70年代初期に大ヒット曲“American Pie”を歌ったドン・マクリーンが、僕が「全米トップ40」を聴いていた頃もたびたび登場してくれました。
 1981年には3曲のトップ40ヒットがあったんですね。

  ・Crying #5
  ・Since I Don't Have You #23
  ・Castle In The Air #36

◆この曲"Castles in the Air "は、当初はドンのデビュー・アルバム「タペストリー」(1970)に収録された曲でシングルになりますが、全米ビルボードHot100には入らず、その後、「アメリカン・パイ」の大成功の後、次のシングル“ヴィンセント“のB面として収録され、1972年に全米Hot100で、最高位12位となっています。
 そして1981年のアルバム「Believers」制作の際に再録音。このときに全米36位となりました。(彼の最後のTop40ヒットとなりました)

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 “ヴィンセント“のB面の時の日本タイトル名は「空中楼閣」(そのまんま邦題)でしたが、1981年の再録の際は「風のラヴ・ソング」。

おいおい、どっから「風」が出てきたんだ〜(^_^;)。まあ「Air」という語からかな。
でも「ラヴ・ソング」っていうのもちょっと違うよね。


◆この曲のWikipediaにはこの曲の物語についてこのように書いてありました。

The song describes a man who is unsatisfied with and weary of an urban lifestyle. Although native to the city, he decides to forsake not only his urban 'castle in the air' but also his love interest there. Because of his desire for and love of a country life, he decides to seek romance with a like-minded woman.

 この曲は、都会のライフスタイルに満足できず、疲弊している男性を描いています。都会出身でありながら、彼は都会の「空中楼閣」だけでなく、そこでの恋愛の興味も見捨てることを決意します。田舎暮らしを望み、愛しているからこそ、彼は同じような考えを持つ女性とのロマンスを求めることにしたのです…。

 むむむ…(^_^;)。在宅勤務・リモートワークの今の時代、この主人公に共感するヒトも多いかも…。


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Songwriter(s) Don McLean

Released in 1981
US Billboard Hot100#12 
From the Album “Believers”

*原詞の引用は太字

And if she asks you why,
you can tell her that I told you
That I'm tired of castles in the air
I've got a dream I want the world to share
And castle walls just lead me to despair

もしも彼女に理由を聞かれたら
僕がきみに言ったと言えばいい
空中に浮かぶ城はもう うんざりしたよ
僕には夢があり それを言いたいのさ
空想の城の壁は 僕を絶望させるだけ

Hills of forest green 
where the mountains touch the sky
A dream come true, I'll live there till I die
I'm asking you to say my last goodbye
The love we knew ain't worth another try

森の緑の丘
そこでは 山々が空に届きそうな場所
夢が叶うなら 死ぬまでそこで暮らしたい
きみにも最後のお別れを言うね
僕らが経験した愛はやり直す価値はない

Save me from all the trouble and the pain
I know I'm weak, but I can't face that girl again
Tell her the reasons why I can't remain
Perhaps she'll understand if you tell it to her plain

僕を救って すべての悩みと苦しみから
僕は弱いヤツだから あの娘にはもう顔向けできない
伝えておくれ 彼女に僕が留まれない理由をさ
素直に話せば たぶん分かってくれるかも…

But how can words express 
the feel of sunlight in the morning
In the hills, away from city strife
I need a country woman for my wife;
I'm city born, but I love the country life

なんて言葉で表せばいいんだろう
朝の陽光を浴びる この感じ
都会の喧騒を離れた丘の上
田舎育ちの女性を奥さんにするよ
都会生まれだけど僕は田舎暮らしが大好きだから

For I cannot be part of the cocktail generation:
Partners waltz, devoid of all romance
The music plays and everyone must dance
I'm bowing out. I need a second chance

だって僕は“カクテル世代“にはなれないんだ
ワルツを踊るパートナーにもなれないし
ロマンチックな恋とも無縁
音楽が鳴り響くと誰もが踊らねばならないけど
僕は礼をして退出するよ 
セカンドチャンスに賭けてみるから

Save me from all the trouble and the pain
I know I'm weak, but I can't face that girl again
Tell her the reasons why I can't remain
Perhaps she'll understand if you tell it to her plain

僕を救ってよ すべての悩みと苦しみから
僕は弱いヤツだから あの娘にはもう顔向けできない
伝えておくれ 彼女に僕が留まれない理由をさ
素直に話せば  たぶん分かってくれるかな

And if she asks you why, 
you can tell her that I told you
That I'm tired of castles in the air
I've got a dream I want the world to share
And castle walls just lead me to despair

もし彼女が理由を聞いてきたら
僕がきみに言ったことを伝えてよ
空中の城にはもううんざりなんだ
僕には夢があって それを世界に伝えたい
空想の城壁じゃ僕は絶望してしまうんだ

(Words and Idioms)
devoid of=〔…が〕欠けていて,なくて -
bow out =おじぎをして部屋出て行く、退出する

日本語訳 by 音時

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◆「カクテル世代」ってどんな世代なんでしょう?

辞書を調べても特に出てきませんでしたが、まあ、物語の文脈からすれば、
都会でおしゃれなお酒を飲むのを好む若者達やその生活のことを言うんでしょうね。

そう言えば、いつからか、職場ALLで、居酒屋さんに行って「とりあえずビールでいいか?」とメンバーに聞くと、「あっ俺、カシスオレンジでお願いしまっす!」と若い社員が言ってきたとき、世代間格差を感じました(^_^;)。「カクテル世代」の対義語が「とりあえずビール世代」か?


◆これは70年代のドンの動画。アコギを弾くのも気持ちよさそうだな。



◆Castles In The Air by Don McLean.  Recorded at the The Paramount Theatre in Austin, Texas in 1999.