ジョン・オバニオンのデビューは日本のレコード会社がだいぶプッシュしていましたね。
このデビュー曲"Love You Like I Never Loved Before"邦題「僕のラヴ・ソング」もラジオでだいぶかかっていました!

◆印象的なイントロとギターのラフな感じの音、メロディやコーラスも爽やかで、ファルセットも交えて歌うジョン・オバニオン。とっつきやすい邦題もよかったけど、原題もわかりやすかったから"こんなに人を愛したことがなかった"という気持ちを力強く歌っているのがなかなか気に入りました。ただし残念ながら、米ビルボードでは最高位24位。ジョン・オバニオンの作品のチャート・インはこの1曲だけでしたね。米国では"一発屋(One Hit Wonder)"です。

◆ただし日本では、ヒットが続きます。次作「Danger」から泣かせる曲「きみだけのバラード(I Don't Want Lose Your Love)」をひっさげて東京音楽祭に出場。グランプリを獲ります。また角川映画「里見八犬伝」(1983)の主題歌(White Light)も日本で大ヒットしました。

JohnObani


Songwriters: J. CARBONE, R. ZITO, K. PINTO

Released in 1981
US Billboard Hot100#24
From The Album"John O'banion"

:原詞は太字


Heard a promise in the wind
Then I saw you walkin in
Tell me baby where ya been so long
Waited all my life to feel this strong

風のなかに約束が聞こえたよ
すると
きみが歩いて入ってきたのさ
ねえ どこに行っていたんだい?
こんなに強い気持ちで
きみのことを生涯ずっと待ってたんだよ

I love you like I never loved before
And evry day I love you so much more
Feeling like I never felt so sure
Love you like I never loved before

今までにないくらいきみが好きなんだ
毎日毎日もっと好きになってしまう
こんな確かな気持ちになったことないのさ
きみにこんなに恋してしまってるんだ

Lonely days and lonely nights
Finlly gone and out of sight
I'll do evrything within my power
To make your life get sweeter hour by hour

淋しい毎日や孤独な夜は
ついに僕の目の前から消え去った
僕の力の許す限りなんでもするんだ
きみの人生をいつだって
甘いものにしてあげるよ

I'll do evrything within my power
To make your life get sweeter hour by hour
I love you like I never loved before

なんだってするよ 精一杯の力でね
きみの人生をいつだって
もっと甘いものにしてあげる
こんなに人を愛したことなんてなかったんだ

No I never
I love you like I never loved before
No I never, never, never

そうさ 本当なんだ
こんなに人を愛したことはなかったんだ
そうさ 本当だよ
 

(Words and Idioms)
within=(時間・距離・範囲など)…以内で[の], …を越えずに,…の範囲内で 
hour by hour=始終、いつも、ずっと 

日本語訳 by 音時

Joh LoveyouLike

◆ジョンの日本での活躍をきっかけにもう一人、日本の音楽シーンに大きくかかわった人がいます。"Love You Like I Never Loved Before"の作者の1人でもあるジョーイ・カーボーン(Joey Carbone)。

彼は米国の音楽プロデューサー、で自身で曲を作りアレンジも務めます。ジョーイはジョン・オバニオンをプロデュースしたことがきっかけで日本へ赴きました。日本の映画「里見八犬伝」(1983年)では外国人のジョーイがサウンドトラック担当を務めたのです。そしてそれがきっかけで矢沢永吉やドゥービー・ブラザーズの日本ツアーにもキーボーディストとして同行しています。テリ・デ・サリオの「オーバーナイト・サクセス」も彼の作品だったんですね。以降、数々の日本アーチストの作曲を他の作曲家とコラボしたりしながら手掛けています。

相川七瀬、嵐、稲垣潤一、KAT-TUN、少年隊、SMAP、土屋アンナ、Hey! Say! JUMP etc.. (ジョーイ・カーボーンのウィキペディア)をご参照ください

◆ジョンは残念ながら、2007年の2月14日にすでに還らぬ人となってしまっています。でも彼の「僕のラヴ・ソング」「きみだけのバラード」そして「里見八犬伝」など、彼の曲で洋楽に興味を持った、好きになったという日本人は多いのではないでしょうか。ジョン、ありがとう。

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◆"僕のラヴ・ソング"が最高位24位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending May 16, 1981

シーナを蹴落し「ベティ・デイヴィスの瞳」が1位に。ビル・ウィザースのボーカルが渋い「Just The Two Of Us」、スモーキーの「Being With You」も1位を目前にして残念でした。8位は"上を向いて歩こう"=スキヤキ、ですね。9位は来日が待ち遠しいホール&オーツ。10位は邦題「時は流れて」だったかな。

-1 5 BETTE DAVIS EYES - Kim Carnes
-2 2 JUST THE TWO OF US - Grover Washington Jr.
-3 3 BEING WITH YOU - Smokey Robinson
-4 4 ANGEL OF THE MORNING - Juice Newton
-5 1 MORNING TRAIN (Nine To Five) - Sheena Easton

-6 7 TAKE IT ON THE RUN - REO Speedwagon
-7 8 LIVING INSIDE MYSELF - Gino Vannelli
-8 9 SUKIYAKI - A Taste Of Honey
-9 6 KISS ON MY LIST - Daryl Hall and John Oates
10 12 TOO MUCH TIME ON MY HANDS - Styx

24 26 LOVE YOU LIKE I NEVER LOVED BEFORE - John O’Banion


◆John O'banion のカバー曲集"Hearts"から。これはこのアルバムの書き下ろし曲かな?なかなかジャージーな雰囲気。サックスもGood◎。



◆やっぱこの曲いいよね。東京音楽祭でグランプリにもなった"I Don't Want To Lose Your Love(きみだけのバラード)



◆映画「里見八犬伝」より"Legend of Eight Samurai"。薬師丸ひろ子さんのラブシーン(お相手は真田広之さん)にドキドキしました…(^▽^;)