映画「ジャズ・シンガー」ではこの曲は2回流れます。
1回目は映画のオープニング。冒頭の動画で、映画の冒頭を10分くらい観ることができます。

自由の女神、朝のニューヨークの風景。星条旗がたなびき、道を急ぐ人々、表情が映ります。白い人も黒い人も、アジア系と見られる多種多様な人種が生活しているのがわかります。
 “みんなアメリカにやってくる“ “そして今日も!”


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◆この曲は、世界中の人々が機会を求めてアメリカにやってくる移民のことを歌った歌なんですね。ニール・ダイアモンドは、ニューヨークのブルックリン育ち。ヨーロッパなど多くの人たちを受け入れて成り立ってきた街です。ニールの祖父母は移民で、父方はポーランドから、母方はロシアから来た方のようです。

 映画でニール演じる「ジェス」はユダヤ教聖歌隊の先唱歌手を代々受け継いできたカンターの息子でその跡継ぎ候補なのですが、夜はクラブで歌い、ショービジネスでの成功を夢見ています。そして、その夢のために、ジェスは父親に逆らうことになっていきます…。

 多種多様な人種が生活しているアメリカ、映画では人種の問題なども絡んでくるので、この曲「自由の国アメリカ」がピッタリ来るんです。

◆そして2回目は映画のクライマックス。
ステージで歌うジェスの姿は、それこそニール・ダイアモンドその人です!




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(Neik Diamond)

Released in 1981
US Billboard Hot100#8
from the album “The Jazz Singer soundtrack”

*原詞の引用は太字

Far
We've been traveling far
Without a home
But not without a star
Free
Only want to be free
We huddle close
Hang on to a dream

遠くまで
僕たちは遠くまで旅してきた
家もなく
導いてくれる星もないのに
自由
自由になることを望んでた
身を寄せ合って
夢を追いかけてきたんだ

On the boats and on the planes
They're coming to America
Never looking back again
They're coming to America

船に乗り 飛行機に乗って
みんなアメリカにやってくる
決して後ろを振り向かないで
みんなアメリカにやってくる

Home, don't it seem so far away
Oh, we're traveling light today
In the eye of the storm
In the eye of the storm

故郷 なんて遠くまでやってきたんだろう
ああ 今じゃ身軽に旅ができるけど
嵐の真っ只中を進んでいくんだ
嵐の真っ只中を進むんだ

Home, to a new and a shiny place
Make our bed, and we'll say our grace
Freedom's light burning warm
Freedom's light burning warm

故郷 光輝く新しい場所に気づくんだ
寝場所を作り 祈りを捧げよう
自由の光が暖かく燃える
自由の光がメラメラと燃え 温めてくれる

Everywhere around the world
They're coming to America
Every time that flag's unfurled
They're coming to America

世界じゅう至るところから
みんなアメリカにやってくる
星条旗がはためくたびに
みんなアメリカにやってくる

Got a dream to take them there
They're coming to America
Got a dream they've come to share
They're coming to America

そこに連れていきたい夢があったから
みんなアメリカにやってくる
分かち合いたい夢があったから
みんなアメリカにやってくる

They're coming to America
They're coming to America
They're coming to America
They're coming to America
Today, today, today, today, today

みんなアメリカにやってくる
様々な想いを持って
様々なひとが各地から
みんなアメリカにやってくる
そして今日も!

My country 'tis of thee
Today
Sweet land of liberty
Today
Of thee I sing
Today
Of thee I sing
Today

アメリカを胸に抱いて
そして今日!
自由の国なんだ
今日がその日!
歌うよ!
大きな声で!
そして今日も!

(Words and Idioms)
huddle =【自動】〔寒さや恐れなどから〕群れる、身を寄せ合う
travel light=(荷物など持たずに)身軽に旅行する, 身軽な支度で旅をする
say grace=お祈りをする、祈りをささげる、祈とうする
unfurl =(巻かれているものを解いて)広げる”、または(巻かれているものが)広がる
My Country, 'Tis of Thee=イギリス国歌のメロディに合わせて歌われるアメリカ愛国歌。『America』と題される場合もある。現在のアメリカ国歌『星条旗』が1931年に正式な国歌として法制化されるまでは、事実上の国歌として位置付けられていた。
(詳しくはこちら

日本語訳 by 音時


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◆ところで、映画“The Jazz Singer”は、。原作は1925年に発表されたサムソン・ラファエルソンの同名戯曲で、1927年と1952年の劇場版、1959年のテレビ版に続き、このニール主演の映画は、4度目の映画化なんですね。
 他の作品を観てはいないのですが、ストーリーの柱はいずれも「伝統」とポップス歌手としての夢との間で葛藤する若者のシンガーの姿を描いたもののようです。



 
ニールの映画を観て「Jazz Singer」というからには、主人公は「ジャズ」シンガーを目指しているのかと思っていましたがちっともジャズじゃないじゃん!と疑問を持った方〜僕?(^_^;)〜は、オリジナルの映画などを見るといいんでしょうかね…!

◆Neil Diamond - America (Live At The Greek Theatre / 2012)