ジャクソンが新型コロナウイルスに感染したという話が3月末にあって、とても心配しました。感染は報道されても回復はあまり報道されないので…いまは元気になっている、と解釈しています(^-^;。
Billboard Japan)
10月のニューアルバム発売に向けて、先行シングルも発表されました。「Downhill From Everywhere」は海洋汚染、脱プラスティックにふれた曲です。"きみは海を自分のものと思うかい?"と問いかけます。レジ袋の有料化も始まりました。僕もエコバックとドリンクボトルを持ち歩いて、自分のできる範囲から頑張っております…(^-^;。アルバムも今から楽しみですね。(NME JAPAN)

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 この曲"ドクター・マイ・アイズ"がジャクソンのデビューシングルです。ビルボードのシングルチャート(Hot100)でも8位を記録するなど、大ヒットとなりましたが、当初はこの曲をシングルにするにあたって、ヒット曲にするにはあまりにも作品の内容が暗すぎはしないかという声があがったそうです。そこで詞の何行かを直し、新たにフォー・ビートのリズム・トラックを加えることにより、メリハリの効いたリズムにしました。

「作品の内容が暗すぎ」ということですが…確かに改めて和訳したところ、重い、暗い歌詞ですね(-_-;)。

見たくなくても見えてしまう、世界で起きている「悪い」様々な出来事。でも…最後には泣いたりもしなくなった=何も感じなくなってしまった主人公…。そんな自分を自嘲しながらも、こんなんでいいわけないだろ!と笑い飛ばしているようにも聞こえます。

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◆また、ジャクソンはこんなこともインタビューに答えています。

”ドクター・マイ・アイズ"を書いたときのことを覚えていますか?

 目の調子がおかしくなってしまった時だよ。両眼が真っ赤に充血して、開いていることもできなければ、閉じることもできない。何が原因かもわからないんだ。多分、ドラッグが原因だったんだと思うんだけどね。そんなわけで、本当に起きた話を歌った曲だったけど、メタファーによってイノセントの喪失に関する曲になってしまった例だ。何も見えなくて、盲目になってしまったような体験をしたことが曲を書くきっかけになったんだ。
曲を書いたのは目の調子が直ってからで、実際に見えない時ではなかった。多分それから1、2カ月くらい経っていたと思うよ。
(INSPIPRATION アミューズブックス、カリフォルニア州サンタバーバラにて 1996年のインタビューより)

名曲が生まれた背景には、偶然ってあるもんですね!

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Writer(s): Jackson Browne 

Released in 1972
US Billboard Hot100#8
From The Album“Jackson Browne”

:原詞は太字

Doctor, my eyes have seen the years
And the slow parade of fears 
without crying
Now I want to understand

ドクター 僕は両目で何年もずっと
恐ろしいことが次々とやってくるのを
泣くこともせずに見続けていたんです 
だからいま どうしてなのか理解したいんです

I have done all that I could
To see the evil and the good 
without hiding
You must help me 
if you can

いいことも悪いことも見極めようと
やれることはすべてやってきました
隠れたりせず堂々とね
だからできるなら
僕を助けてほしいのです

Doctor, my eyes
Tell me what is wrong
Was I unwise 
to leave them open for so long

ドクター 僕の両目の
どこが悪いのか教えてもらえますか
ずっと長い間
目を見開いたままでいるのは
愚かなことなのでしょうか?


I have wandered through this world
And as each moment has unfurled
I've been waiting 
to awaken from these dreams

僕はこの世界をさまよい歩き
その一瞬一瞬が開かれるように
夢から覚めることを
ずっと待ち続けていました

People go just where they will
I never noticed them 
until I got this feeling
That it's later than it seems

人々は自分勝手な方向にただ進んでいきます
"もう遅すぎるかもしれない"
そう思うようになるまで
僕はちっとも気づきませんでした

Doctor, my eyes
Tell me what you see
I hear their cries
Just say if it's too late for me

ドクター 僕の両目に
何が見えるか教えてください
泣き叫ぶ声が聞こえるんです
"もう手遅れだ"と思うなら
ただそう言ってください

Doctor, my eyes
Cannot see the sky
Is this the prize 
for having learned how not to cry 

ドクター 僕の両目は
もう青い空が見えないんです
これって もう何も感じなくなってしまった
僕へのごほうびなんでしょうか?

(Words and Idioms)
leave openの意味や和訳。 開放;開け放す 
unfurl=〈傘・帆・旗などを〉広げる,張る,
prize=ごほうび、賞品

日本語訳 by 音時

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やっぱり自分の顔を真っ直ぐに撮ったアルバムカバーが多いよね。
「これがいまの僕だよ」ってメッセージなのかな。


◆ジャクソン・ブラウンの全米トップ10ヒットは、全米8位になったこの"ドクター・マイ・アイズ"以降は、1982年の「Somebody's Baby」(最高位7位)のヒットまで、約10年間の間が空くことになります。(まあ、シングルアーティストではないから、いいですよね!)

◆“ドクター・マイ・アイズ”が最高位8位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 6th May, 1972

アメリカ「名前のない馬」から首位を奪ったロバータ・フラックの「愛は面影の中に」。名曲です。マイケルの「ロッキン・ロビン」の前に立ちはだかり、首位を阻みました。10位にはリンゴの名前も見えますね。「ドクター・マイ・アイズ」は8位はこの1週のみ。翌週は14位に後退です。

-1 1 THE FIRST TIME EVER I SAW YOUR FACE –•– Roberta Flack
-2 3 I GOTCHA –•– Joe Tex 
-3 4 BETCHA BY GOLLY, WOW –•– The Stylistics Featuring Russell Thompkins, Jr.
-4 2 ROCKIN’ ROBIN –•– Michael Jackson 
-5 6 DAY DREAMING –•– Aretha Franklin

-6 5 A HORSE WITH NO NAME –•– America 
-7 18 I’LL TAKE YOU THERE –•– The Staple Singers
-8 9  DOCTOR MY EYES –•– Jackson Browne 
-9 10 LOOK WHAT YOU DONE FOR ME –•– Al Green 
10 11 BACK OFF BOOGALOO –•– Ringo Starr 


◆こちらは1978年のジャクソンのステージから。



◆Glastonbury Festival on Saturday 26th June 2010.



◆これは知りませんでした。同じジャクソンでも(!)こちらは兄弟。ジャクソン・ファイブのカバーです。




(PS)蛇足ですが、国内盤の「ドクター・マイ・アイズ」のシングルジャケットって、ポールの「アナザー・デイ」のジャケットと色使いや顔のぼかし具合が似てませんか。

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