これまでに取り上げてきたブロンディの和訳記事はこちらです。

ブロンディというバンドはボーカル紅一点のデボラ・ハリーが金髪であることからついたバンド名ですね。
デビュー当初はニューヨークのパンク・バンドの一つとされていましたが、ブロンディの曲は「ハート・オブ・グラス」はディスコ、この「夢見るNo1」はレゲエ、「ラプチャー」ではラップ、など、音楽的には幅が広く、ニュー・ウェイブの範疇になっています。

◆"The Tide Is High"は1967年にジャマイカのレゲエ・グループ"パラゴンズ(The Paragons)が歌った曲のカバー。直訳すれば「潮の流れは満潮」ということなのですが、邦題は歌われている歌詞の一部を取って「夢見るNo1」ってよくつけたものだと感心してしまいます(^▽^;)。

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◆曲の内容ですが、そうとうモテモテの彼なんだな。でも彼女は負けない。絶対あなたをモノにする!って。でも一方で彼女は「自分の番になるまで待つ」っていうところがけなげ。美貌やスタイルなどではなく、私の良さにあなたもいずれ気付くはずよ、ってところで勝負しているのかもしれません!

 ホンワカ、ホンワカしたレゲエのリズムが全体けだるい感じが、デボラ・ハリーの妖艶な?感じとあいまった感じですね(^▽^;)。このマジメに熱唱しないのもブロンディの魅力であるな...。

 この曲の入ったアルバム「Autoamerican」からはこの曲の続いて「ラプチャー(Rapture)」も全米No1になっています。

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Songwriter(s) John Holt

Released in 1980
US Billboard Hot100#1
From The Album“AutoAmerican”

:原詞は太字

The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.
I'm not the kinda girl 
who gives up just like that, oh no.

潮の流れは満潮よ でも私は頑張るの
あなたのナンバーワンになってみせる
私はそんなタイプの女じゃない
あんな風にあきらめちゃうような

It's not the things you do 
that tease and hurt me bad
but it's the way you do 
the things you do to me.

あなたのやり方じゃないでしょ
私をこうやって悩ませ傷つけるのは
でもあなたが私にやってるやり方は
実際にそういうことなのよ

I'm not the kinda girl 
who gives up just like that, oh no.
The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.
Number one.
Number one.

私を見くびらないでよ
こんなんであきらめる女じゃないから

ライバルは多いけど 私負けない
あなたのナンバーワンの女になるのよ
あなたに一番愛されたいの
あなたに一番愛されたいの

Every girl wants you to be her man, 
but I'll wait, my dear, 'till it's my turn.
I'm not the kinda girl 
who gives up just like that, oh, no.

誰でもあなたの彼女になりたがってる
でも私は待つわ 自分の番になるまでね
私はあきらめちゃうような
そんな軽薄な女じゃないから覚えておいて

The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.
Number one.
Number one.

Every girl wants you to be her man
but I'll wait, my dear, 'till it's my turn.
I'm not the kinda girl 
who gives up just like that, oh no.

The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.
Number one.
Number one.
Number one.

私を見くびらないでよ
こんなんであきらめる女じゃないから

行く手は荒波ばかりだけど私負けない
あなたのナンバーワンの女になるのよ
あなたに一番愛されたいの
あなたに一番愛されたいの

The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.

The tide is high but I'm holding on.
I'm gonna be your number one.


(Words and Idioms)
tease=いじめる 悩ます

日本語訳 by 音時

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 ◆ブロンディはその後、グループの当初からのメンバーでありデボラのステディでもあるクリス・シュタインが白血病であることがわかり、デボラはその看病にあたるために1982年に解散します。その後、1999年に再結成し現在もバンドは活動中。オフィシャル・ウェブサイトをのぞいてみたら、今でもライブがやられているし、ブロンディのグッズが沢山買え、買えと迫ってくるようだった!? 恐るべしブロンディ。


◆バンドがおらず、バックダンサーを前に歌うデボラ。けだるい感じのうま下手ボーカル!?



◆再結成後 1999年グランストンベリーでのライブ “Oh no~oh”の部分は観客が歌う。やはりブロンディは愛されてて再結成を待たれてたんだなと思うと嬉しい。



◆2002年 イギリスの3人組ガールズグループ、アトミック・キトゥンもこの曲をカバー。イギリス、アイルランド、ニュージーランドなどで1位になった。確かにガールズ・グループが歌うと可愛い曲になるなあ。原曲の魅力を引き出していると思います。



ザ・パラゴンズの歌う「The Tide Is High」。ゆったりしたサウンド。これはこれでいいな。