みなさん、中学英語で、“Light”と“right”の発音の違い、練習しましたか?
この曲は発音練習するのにいいんですよ。
サビの部分で最初は、“I couldn't see the light“
と歌ってて、次に、 “I couldn't get it right“ と歌ってるんですよね。
僕は“Light”の部分を歌うときは上の歯に舌をつけて「ラ」と発音して、
“Right”を歌うときは、小さい“ゥ”を先頭につけて“ゥライト”と発音するようにしてるけど合ってるのかな(^_^;)。
◆それはそうと…[get ~ right]の意味ですが、こちらのサイト(eigoryさん)では、下記のように説明がされています。
~を正しく行う・きちんとする・正確に理解する
物事を正しく受け止めたり、行うという意味です。ある行動・物事を失敗や間違いなしで成功させる、何かの内容を正しく理解するといった意味で使われます。
はい、この曲のタイトル=歌われていることは、“俺は正しくできなかったよ”“俺はよくわからなかったんだ”ってことなんでしょう。
◆一部意味不明(^_^;)な部分があるかとは思いますが、下記に和訳(By 音時)を載せます。
“よくわからなかった”ことは2つ歌われていると解釈しています(ダブル・ミーニング)
Songwriter(s) Pete Haycock, Colin Cooper, Richard Jones, Derek Holt, John Cuffley
Released in 1977
US Billboard Hot100#3
From the Album “Gold Plated”
*原詞の引用は太字
Time was drifting
This rocker got to roll
So I hit the road and made my getaway
Restless feeling, really got a hold
I started searching for a better way
時代は流れて行くが
俺たちロッカーはロックし続けなきゃな
だから演奏の旅に出て 逃げ出すのさ
ここにいちゃいけない感情にとらわれて
いい道がないかと 探し始めたんだ
But I kept on looking for a sign
In the middle of the night
But I couldn't see the light
No, I couldn't see the light
I kept on looking for a way
To take me through the night
I couldn't get it right
I couldn't get it right
サイン(看板)を探し続けたんだ
真夜中に寝床を探してね
だけど 光は見つからず
そうさ 真っ暗な道が続くばかり
泊まれる場所を探し続けたのさ
この夜をやり過ごすのに
この道の先にホテルはあるのか
わからないまま走り続けたのさ
LA fever made me feel alright
But I must admit it got the best of me
Getting down, so deep I could have drowned
Now, I can't get back the way I used to be
L.Aの熱狂は気持ちよくさせてくれた
ああいうのを我を忘れたって言うんだろうな
ぐっと来たし 深く溺れちまった気がしたよ
今はもう元の道に戻るなんてできないな
But I kept on looking for a sign
In the middle of the night
But I couldn't see the light
No, I couldn't see the light
I kept on looking for a way
To take me through the night
I couldn't get it right
I couldn't get it right
俺はサインを探し続けたんだ
真っ暗な真夜中にね
だけど光は見つからず
そう 出口が見えないんだ
いい方法がないか探し続けたんだ
この夜をやり過ごすのに
だけど正解は見つからず
正しい答えは得られないまま
New York City took me with the tide
And I nearly died from hospitality
Left me stranded, took away my pride
Just another no account fatality
ニューヨーク・シティじゃ流行に乗って
あやうく死にかけたよ 歓迎を受けてね
俺は置いてきぼりにあい 誇りも奪われたのさ
本日の死者数には数えられなかったけどね
I kept on looking for a sign
In the middle of the night
But I couldn't see the light
No, I couldn't see the light
I kept on looking for a way
To take me through the night
I couldn't get it right
I couldn't get it right
俺はサインを探し続けたんだ
真っ暗な真夜中にね
だけど光は見つからず
そう 出口が見えないんだ
いい方法がないか探し続けたんだ
この夜をやり過ごすのに
だけど正解は見つからず
正しい答えは得られないまま
I kept on looking for a sign
In the middle of the night
But I couldn't see the light
No, I couldn't see the light
I kept on looking for a way
To take me through the night
I couldn't get it right
I couldn't get it right
サインを探し続けたんだ
真夜中に寝床を探してね
だけど 光は見つからず
そうさ 真っ暗な道が続くばかり
泊まれる場所を探し続けたのさ
この夜をやり過ごすのに
この道の先にホテルはあるのか
わからないまま走り続けたのさ
I kept on looking for a sign
In the middle of the night
But I couldn't see the light
No, I couldn't see the light
I kept on looking for a way
To take me through the night
I couldn't get it right
I couldn't get it right
サインを探し続けたんだ
何も見えない真夜中にね
だけど光は見つからず
そう 出口が見えないんだ
進む道がないか探し続けたんだ
この夜をやり過ごすのに
だけど正解は見つからず
正しい答えは得られないままなんだ
(Words and Idioms)
make one's getaway=逃走する
get the best of=~に勝つ、~を出し抜く、~を乗り越える、〔苦痛などが人を〕参らせる
with the tide =流れに従って、時流に乗って
Stranded=身動きが取れない、取り残された
fatality=不運、不幸、(事故・戦争などによる)死、死者
日本語訳 by 音時
アルバム名は「黄金の一撃」。当時は雑誌ミュージック・ライフの広告で覚えてるなあ。買わなかったけど、邦題とジャケットのインパクトがありました。「一撃!」ってビックリマークも付いていたような記憶なんだけど違ってたかな?
