アルバム「Like A Rock」。1stシングル「アメリカン・ストーム」(全米13位)に次いでシングルカットされたのが表題曲「Like A Rock」。
最後の方で歌詞に「Against The Wind」と出てくるのを知って「これはあの名曲"Against The Wind"の続編だ!」と大コーフンしました!
◆「Like A Rock」を書いてリリースしたときにボブ・シーガーは40歳でした。 1986年の当時Creem magazineのインタビューで次のように話しています。
:これは"成長すること"の歌なんだ。僕の20代のとき、レコードがそんなに売れなかったけど、僕はいつだってロックン・ロールをしていた。そのときはそれでいいと思ってたんだ。次の30代では、だいぶ僕はだいぶ成熟してきたよね。想い出のことを歌にするようになった。"Like A Rock"は20歳の人にはほとんど伝わらない曲だよ。そう思ってあの曲を書いたのさ。
1994年のMusic Connectionのインタビューでも"Like A Rock"についてコメントしています。
:この曲の歌詞の大半を書いたときにはまだタイトルも決まってなかったよ。それを"Like A Rock"にしようと閃いたんだ。最初の3行を書いたときはまだこの曲がどうなるか想像つかなかったんだ。ある日、"Like A Rock"って浮かんだんだ。それがぴったりだと思って…。
ロックン・ロール一本でやってきたボブ・シーガー。そのスタイルは彼自身も"岩のようだ"って思ったんでしょうね。ボブ・シーガーはこれまで正直に生きてきて、そしてこれからも岩のように、泰然自若として 生きていくことを歌ったのでしょう。
Writer(s) Bob Seger
Lyrics c Universal Music Publishing Group
Released in 1986
US Billboard Hot100#12
From The Album"Like A Rock"
*原詞の引用は太字
Stood there boldly
Sweatin' in the sun
Felt like a million
Felt like number one
The height of summer
I'd never felt that strong
Like a rock
胸を張ってこの足で立つ
太陽の光で汗をかいて
俺は大勢のなかのひとり
俺が1番だって感じてる
真夏の太陽の光が
こんなに強いとは思ってなかった
まるで岩のように
I was eighteen
Didn't have a care
Working for peanuts
Not a dime to spare
But I was lean and
Solid everywhere
Like a rock
そのとき俺は18歳
恐れるものなど何もなく
10セントにもならない
わずかな金を稼ぐため働いた
余裕なんてなかったし
どこに行っても真面目に過ごしたんだ
まるで岩のように
My hands were steady
My eyes were clear and bright
My walk had purpose
My steps were quick and light
And I held firmly
To what I felt was right
Like a rock
俺の手はがっちりとして
俺の瞳は澄んで輝いていた
目的を持って歩いてたし
足取りは素早く軽かった
確信していたんだ
俺の感じてるのは本物だって
まるで岩のように
Like a rock,
I was strong as I could be
Like a rock,
Nothin' ever got to me
Like a rock,
I was something to see
Like a rock
まるで岩のように
俺は最高に力強かった
まるで岩のように
俺は何にも縛られなかった
まるで岩のように
俺は自信満々だった
まるで岩のように
And I stood arrow straight
Unencumbered by the weight
Of all these hustlers and their schemes
I stood proud, I stood tall
High above it all
I still believed in my dreams
俺は正直に生きてきた
沢山の詐欺師たちとその悪巧みの重圧に
悩まされることもなく
誇りを持って 胸を張って生きてきた
何よりももっと大切にしてたのは
自分の夢を信じてきたってことさ
Twenty years now
Where'd they go?
Twenty years
I don't know
Sit and I wonder sometimes
Where they've gone
今や20年が過ぎた
アイツらはどこに行ったんだろう?
20年が経ったんだ
わからない
ときどき座って思いめぐらすんだ
あのときのアイツらは
どこに消えてしまったんだろう?
