Don't call her momma
Don't call her preacher

医者は呼ばないで
ママはお呼びでないわ
牧師さんも呼ばないで

No, I don't need it
I don't want it

そんなものいらないし
私はほしくないのよ

Sweet love, I love you
Sweet love, need love

甘い愛さえあれば
甘い愛 私には必要なの

If there's a cure for this
I don't want it, I don't want it
No no, I don't want it
If there's a cure for this
I don't need it

この恋に薬があってもいらない
欲しくない 欲しくない
そうよ 欲しくないの
この恋に薬があったとしても
いらないのよ

Sweet, sweet, sweet, sweet love
Sweet, sweet, sweet, sweet love
Sweet, sweet, sweet, sweet love
Sweet, sweet, sweet, sweet love

甘い 甘い 甘い 甘い愛だけ
それだけが欲しいのよ…


(Words and Idioms)
hangover=二日酔い.残存物,遺物 〔from〕.

日本語訳 by 音時

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◆この曲の背景ですが、プロデューサーのハル・ディヴィスはまず最初に彼が一緒に仕事をして、好きなヴォーカリストであるマーヴィン・ゲイかダイアナのどちらかに歌わせたいと思い、インストゥメンタルのトラックを録音したそうです。


 その結果、ダイアナに歌ってもらった方が"セクシーかな?"と思い、ダイアナに決めたそうです。ダイアナも最初は躊躇したのですが、レコーディング中にノッてきたといいます。
 また「マホガニーのテーマ」が全米1位になったあとに続くシングルは「愛の流れに(I Thought It Took a Little Time)"だったのですが(結局全米42位止まり)、「ラヴ・ハングオーバー」の人気の高さに注目して急遽シングルカットを決めました。その判断、正しかったですね☆ 

 ちなみにほぼ同時期にフィフス・ディメンションもこの曲を録音しリリースをしましたが、ダイアナが全米No1になったのに対し、5th Demensionのバージョンは全米80位止まりでした(^-^;。


ダイアナ愛の流れに


◆"Hangover"は"二日酔い"のこと。そういうタイトルの映画もありましたね。愛に酔いすぎてしまっててその余韻に浸っていたい…っていう歌詞ですね。スウィーテストなあまーい、あまーい、あまーい愛に!


◆僕は観に行けませんでしたが、2015年はダイアナの来日公演がありました。この曲も11曲目に演ってくれました。詳しくはセットリストや当日の会場の写真などはこちらのサイトをどうぞ(こちら

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あっ僕が最初に買ったダイアナのレコードはこれだ!1200円の廉価盤!

◆Midnight Specialのダイアナ・ロス。ファンをステージに上げて歌います。こういうあたりもエンターティナーですよね。



◆ダイアナは出てきませんが…会場は大ディスコ大会に!



◆5th Demensionの"Love Hangover"です。