The Jamのデビュー曲"In The City"。
2分とちょっとの長さの中に若いエネルギーがめっちゃ詰まってましたね!

ギターもカッコいいし、ポール・ウェラーの歌い方も。そしてシングルやアルバムジャケットの"The Jam"って文字も、壁にスプレーで書いたタッチがカッコいい…!(←ほんとにスプレーで壁やシャッターに無断で書いちゃう人ダメですよ~)


◆歌詞のなかにある"The Young Idea"。話したい、伝えたいんだ"若者の考え"ってヤツを。

この"The Young Idea"はこの曲の歌詞のキーワードでしょうね。ザ・ジャム、そしてポール・ウェラーの代名詞にように受け取られました。そんなこともあってか、2013年のThe JamにドキュメンタリーフィルムがDVD化されたときのタイトルは、"The Jam:About The Young Idea"となっています。

(こちらは"The Jam:About The Young Idea"の広告です)




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Writer(s): Paul John Weller

Released in 1977
UK Single Chart#40
From The Album“In The City”

*原詞の引用は太字です

In the city
there's a thousand things I want to say to you
But whenever I approach you,
you make me look a fool
I wanna say,
I wanna tell you
About the young ideas
But you turn them into fears


街には
アンタに話したいことが山とあるんだ
でも俺がアンタに近づくといつも
アンタは俺をバカにする
アンタに言いたい
アンタに伝えたい
"若者の考え"ってヤツを
でもアンタはそれを聞いたら
ビビっちまうんだろうな

In the city
there's a thousand faces all shining bright
And those golden faces are under 25
They wanna say
Ttey gonna tell ya
About the young idea
You better listen now you've said your bit-a


街には
きらきら輝いてる顔が数えきれないほどある
金色に光ったそいつらはみな25歳以下の連中さ
ヤツらも話したがってる
アンタに話そうとするよ
"若者の考え"をね
アンタがしゃべるのはそれぐらいにして
聞いておいた方がいいぜ

And I know what you're thinking
You're sick of that kind of crap
But you'd better listen man
Because the kids know where it's at


アンタたちの考えはお見通しさ
くだらねえ戯言はもうウンザリなんだろ
でもな 話を聞いておいた方がいい
最高なものを知ってるのはガキどもなのさ

In the city
there's a thousand men in uniforms
And I've heard they now have the right to kill a man
We wanna say,
We gonna tell ya
About the young idea
And if it don't work,
at least we still tried


街には
制服を着た男たちが山といるのさ
俺は聞いたんだ
ヤツらには人を殺す権利があるってさ
俺たちは話したい
俺たちは伝えるんだ
"若者の考え"ってヤツを
たとえうまくいかなくても
俺たちは挑戦し続けるんだ

In the city, in the city
In the city
there's a thousand things
I want to say to you


街じゃ 街じゃ
街のなかには
アンタ達に言いたいことが山とあるんだよ
 

 (Words and Idioms)
be sick of=厭う;飽き果てる;飽き飽きする
all that kind of crap=〈俗〉そのほか似たようなうんざりすること
where it's at=最もおもしろい場所、すばらしい、すてきな

日本語訳 by 音時(On Time)


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(Getty Images)

◆和訳で"You"については、自分ら"若者"のイデアとは相容れない大人たちに向けて歌ってるのかなと思ったので、"おまえ"ではなく、少し距離を置いた感じの「アンタ」という日本語にしました。

◆彼らのカッコ良さはビデオを観ていただければ"百聞は一見に如かず"ですね。でも敢えてコメントするならば、サウンド面ではセックス・ピストルズなど流行のパンクサウンドを基本にしつつ、それだけにこだわらない多彩な音づくりがされ、また、ファッション的にはシュッとしたスーツに身を包み"モッズの復活"=若者の生き方の模索、ということにつながって人気が爆発したんだろうと思います。

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◆最後になりますが、この曲のウィキペディア情報です。

"このシングル(In The City)は3度のトップ40(イギリスでの)を獲得した唯一のシングルである(僅かなところで4度にはならなかった)。"とのこと。

 まずデビュー・シングルとして40位を獲得。次に「ゴーイング・アンダーグラウンド」が1980年にバンドとして初めての1位(イギリス)となった後、ポリドールはそれまでの9枚のシングルをすべて再発売しました。この時、"In The City"は2度目の40位。次に、バンド解散後の1982年末、ポリドールは再度それまでの全シングルを再発売。(ポリドール、ただじゃ転ばないね~)。そのうち4タイトルが40位に入りましたが、"In The City"は40位に僅かに届かない47位まででありました…。

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 しかし2002年、ポリドールレコードはザ・ジャム結成25周年記念としてデビューシングルを、当時のままの7インチシングル盤、75ペンスで再発売。この限定版はあっと言う間に売りきれ、全英36位になりました(^-^)/。これはオリジナル盤および以前の2度の再発売盤を上回り最高位となったとのことです。


◆The Whoの"In The City".1966年の"I'm A Boy"のB面曲。ウィキペディアによると、ジャムの「イン・ザ・シティ」はコード進行と詞の内容をこの曲から借りているとのこと。でも歌詞を見ても"借りてる"という感じではないなあ。



◆1977年"Top Of The Pops"出演。カッコイイなあ。




◆2012年のポール・ウェラーのライヴから。会場みんなで歌ってる+マイク音量低い!?。