And sometimes late at night
When I'm bathed in the firelight
The moon comes callin' a ghostly white
And I recall
I Recall
ときどき 夜遅く
炎の光を全身に浴びて
白いぼんやりとした月が昇ってくると
俺は思い出す
俺は思い出すんだ
Like a rock.
standin' arrow straight
Like a rock,
chargin' from the gate
Like a rock,
carryin' the weight
Like a rock
まるで岩のように
正直に生きてきた
まるで岩のように
正面から挑んできたのさ
まるで岩のように
重荷を背負って
まるで岩のように
Lihe a rock,
the sun upon my skin
Like a rock,
hard against the wind
Like a rock,
I see myself again
Like a rock
まるで岩のように
太陽を肌に浴びて
まるで岩のように
力強く風に逆らって
まるで岩のように
再び自分を見つめ直すんだ
まるで岩のように…
(Words and Idioms)
boldly=大胆に,勇敢に
height of=最中, 真っ最中, 真最中
have a care= [命令形で] 用心しろ, 注意しろ
peanut=つまらない人;ごく少額の金
lean=細身で健康な,余分な肉のない、余裕がない
solid=真面目な、実直な、堅実な
something to see =見る価値がある
straight arrow=率直で正直な人
unencumbered=無傷の
weight=重み 重圧
hustler=詐欺師,ペテン師.
charge=(…に)突撃する,突進する
日本語訳 by 音時
◆"Like A Rock"が最高位12位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles For The Week Ending July 12, 1986
シンプリー・レッドが1位。インヴィジブル・タッチが2位(翌週は1位)です。7位は映画トップ・ガンから"Danger Zone"。11位はピーター・セテラ。こちらも映画主題歌(カラテ・キッドⅡ)。12位ボブ・シーガーはこの週が1週だけの最高位で翌週は16位に後退します。
US Top 40 Singles For The Week Ending 12th July, 1986
TW LW TITLE Artist (Label)- Weeks on Chart (Peak To Date)
1 2 HOLDING BACK THE YEARS –•– Simply Red (Elektra)-15 (1 Week at #1) (1)
2 6 INVISIBLE TOUCH –•– Genesis (Atlantic)-7 (2)
3 1 THERE’LL BE SAD SONGS –•– Billy Ocean (Jive)-13 (1)
4 5 NASTY –•– Janet Jackson (A&M)-9 (4)
5 3 WHO’S JOHNNY –•– El DeBarge (Gordy)-12 (3)
6 9 SLEDGEHAMMER –•– Peter Gabriel (Geffen)-10 (6)
7 10 DANGER ZONE –•– Kenny Loggins (Columbia)-10 (7)
8 4 NO ONE IS TO BLAME –•– Howard Jones (Elektra)-14 (4)
9 12 YOUR WILDEST DREAMS –•– Moody Blues (Polydor)-13 (9)
10 11 TUFF ENUFF –•– Fabulous Thunderbirds (CBS Associated)-13 (10)
11 19 GLORY OF LOVE –•– Peter Cetera (Full Moon / Warner Brothers)-6 (11)
12 13 LIKE A ROCK –•– Bob Seger & The Silver Bullet Band (Capitol)-8 (12)
◆アルバム「Like A Rock」のオープニングを飾るこの曲"American Storm"!ボブ・シーガーのアルバム1曲めはワン・パターンながらこういう感じの疾走感あるロックナンバー。嬉しかったよ!エレキギター持って歌う彼の姿もちょっと珍しい感じがします。
◆LIKE A ROCK by BOB SEGER at Huntington Center LIVE Toledo Ohio 2-27-2013 CLUBDOC
(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Like A Rock
・Like A Rock Songfacts
ジャケット写真もここからいただきました。
コメント
コメント一覧 (2)
改めてこの曲の歌詞を味わうと、主人公は孤独なモノローグをしてるんですね。ジェニーだけでなく仲間の存在も感じさせない、孤独を噛み締めてるのかなとも。ジェニーとはどこかでお互いの夢を追いかけていこう、と別な道を歩いていくことにした、んだろうと、勝手に思ってしまいましょう、、。
この曲アゲンスト・ザ・ウインドの続編という意識はしてなかったです。そうかぁ…ジェニーはどうなったんでしょう?