イギリスのロック・バンド「フリー」。1969年にデビュー、1度解散し、また再結成、完全に解散したのは1974年になります。僕が知ったのは解散してから…です。
ボーカリストのポール・ロジャースとドラムスのサイモン・カークが結成したバンド「バッド・カンパニー」(バドカン)を聴いて、雑誌「ミュージック・ライフ」で知識を仕入れると、その前身として「フリー」というバンドがあったこと。フリーには日本人の山内テツという人がいた、とか、代表曲は「オール・ライト・ナウ」とか…。
◆"オール・ライト・ナウ"は、最初はバドカンの"キャント・ゲット・イナフ"に似てるな!と思ったのですが、"オール・ライト・ナウ"の方が先だったんですよね!
フリーはイギリスや日本では人気がありましたが、アメリカではイマイチだったこともあり、バドカンはフリーをアメリカナイズしたサウンドを意識して成功した、といいますが、そういうことだったんだろうな。
◆このシンプルな骨太なロック。ポール・ロジャースのボーカルも最初は上手いとは思わなかったのですが、曲のノリも含めてポールじゃないと歌えないなあとじわっとその上手さが伝わってきます。
この曲"オール・ライト・ナウ"は、ダラムの大学で行われたギグにおいて、わずか30人ほどしか客が入らず、本人たちも演奏を楽しむことができないまま終演し、その後の悪い雰囲気を緩和するためにベースのアンディ・フレイザーが「オール・ライト・ナウ」と歌ったことをきっかけとして生まれた曲だといいます(^▽^;)。また、アンディは、この曲のコードについてピート・タウンゼントから影響を受けたと説明していたそうですよ。
Writer(s) Andy Fraser/Paul Rodgers
Released in 1970
US Billboard Hot100#4
From The Album"Fire and Water"
:原詞は太字
There she stood in the street
Smiling from her head to her feet
I said "Hey, what is this"
Now baby, maybe she's in need of a kiss
I said "Hey, what's your name baby"
Maybe we can see things the same
Now don't you wait or hesitate
Let's move
before they raise the parking rate
彼女は通りに立っていたんだ
頭のてっぺんから足先まで
微笑を満面に浮かべてね
俺は言った
"ヘイ、どうした?"って
彼女はキスしてほしいのかなって思って
"何て名前だい?"って聞いたんだ
俺たちは同じものを見てたのかもね
そしたら待ったりためらったりしないで
動こうじゃないか
駐車料金が上がっちまう前にさ
All right now baby,
it's all right now
All right now baby,
it's all right now
ぜんぶ大丈夫さ ベイビー
安心していいんだよ もう
俺に任せてまかせてくれりゃいい
ぜんぶ大丈夫さ もう
I took her home to my place
Watching every move on her face
She said
"Look, what's your game baby
Are you tryin' to put me in shame?"
I said "slow don't go so fast,
Don't you think that love can last?"
She said " Love, Lord above,
Now you're tryin' to trick me in love"
彼女を俺の家に連れてったんだ
彼女の表情の
どんな動きも見逃さなかったよ
彼女は言った
"ねえ あんた何を企ててるの
あたしに恥かかせようとしてんの?"
俺は言ったよ
"ゆっくりしよう 焦らなくていいんだ"
愛は続くんだって信じてないの?
彼女は言った
"愛だなんて、なんてこと!
愛で私を騙そうったって
そうはいかないわ"
All right now baby,
it's all right now
All right now baby,
it's all right now
ぜんぶ大丈夫さ ベイビー
安心していいんだよ もう
俺に任せてまかせてくれりゃいい
ぜんぶ大丈夫さ もう
I took her home to my place
Watching every move on her face
She said
"Look, what's your game baby
Are you tryin' to put me in shame?"
I said "slow don't go so fast,
Don't you think that love can last?"
She said " Love, Lord above,
Now you're tryin' to trick me in love"
俺は彼女を家に連れてったんだ
彼女の顔をじっと見て
どんな動きも見逃さなかったよ
彼女は言った
"ねえ あんた何を企ててるの
あたしに恥かかせようとしてんの?"
俺は言ったよ
"ゆっくりしよう 焦らなくていいんだ"
愛は続くんだって信じてないの?
彼女は言った
"愛だなんて、なんてこと!