◆ベースとボーカルを担当していたデレク・ホルトがこの曲についてSongfactsに語っています。
"この曲は、アメリカでの旅のことを歌ってる。“Look for a sign in the middle of the night“というのは、昔のホリディ・インの看板のことで、実際、その看板を見た瞬間に、その夜のベッドが手に入ったことを意味していたんだ“
“米国に進出したばかりの頃は、どこに行くにも飛行機だったけど、旅程が組まれていたので、どこに行くにも簡単ではなかったんだ。だから、町に着いたら車に乗り込み、ギグのサウンドチェックをして、ギグをして、車に戻って、ベッドを探すということを繰り返していた。後半の5年間は、ツアーバスを使うようになったので、ギグが終わったらバスに乗ってベッドに寝て、1,000マイルくらい走って、リフレッシュした状態で次のギグに臨むんだ。それはとても素晴らしい旅の方法だったよ“
はい、この曲の歌詞の前半部分ですね。ツアー会場から次の会場へ向かうのに車で移動。その日の宿舎はホリディ・インの看板を探して…っていうことなんだけど、なかなか見つからない!って焦ってるような歌詞なんですね。
◆そして歌詞には、“L.A”と“New York City”での体験が歌われます。ここの解釈をするのにの上記のSongfactsページに次のようなことが掲載されていて参考にしました。
俺たちはアルバムをRCAに納品したんだ。RCAはそのアルバムを聞いて、「おい、きみたち、このアルバムにはヒットしそうな曲(シングル)がないんだ。ヒット曲を書いてくれないか」と言ってきた。
俺たちは、プロデューサーのマイク・バーノンを連れて、ジョージ・マーティンが所有していたロンドンのスタジオに行き、2、3日スタジオにこもったよ。どこからともなく「Couldn't Get It Right」という曲を思いついたんだ。ただ、スタジオに座って、座って、素晴らしいリズムを考えて、古いタイプのデュアル・ボーカル、オクターブの低いボーカルと高いボーカル、2つのフックを付けただけだけどね。
ちょっと解釈は大げさかもしれませんが、せっかく気に入ったアルバムができたのに、と思っていたら「ヒット・シングルを書いてくれ」と無茶な(まあレコード会社からすれば当然)要望を言われ、あれこれ考えてみたところ…今後自分たちがどんな方向で音楽を続ければいいか、まだ迷ってる…というあたりにしてみました。
(参考:“Couldn't Get It Right”Songfacts)
また、こんな記事も見つけました。
「The Story Behind Couldn't Get It Right by the Climax Blues Band)
(loudersound.com)
クライマックスは順調に推移していましたが、肝心の後続曲が1980年になるまでヒットしませんでした。ギタリストのデレク・ホルトの曲「I Love You」で再びスポットライトを浴びることになりました。シロップのようなAORバラードであるこの曲は、Climaxにとって恵みでもあり呪いでもありました。この曲は、特にアメリカでの彼らの地位を向上させましたが、最終的には彼らをバラバラにしてしまいました。
はい、僕は彼らClimax Blues Bandの“I Love You”(1981年 全米12位)は大好きなバラードで、このブログを始めた頃、かなり初期に取り上げています。(今年のバレンタイン・デーにも再掲載しました)
彼らの全米トップ40ヒットは、“Couldn't Get It Right”と“I Love You”の2曲で、この2曲はまったく違った曲。同じバンドとは思えないくらいです。この曲が結局彼らをバラバラに…。
この話、紹介しない方がよかったですか?
そんなこともあって、このあとのバンドの方向性を模索していた…という解釈にしたというわけです…!
◆話変わって、この曲は「☆印がついていながらダウンした曲」=チャート・マニア的にはチャート・アクションの“突然変異曲”として知られているそうですよ…。
興味がある方は、(ヒロクシンのトップ40)by ヒロクシンさん をどうぞ。
◆最後、この曲が3位ってあまり記憶がない。どんなチャートだったんだろう?
US Top 40 Singles Week Ending 21st May, 1977
TW LW TITLE Artist (Label)-Weeks on Chart (Peak To Date)
1 2 SIR DUKE –•– Stevie Wonder (Tamla)-8 (1 week at #1) (1)
2 1 WHEN I NEED YOU –•– Leo Sayer (Warner Brothers)-13 (1)
3 5 COULDN’T GET IT RIGHT –•– The Climax Blues Band (Sire)-14 (3)
4 8 I’M YOUR BOOGIE MAN–•– K.C. and the Sunshine Band (T.K.)-13 (4)
5 9 GOT TO GIVE IT UP (Part 1) –•– Marvin Gaye (Tamla)-6 (5)
6 14 DREAMS –•– Fleetwood Mac (Warner Brothers)-6 (6)
7 21 GONNA FLY NOW (Theme From “Rocky”) –•– Bill Conti (United Artists)-5 (7)
8 3 HOTEL CALIFORNIA –•– Eagles (Asylum)-13 (1)
9 4 SOUTHERN NIGHTS –•– Glen Campbell (Capitol)-15 (1)
10 12 LUCILLE –•– Kenny Rogers (United Artists)-9 (10)
おお、1位はレオ「はるかなる想い」に代わってスティーヴィー「愛するデューク」か。この曲を聞いた当時は“デューク“といえば、“エリントン”ではなく“デューク東郷(ゴルゴ13)”を思い浮かべました(^_^;)。 映画「ロッキー」主題歌が21→7位に急上昇!
コメント
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彼らはそのあと”I Love You”でチャートでは復帰して、当時は嬉しかった、のですが、バンドの歴史からすると、バラードで売れちゃいけなかったグループだった?のかもしれません。ちょっとせつないですが。