"Nightshift"はコモドアーズにとって最後のトップ40ヒッツとなってしまいました。
でも久々の「復活」で嬉しかったですね。この曲はとっても聴き応えのある曲だと思います。


◆この「復活」という表現ですが、コモドアーズはライオネル・リッチーの書くバラードで人気を博して、80年代前半はもうコモドアーズなのか、ライオネル・リッチーのソロ曲なのか、わからなくなってしまっていました(^▽^;)が、ライオネル脱退のあと、久々の"コモドアーズ"のヒットが叶った、という意味です。

この曲がリリースされた年の前年(1984年)の1月21日に49歳の若さで天国に召されたジャッキー・ウィルソン(肺炎が原因)、そして4月1日には不幸な死を遂げたマーヴィン・ゲイ。コモドアーズのメンバーはR&B界のの偉大な、そして仲間だった二人を追悼して歌ったのがこの曲"Nightshift"です。
まるで、1974年にライチャス・ブラザーズが多くのミュージシャンを追悼して歌った"Rock and roll Heaven"のR&B版!というところ。面白いのは"Rock and Roll Heaven"もこの曲"Nightshift"も全米シングルチャートでは最高位第3位!(^▽^;)

 曲のボーカリストが途中で変わるんですね。1st Verseはマービン・ゲイへの想いをウォルター・オレンジが歌い、2nd Verseはジャッキー・ウィルソンへの気持ちをライオネル脱退後加入したJ.D.ニコラス(J.D. Nicholas)が歌います。

◆「ビルボードチャート日記 by 星船」さんの記事を合わせてご参照ください。


C00006725


Songwriter(s)
Walter Orange
Dennis Lambert
Franne Golde

Released in 1985
US Billboard Hot100#3
From The Album“Nightshift”

:原詞は太字

Marvin, he was a friend of mine
And he could sing a song
his heart in every line
Marvin sang of the joy and pain
He opened up our minds
and I still can hear him say

マーヴィン 僕の友だちだった
彼はシンガー中のシンガーさ
歌詞の一行ごとに心が込められてた
マーヴィンは喜びや苦しみを歌ってた
僕らの心を自由にしてくれたんだ
今でも彼の歌声が聞こえるよ

"Aw talk to me, so you can see, what's going on"
Say you will sing your songs forevermore

"ああ 俺に話せよ そしたらわかるさ
 何が起こってるのかってことが(What's Going on)"
永遠に自分の歌を歌い続けるって言ってくれ…

Gonna be some sweet sounds, 
coming down on the nightshift
I bet you're singing proud, 
I bet you'll pull a crowd
Gonna be a long night, 
it's gonna be all right, 
on the nightshift

You found another home, 
I know you're not alone, on the nightshift
You found another home, 
I know you're not alone, on the nightshift

甘いサウンドが流れてくるよ
きみは天国の"夜のステージの担当"なのかな
きみはきっと誇らしげに歌ってるだろう
観客の心を引き寄せてるに違いない
きみを想うと淋しい夜になるよ
でも大丈夫さ
"夜の担当"はきみだから

もう一つの居場所を見つけたんだね
きっと一人じゃないよね 夜のステージは
天国でも歌ってるのかい
みんなでワイワイと 夜の担当を務めてるのかな

Jackie, hey what'you doing now?
It seems like yesterday when we were working out
Jackie, you set the world on fire
You came and gifted us, 
your love it lifted us higher and higher
Keep it up and we'll be there at your side
Say you will sing your songs forevermore

ジャッキー  いま何してる?
一緒に頑張ってたのがまるで昨日のようだね
ジャッキー きみは大成功したね
きみはやってきて僕らに贈りものをくれた
"きみの愛が
高く高く持ち上げてくれた(Higher and Higher)"って
ステキな曲をね
ずっとそのままでいてよ 
 僕らがきみの隣りに行くそのときまで
永遠に自分の歌を歌い続けるって言っておくれ

Gonna be some sweet sounds, 
coming down on the nightshift
I bet you're singing proud, 
I bet you'll pull a crowd
Gonna be a long night,
it's gonna be all right, 
on the nightshift

You found another home,
I know you're not alone, 
on the nightshift

甘いサウンドが流れてくるよ
きみは天国の"夜のステージの担当"かい
きみはきっと誇らしげに歌ってるだろう
観客の心を引き寄せてるに違いない
きみを想うと淋しい夜になるよ
でも大丈夫さ
"夜の担当"はきみだから

もう一つの居場所を見つけたんだね
きっと一人じゃないよね 夜のステージは
天国でも歌ってるのかい
みんなでワイワイと
夜のステージを楽しんでるのかな


(Words and Idioms)
set the world on fire=大成功をする.

日本語訳 by 音時

Commodores-nightshift-1984-US-artwork
 


◆はい、1stのマーヴィンへの歌詞のところは"What's Going On"の歌詞が、2ndのジャッキーにたいしては"Higher and Higher"の歌詞(リタ・クーリッジがリバイバルヒットさせましたね)が引用されるとことがオシャレです。

ちなみに"Nightshift"という歌詞(タイトル)ですが、僕は"天国の夜のステージの担当"と解釈しました。マーヴィンもジャッキーもこの世を旅立ってしまいましたが、今でも二人の歌声は夜になると流れてくる(夜に聴きたくなってしまう)…だから、天国の夜のステージで歌ってくれてるんだ!。もう一つのホーム(心の安らぐ場所)を見つけた=天国ってことだと思います。

なんか想像ですが、みんな売れない頃は、とあるパブなどで1日複数回のステージをこなしていった、そんな想い出があるんじゃないでしょうか?「昼番」っていうのがあったのかどうかわかりませんが、R&Bシンガー達は"夜番(Nightshift)"が多かったんじゃないでしょうかね!

◆マーヴィン、"What's Going on"
(音時和訳はこちら◆ジャッキー・ウィルソン "Higher and Higher"
(音時和訳はこちら *リタ・クーリッジのバージョンです)
◆"Nightshift"と同じころ、ダイアナ・ロスの"Missing You(邦題:追憶の涙)"もチャートを上昇してきました。この曲もマーヴィン追悼の曲です。MVにマーヴィンの生前の姿や若かりし頃のダイアナの写真が沢山出てきます。