愛で私を騙そうったって
そうはいかないわ"
All right now baby,
it's all right now
All right now baby,
it's all right now
ぜんぶ大丈夫さ ベイビー
安心していいんだよ もう
俺に任せてまかせてくれりゃいい
ぜんぶ大丈夫さ もう
All right now baby,
it's all right now
We are so happy together
it's alright,it's alright,
it's alright
all right now baby,
it's all right now
もう大丈夫さ ベイビー
安心しろよ
俺たち一緒にいてハッピーさ
安心していいぜ
すべて大丈夫だよ
さあ 愛し合おうぜ
日本語訳 by 音時
◆この曲、街に立つ娼婦を引っかけて…という歌だと思っていましたが、男の方も彼女の表情の変化を見逃さない、など、気持ちの変化をしっかりと受け止める優しさが見えますね。
"All Right Now"というセリフ(歌詞)も、無理やり抱きしめるのではなく、じっくり時間をかけてコミュ二―ションを取り、"俺に身も心も任せていいんだぜ"と言っているように思います。
◆この曲をポール・ロジャースと共作したアンディですが、2015年3月に天に召されています。R.I.P。
◆"All Right Now"が最高位4位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 17th October, 1970
ニールの"クラックリン・ロージー"に代わって、1位はジャクソン5の"I'll Be There"。4週間続きます。5位はカーペンターズ"愛のプレリュード"。10位はジェイムズ・テイラーのデビュー曲"ファイヤーアンドレイン"。
-1 2 I’LL BE THERE –•– Jackson 5
-2 1 CRACKLIN’ ROSIE –•– Neil Diamond
-3 8 GREEN-EYED LADY –•– Sugarloaf
-4 5 ALL RIGHT NOW –•– Free
-5 9 WE’VE ONLY JUST BEGUN –•– The Carpenters
-6 3 CANDIDA –•– Dawn
-7 4 AIN’T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH –•– Diana Ross
-8 7 LOOKIN’ OUT MY BACK DOOR –•– Creedence Clearwater Revival
-9 6 JULIE, DO YA LOVE ME –•– Bobby Sherman
10 17 FIRE AND RAIN –•– James Taylor
◆クイーン+ポール・ロジャースのライヴから"All Right Now" (Live at 46664)。僕もさいたまスーパーアリーナで観ることができました。
◆アルバムタイトル曲"Fire And Water".
◆ポール・ロジャースの熱唱。Freeの名曲"Be My Friend"。
コメント
コメント一覧 (8)
ポール ロジャースと言えば、確か最初の妻が女優野添ひとみさんで旦那さんが川口浩探検隊隊長(笑)ですが、ひとみさんの妹の方が妻だったとの印象が強いです。既に川口ご夫妻は、鬼籍の方ですが。間違ってたらご免なさい。
曲の話しは、全くしなくてすみませんでした。
来日直前にシングル「ザ・スティラー」を出しますが…パッとしなかった。
後年、アルバムに含まれなかった「ザ・スティラー」のロング版を聴きましたが、ギターとボーカルの掛け合いが素晴らしい出色の出来映えでした。
永島達司が起こしたキョードー東京は、本格的に外国タレントを呼び続けた日本初のプロモーターでした。
ビートルズを日本に呼んだ男と言えば分かるでしょうか。
洋楽が大衆に受け入れられるようになり「呼び屋」という名称もやがて「プロモーター」に変わっていきました。
1971年は日本のポピュラー音楽が根本から変わった年です。
前年末に有楽町日劇の「ウエスタンカーニバル」が終幕。
いわゆるグループサウンズ時代が終焉し、新たな音楽が胎動し始めていました。
1971年4月、キョードー東京は英国からフリーを招聘します。(一時はブラック・サバスが来るという噂もありました)
既にジョン・メイオールやBS&Tの来日はあったものの、
初めて日本に来るチャキチャキの本場ハードロックは、一体どんなものなのか?
流行に敏感な若者たちは興味津々で迎えました。
会場の共立女子大学・神田共立講堂客席は、つんのめりそうな急角度。(笑)
階段でこけたら最前列まで転がりそうだ。
その最前列には、内田裕也や大口広司(テンプターズ)、堺正章、かまやつひろしらが陣取っていました。
司会は亀渕昭信、前座はモップスと成毛滋バンド(角田ヒロ、高中正義)
最初で最後の来日となったオリジナルメンバーのフリーは日本の聴衆に強い印象を残しました。
彼らの最高作は再結成して発表した「ハートブレイカー」でしょうね。
既にジャンキーだったKOSSはゲスト参加、キーボードにジョン(ラビット)バンドリックが加わり、ベースは山内テツ。
捨て曲なしの傑作アルバムでした。
やはりロジャースにはこういう男っぽいロックを歌ってほしい!
「おすすめめの バンド何かない?」と聞いたら
「FREE」と 言われたので 早速アルバム「FREE LIVE」を 買いました。
やはり この曲が 1番記憶に 残ってます。
買ったときは もう解散した後 だったのが 今 わかりました。
クイーンと一緒にやると聞いた時は「えっ?」てなりました。
バドカンのアルバムジャケットのTシャツ、プチ流行りました。