本日1月18日、グレン・フライが天に召されて6年が経ちます(命日2016年1月18日)。
グレンを偲んでこの1曲を…。

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アルバム「Hell Freezes Over」のリリースは嬉しかった!ですね。

 イーグルスは1980年に活動を休止し、1982年に正式に解散を発表しましたが、1994年に再結成!このアルバムをサポートする大規模な世界ツアーを3年に渡り行いました。
 アルバムは、全曲オリジナル新曲ではなかったけれど(^_^;)、新曲4曲と、MTVでのライブを収録した全15曲。“グレンが歌う新曲”として、この曲“The Girl From Yesturday”がありました。作者はグレンとソングライティングの相棒ジャック・テンプチンです。

「Hell Freezez Over」は全米でもアルバムチャートの1位を獲得し800万枚を売り上げて、日本でもオリコンチャート2週連続1位を記録しました(この曲のウィキペディアからの情報です)。

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◆「Hell Freezez Over」ってどんな意味…?

 これもウィキペディアからの情報ですが…1980年にイーグルスが活動を休止した際にドン・ヘンリーが"The band would play together again when Hell freezes over"(地獄が凍った時にバンド活動を再開する)とコメントをしたそうです。

 "when Hell freezes over(地獄が凍った時)"は英語の慣用句で「絶対に起こらない」「ありえない」の意味で、つまり、その「ありえない」はずの再結成が実現してしまったという意味合い…ってことなんですね!

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(Frey, Jack Tempchin)

Released in 1994
From the Album “Hell Freezes Over”

*原詞の引用は太字

It wasn't really sad the way they said good-bye
Or maybe it just hurt so bad she couldn't cry
He packed his things,
walked out the door and drove away
And she became the girl from yesterday

さよならを言う姿は 実は悲しくはなかった
それともただ傷ついて 泣けなかっただけなのか
彼は荷物をまとめて
ドアから歩き出し車を走らせた
そして彼女は 「昨日までの少女」になった

He took a plane across the sea
To some foreign land
She stayed at home and tried so hard to understand
How someone who had been so close
could be so far away
And she became the girl from yesterday

彼は飛行機で海を越え
異国の地へと渡った
彼女は家にいて、一生懸命 理解しようとした
あんなに近くにいた人が 
どうしてこんなにも遠くにいるのか
そして彼女は「昨日までの少女」になった

She doesn't know what's right
She doesn't know what's wrong
She only knows the pain 
that comes from waiting for so long
And she doesn't count the teardrops
That she's cried while he's away
Because she knows deep in her heart
That he'll be back someday

何が正しいのかわからない
何が間違っているのかわからない
彼女はただ痛みはわかってる
長い間待つことからくる痛みを…
そして彼女は涙のしずくは数えない
彼がいない間に彼女が泣いたこと
彼女は心の奥底で知っている…
彼はいつか帰ってくると知っているから…

The light's on in the window
she's waiting by the phone
Talking to a memory that's never coming home
She dreams of his returning
and the things that he might say

But, she'll always be the girl from yesterday
she'll always be the girl from yesterday

部屋の窓の灯りをつけ
彼女は電話のそばで待っている
決して帰ってこない思い出に語りかける
彼女は夢を見る
彼が戻ってくることを
そして彼が言うかもしれないことを

だけど 彼女はいつでも
「昨日までの彼女」でいるだろう…
彼女はずっと「昨日までの彼女」のままなんだ…

日本語訳 by 音時

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 僕の好きな(みなさんもおそらくそうだと思いますが)“Lyin' Eyes”そして“New Kid In Town”と同様に、歌詞は「1人称」ではなく「3人称」。主人公になって想いを語る歌ではなく、つまり、歌い手の立ち位置を「第三者の視点」に立って物語を語る歌。曲の主人公に対しての、歌い手グレンの視点は優しい…。そしてサウンドはカントリーフレーバーの漂う1曲です。

◆うーん、決めつけまではできないですが、
付き合っていた彼は「戦場に行った」んでしょうかね。
(もしかすると研究者で外国に渡った、のかもしれないけど)

そして彼女は彼を待っている。

彼の「現在」からすると、彼女は「以前の生活=Yesturdayで交際していた彼女」ということとであり「The Girl From Yesturday」というのはそういうことと理解しました。

そして彼が彼女の元に戻って来たらその時点で「Yesturday」ではなくなるので、「The Girl From Yesturday」という名前は無くなるのでしょう。でもこの曲は最後にこう歌います。
 彼女はずっと「昨日までの彼女」のままなんだ…
ということはつまり…。

 悲しい物語をグレンがゆっくりと語ります。
 グレン、素敵な曲をありがとう。R.I.P…。

Gorl From YS