“Foreigner”はイギリス人とアメリカ人の混在バンド。
当時はこういう混合バンドは珍しかったようです。そんなこともあって彼らは自分達を「異邦人(Foreigner)」と名乗りました。

◆ニューヨーク州のロチェスターという田舎町で“ブラックシープ”というバンドをしていたルー・グラム。ブラック・シープはそこそこ売れ始めた頃、ツアー機材を積んだトラックが事故で横転(1975年のクリスマスイブにキッスの前座をした後!)、バンドは機材車だけでなく機材の85%を失い、ツアーは中止。そして、ライヴでアルバムの費用を得ることができず、ブラック・シープは解散に至ったそうです(悲惨)。
 スプーキー・トゥース(再結成後1970年代)などのバンドで活躍していた、ロンドン出身のミック・ジョーンズがルーに声を掛け、オーディションを通じて、ヴォーカルの座に就任。元キング・クリムゾンのイアン・マクドナルドも加わり、フォリナーの歴史が始まりました。

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 この曲“Long Long Way From Home”はその頃のルー・グラムの想いが詰まってる曲らしいです!Wikipediaのこの曲の紹介では次のようにありました。

“a person leaving a small town to try and succeed in New York City ("I left a small town for the apple in decay") and the loneliness he feels there.”

ニューヨーク市が“Big Apple”と呼ばれていることを踏まえ、“apple in decay(腐ったリンゴ)”は“退廃したニュー・ヨーク市”のことを指しているようです。

 ちなみに、なぜニュー・ヨーク市が“Big Apple”と呼ばれているのかは諸説あるようです。参考にこちらをどうぞ。(Ok waveの Q & A


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Songwriters GRAMM, LOU / JONES, MICK / MCDONALD, IAN
 Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc.
 
Released in 1978
US Billboard Hot100#20
From The Album“Foreigner”

:原詞は太字

It was a Monday, 
a day like any other day
I left a small town for the apple in decay
It was my destiny, 
it's what we needed to do
They were telling me, I'm telling you

ある月曜日のこと
ふだんと変わらないある日のことだった
俺は小さな町を飛び出して
腐ったリンゴ(ニューヨーク)にやって来た
それは運命だったと言えるし 
俺たちがやらなきゃならないことだったのさ
俺もそう聞いてたし
お前にもその話をしようか

I was inside 
looking outside, 
the millions of faces
But still I'm alone, 
waiting, hours of waiting
Paying a penance, 
I was longing for home

俺は自分のなかにとじこもり
外を見ていたのさ
この街は人が百万人いたって
俺はいまだに孤独なんだ
待ったさ そう何時間もね
懺悔しても仕方ない
故郷に帰ることを思ってしまうんだ

I'm looking out for the two of us, 
I hope we'll be here
When they're through with us

俺たち2人のことが気になってた
奴らが俺らのことをどうでもよくなるまで
俺たちがそのままで
いられたらいいなって願うんだ

I was inside looking outside, 
oh the millions of faces
But still I'm alone, 
waiting, hours of waiting
I could feel the tension, 
I was longing for home

俺は自分のなかに閉じこもり
まわりの世界を見るようにしてた
百万人の人がいる街だけど
NYじゃ誰もが孤独なんだ
待つしかないんだ
何時間も 何時間も
緊張を続けてきたけど
心は故郷に帰ることを焦がれてる

I'm looking out for the two of us 
And I hope we'll be here
When they're through with us, 
I'm a long way from home

二人のこれからが心配なんだ
NYでの暮らしが
あたりまえのようになる頃まで
俺らはまだ2人でいられるんだろうか
故郷からこんなに遠くにいるのに...

Monday, sad, sad Monday, 
she's waiting for me
But I'm a long, long way from home
Sad, sad Monday, 
she's waiting for me
But I'm a long long way from home

また月曜日だ とても悲しい月曜日
アイツは俺の帰りを待ってる
でも俺は
こんなに こんなに 故郷から遠い
おまえに会えない1週間 悲しい月曜が始まる
アイツは俺の帰りを待ってる
こんな遠くに来てしまってるのに…

Sad, sad Monday, 
ah she's waiting for me
But I'm a long, long way from home

悲しい 悲しい月曜日さ
ああ アイツは俺のことを待ってる
でも俺は
故郷とこんなに離れて戦ってるんだ...

(Words and Idioms)
in decay= 衰退[荒廃]して、荒れ果てて 
penace=懺悔する
look out for=注意する、見張ってる
be through with=絶交する 飽きる

日本語訳 by 音時

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◆1993年のフォリナーのライヴ(渋谷公会堂)は席も割と前の方で、なかなか堪能しました!オープニングは“Long Long Way From Home”に2曲目が“Doouble Vision”。疾走感ある曲2曲で総立ちでした!

こちらは1993年7月のNoblesvilleでのライヴのセットリスト。ほぼこんな曲目だったように記憶してます。

1. Intro
2. Long, Long Way from Home
3. Double Vision
4. Head Games
5. Waiting for a Girl Like You
6. Blue Morning, Blue Day
7. Cold as Ice
8. That Was Yesterday
9. Feels Like the First Time
10. Urgent
11. Juke Box Hero
12. I Want to Know What Love Is
13. Hot Blooded

◆僕はアルバムで持っていましたので、実は国内盤シングルジャケットに書かれてる「遥かなる旅路」とされた邦題にはちょっと違和感。だって、アルバムでは「ロング・ロング・ウェイ・ホーム」ですからずっとそう口にしてきましたので…。「衝撃のファースト・タイム」「つめたいお前」とに続き、日本盤シングルの3rd シングルを出すにあたって付いた邦題なんですね!

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◆Super Rock 85 In Japanのステージから。会場は開発前のお台場。



◆ボーカルは元ハリケーンのケリー・ハンセン。今も頑張ってます。



◆スタジオヴァージョンから。