ラジオ番組「全米トップ40」をちょうど聴き始めた頃のヒットの1曲です。
なんだか優雅なとってもきらびやかなニューヨークのイメージの広がる歌だなあと思っておりました。

◆全米Hot100チャートでの最高位は21位。カセットテープに録音はできなかったのに覚えているのは、毎週聴いていたからかな(トップ40内計12週ランクイン)。
でも今回和訳しようとして実は初めて知ったのですが、この曲はオリジナルはフランキー・ヴァリなんですね。

 フランキーのアルバム"Lady put the lights out"(邦題:恋人たちの調べ)のために書かれた曲で、作者は SandyLinzerとDennyRandell。

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 この「リンザー/ランデル」のコンビはフォー・シーズンズの曲でも僕の好きな「Working My Way Back To You」や「Opus 17(Do n't You Worry'Bout Me)」、また「Let's Hang On(To What We've Got)」も書いてるソングライターコンビ。この曲を僕が好きになるわけです(^▽^;)。

◆"Native"(ネイティブ)って「その土地に生まれ育った」「きっすいの」「地元の」って意味ですね。"ニューヨーク生まれのニューヨーク育ち"。
「いつも大忙しで、地下鉄のなかで大きくなった…」と歌詞にあるように育ち、ブロードウェイがとっても身近なんですね。

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 でも…「いつまでも夢見ていないで世間を知らなきゃダメよ」と歌われるこの曲。最後に"大都市で強く生きていくのよ"と励ますメッセージなんでしょうね。

◆ウィキペディア情報ですが、この曲はいろんな映画や舞台、CMなどでも使われているようです。ヤンキー・スタジアムで行われた"New York City FC"のサッカーの試合のあとは、この曲が流されるようですね。

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Writer/s: DENNY RANDELL, SANDY LINZER 
Publisher: SANDY LINZER PRODUCTIONS INC

Released in 1977 
US Billboard Hot100#21
UK Single Chart#5
From The Album“Odyssey”

:原詞は太字

[Intro]
New York girl, ooh, ooh, ooh
Runnin' pretty, New York City girl
25, 35, hello, baby
New York City girl


You grew up ridin' the subways,
running with people
Up in Harlem, down on Broadway
You're no tramp but you're no lady
Talkin' that street talk
You're the heart and soul of New York City

地下鉄に乗って育ったあなた
いつも大忙し駆け足で過ごす
ハーレムで乗車し ブロードウェイで降りる
根なし草じゃないけど淑女でもないあなた
ゴシップ話を話してる
あなたは身も心もニューヨークシティそのもの

And love
Love is just a passing word
It's the thought that you had
In a taxicab that got left on the curb
When he dropped you off at East 83rd

そして愛
愛は つかの間にすぎない言葉
かつては愛を大切に思ってたあなたも
タクシーに乗って道の縁に忘れてきたのね
東83番街で彼に降ろされたときに

Oh, oh, oh (Oh, oh, oh)
You're a native New Yorker
You should know the score by now 
(you should know by now)
You're a native New Yorker
(New York girl, ooh, ooh, ooh)

Oh, oh, oh (Oh, oh, oh)
あなたは生粋のニューヨーカー
もう世間の裏側をわからなきゃね
(もう知らなきゃダメさ)
あなたはNY生まれのNY育ち
(ニューヨークガールよね)

Music plays, everyone's dancin' closer and closer
Makin' friends and findin' lovers
There you are, lost in the shadows
Searchin' for someone
 (searchin' for someone)
To set you free from New York City

音楽は流れ みんなダンスでどんどん接近
知り合いを作って 恋人を見つける
あなたはそこにいるのに 影のなかで迷子になるの
大切な誰かを探して…
(誰かを探してるあなた)
あなたをNYから自由にしてくれる誰かをね

And, whoa
Where did all those yesterdays go?
When you still believed
Love could really be like a Broadway show
You were the star,
When did it close?

ああ そう
過ぎて行った日々はどこに行ったの?
あなたは今でもまだ信じてたのよ
愛がブロードウェイショーのようにもなるって
あなたはスターだったけど
いつそれは終わっちゃったのかな?

Oh, oh, oh (Oh, oh, oh)
You're a native New Yorker
No one opens the door
For a native New Yorker
(Runnin' pretty, New York City girl)

Oh, oh, oh (Oh, oh, oh)
あなたは生粋のニューヨーカー
誰もニューヨーカー娘には
ドアを開けてはくれないわ
(ずっと可愛いままの
  ニューヨークガールよね)

(Ooh, ooh, ooh
Native, native, native, ooh)

(Where did all those yesterdays go?
When you still believed
Love could really be like a Broadway show
You were the star)

過ぎて行った日々はどこに行った?
あなたは今でもまだ信じてたの
愛がブロードウェイショーのようにもなるって
あなたはスターだったのに

You're a native New Yorker
You should know the score by now
You're a native New Yorker
You should know the score
You should know the score by now
You're a native New Yorker
Oh, oh, oh
(Native, native, native, native New Yorker)
You're a native New Yorker

Oh, oh, oh (Oh, oh, oh)
あなたは生粋のニューヨーカー
もう世間の裏側をわからなきゃだめよ
あなたはNY生まれのNY育ち
夢見てるばかりじゃいけないわ
イヤな世界も知らなくちゃいけない
あなたは生粋のニューヨーカー
ああ ああ そうよ
(生まれつきのニューヨーク娘)
あなたはネイティブ・ニューヨーカー

Whoa, oh-oh-oh
You're a native New Yorker
You should know the score
(Native, native, native, native New Yorker)
You're a native New Yorker

What you waitin' for?
No one opens the door
(You're a native New Yorker)

あなたは何を待ってるの?
ドアは自分で開けるものよ
(あなたは生粋のニューヨーカー)

(Words and Idioms)
street talk=ちまたのうわさ 
passing=一時的な,つかのまの,はかない
curb=(歩道の)縁(石),へり(石)
know the score=(不愉快な)真相を知る,世間(の裏)がわかっている

日本語訳 by 音時

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◆アーティストは"Odyssey"。"オデッセィ"と記憶していたのですが、レコードジャケットなどで表記されている日本名は"オデュッセイ"。「長い冒険の旅」っていう意味ですね。

おやっ女性3人組と記憶していたのですが、男性が1名いたんですね(^▽^;)。"Odyssey"はニューヨークの R&B/disco groupですが、メンバーにネイティブなニューヨーカーはいません!
女性2人はリリアンとルイーズのロペス姉妹。この二人はカリブ海のヴァージン諸島出身。男性トニー・レイノルズは純粋のフィリピン人( Filipino native)であるとのことです、

"Oddyssey"は全米でのヒットはこの1曲にとどまりましたが、全英では80年代にヒットを出しているようです。グループはメンバーも変わっていますが、当時からずっと音楽活動を続けていて、今も頑張っているようですね。

◆都会の喧騒が逆に好きだっていう人、いますよね。実は僕もそういうところあるかもしれない…だけど、アフターコロナの社会では、もう元にはもどらない…んだろうな。
 この曲で歌われるような舞台、その感覚はもう十数年経てば通じなくなっていそうだな…。



◆こちらフランキーのオリジナル。リンザー/ランデルはフランキーに歌わせることをイメージして作ったというだけあって、フランキー、やっぱり自分のもの、にしていますね。