日本ではマーサ&ザ・ヴァンデラスの名前はあまり耳にしないかもしれませんが、この曲"Dancing In The Streets"は有名でしょう。沢山のアーティストがカバーしている、モータウンの代表曲の1曲であると言えるでしょう。ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイのデュエットや、ヴァン・ヘイレンのカバーもありました。

◆作者にはマーヴィン・ゲイの名前もクレジットされていますね。この曲のSongfactsページによると、この曲のアイデアは、それこそモータウンの本拠地であるデトロイトの街で、消火栓の水で夏に街の人々が涼むのを見て、作者クレジットに名前のあるウィリアム・スティーブンソンが思いついたものです。人々が"水中で踊っている"ように見えたのを曲にしたそうです。聴き手が自分の住んでいる"どの都市でも楽しい時間を過ごせるんだ"ということをコンセプトにして、マーヴィンも加わって仕上げたようですよ。

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◆このグループ、マーサ・リーヴスを含め、当初は4人組でしたが、うち1名(グロリア・ウィリアムス)がグループを去ったため、グループもマーサ&ザ・ヴァンデラスと改名し、1962年にデビューしました。1963年には「ヒート・ウェイヴ((Love Is Like A)Heat Wave」が全米4位の大ヒット(リンダ・ロンシュタッドのカバーもいいですよ)。その後メンバーのアネットが脱退し、後任にベティ・ケリーが加入。そして、1964年には「ダンシング・イン・ザ・ストリート(Dancing In The Street)」が全米2位!大ヒットを飛ばしました。

Dancing in The Street

Songwriter(s)
Marvin Gaye、William "Mickey" Stevenson、Ivy Jo Hunter


Released in 1964
US Billboard Hot100#2
From The Album“Dance Party”

:原詞は太字

Calling out around the world
Are you ready for a brand new beat?
Summer's here and the time is right
For dancing in the street
They're dancing in Chicago
Down in New Orleans
In New York City

世界中に大声で叫びたい
ピッカピカの新しいビートを聴く
準備はできてる?
季節は夏で ちょうどピッタリ
通りに出て踊るのにいいわ
みんな踊ってるのよ
シカゴでも
ニュー・オーリンズだって
ニュー・ヨーク・シティだって

All we need is music, sweet music
There'll be music everywhere
There'll be swinging and swaying 
and records playing
Dancing in the street
Oh, it doesn't matter what you wear
Just as long as you are there
So come on, every guy, grab a girl
Everywhere around the world
They'll be dancing
They're dancing in the street

音楽さえあればいい 素敵な音楽が
そこらじゅうで音楽が流れてる
レコードに合わせて
スウィングして 体を揺らして
通りで踊るのよ
ああ 着てるものなんて何だっていい
あなたがそこにいることが大切なの
さあ 男の子は女の子をつかまえて
世界中どこででもね
みんなで踊るのよ
通りに出て踊っちゃいましょ

It's an invitation across the nation
A chance for folks to meet
There'll be laughing, singing, 
and music swinging,
Dancing in the street
Philadelphia, PA
Baltimore and DC now
Can't forget the Motor City

国を越えた招待状を送るわ
友だちと会えるチャンスなのよ
笑いながら 歌いながら 
音楽に合わせて
通りに出てみんなで踊りましょ
フィラデルフィアだった
ボルティモアでもワシントンでも
モーターシティ(デトロイト)を忘れちゃダメよ

All we need is music, sweet music
There'll be music everywhere
There'll be swinging and swaying 
and records playing
Dancing in the street
Oh, it doesn't matter what you wear
Just as long as you are there
So come on, every guy, grab a girl
Everywhere around the world
They're dancing
They're dancing in the street

音楽さえあればいい 素敵な音楽が
そこらじゅうで音楽が流れてる
レコードに合わせて
スウィングして 体を揺らして
通りで踊るのよ
ああ 着てるものなんて何だっていい
あなたがそこにいることが大切なの
さあ 男の子は女の子をつかまえて
世界中どこででもね
みんなで踊るのよ
通りに出て踊っちゃいましょ

Way down in LA ev'ry day
They're dancing in the street
(Dancing in the street)
Let's form a big, strong line, get in time
We're dancing in the street
(Dancing in the street)
Across the ocean blue, me and you,
We're dancing in the street 

ロサンゼルスでもそう
毎日 通りで踊るがいいわ
(通りに出て踊りましょう)
大きく強く一列に並んで 時間きっかりに
みんなで通りで踊るのよ
(踊ればいいの 大通りでね)
大海原を渡っていくのよ 私とあなた
みんなで通りで踊っちゃいましょ

日本語訳 by 音時

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◆この曲がヒットしていた頃のビルボードチャートを見てみましょう。
US Top 40 Singles for the Week Ending 17th October, 1964
TW LW TITLE –•– Artist (Label)-Weeks on Chart (Peak To Date)

"プリティ・ウーマン"を蹴落してマンフレッド・マンが首位に(2週間No1)。マーサとヴァンデラスも一緒に二位をお付き合い。しかし次の週にこの週12位だったスプリームス「Baby Love」が首位に立ちます。

1 2 DO WAH DIDDY DIDDY –•– Manfred Mann (Ascot)-7 (1 week at #1) (1)
2 3 DANCING IN THE STREET –•– Martha and the Vandellas (Gordy)-9 (2)
3 1 OH, PRETTY WOMAN –•– Roy Orbison and the Candy Men (Monument)-8 (1)
4 6 WE’LL SING IN THE SUNSHINE –•– Gale Garnett (RCA Victor)-11 (4)
5 9 LAST KISS –•– J. Frank Wilson and the Cavaliers (Josie)-7 (5)

6 5 REMEMBER (Walkin’ In the Sand) –•– The Shangri-Las (Red Bird)-9 (5)
7 10 A SUMMER SONG –•– Chad Stuart and Jeremy Clyde (World Artists)-10 (7)
8 7 IT HURTS TO BE IN LOVE –•– Gene Pitney (Musicor)-14 (7)
9 11 WHEN I GROW UP (To Be a Man) –•– The Beach Boys (Capitol)-7 (9)
10 14 LET IT BE ME –•– Betty Everett and Jerry Butler (Vee-Jay)-7 (10)

◆カーペンターズも「Dancing In The Streets」歌ってました! このビデオは貴重。カレンの華麗なドラムソロも見られます!






◆やっぱりこの二人の共演は見逃せません!ボウイ&ミックのこの曲は1985年リリースで全米7位を記録しました。

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