はい、こちらがポール・ウィリアムス自身の歌った「You and me against The World」です。
ポール自身、本職?はソングライターですので、歌が特段上手いというわけではないですが、でもこの朴訥とした歌声、落ち着いたアレンジ、僕は好きだな..。

ヘレンのバージョンで歌われていない箇所は赤い字にしておきましたのでご覧ください。


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Songwriter(s)
Kenny Ascher, Paul Williams

Released in 1974
From The Album“Here Comes Inspiration”
(邦題は「友に捧げる詩」)

:原詞は太字

You and me against the world
Sometimes it feels like 
you and me against the world
When all the others 
turn their backs and walk away
You can count on me to stay

きみと僕 世間に逆らって...
時どき思うんだ 
僕たち世間を敵に回してるって
誰もがみな 
背を向けて去ってしまっても
僕を信頼してくれていいんだよ

Remember when the circus came to town
And you were frightened by the clown
Wasn't it nice 
to be around someone that you knew
Someone who was big and strong 
and looking out for you

サーカスが町に来たときのこと覚えてるかい?
きみはピエロを見て怖がってたね
素敵だとは思わないかい? 
きみも知ってるサーカスの出演者の
誰かになれたら 大きくて 強くて
きみの味方になってくれる人誰かにね

You and me against the world
Sometimes it feels like 
you and me against the world
And for all the times we've cried
I always felt that God was on our side

きみと僕 世界に逆らって
時どき 感じるんだ
僕たち二人は 世界を敵に回してるって
僕たちが泣いていたときはいつも
ずっと感じてたんだ
神さまが味方してくれてたんだって

And when one of us is gone
And one of us is left to carry on
Then remembering will have to do
Our memories alone will get us through
Think about the days of me and you
You and me against the world

僕たちのどちらかが別れを告げたとき
残されたひとりが しっかりやっていくんだよ
そのとき するべきことを想い出すんだ
楽しかった想い出があるから
それだけでやっていける
僕ときみで暮らしてた日々を思うんだ
二人で世間とたたかっていた日々をね...


Life can be a circus
They underpay and overwork us
Though we seldom get our due
And when each day is through
I bring my tired body home
And look around for you

人生はサーカスにもなりうるよね
給与も十分に払わずに僕らを酷使するんだよ
僕たちが報酬を手にすることはほとんどない
でも 毎日が終わったときには
身体をゆっくりと休めて
きみを見まわすとそれだけでいいんだ...


And when one of us is gone
And one of us is left to carry on
Then remembering will have to do
Our memories alone will get us through
Think about the days of me and you
You and me against the world

どちらかがサヨナラを告げたとき
残されたひとりが しっかり生きていくんだよ
そして想い出そう やるべきことを
二人の想い出だけでもやっていけるはずさ
僕ときみが一緒にいた日々を思うことだ
僕ときみ 世界に逆らって生きていたことを...


(Words and Idioms)
look out for=~に目配りをする、~の面倒を見る、~に味方する

日本語訳 by 音時


◆歌詞の最初の方に出てくる「サーカスを見た」話。歌われているのは、ヘレンは子どもの小さいときの回想で、こちらはデートでサーカスに行った時のこと?なんですかね。
 ヘレンバージョンで「失われた歌詞」には、再度、"サーカス"が出てきます。

でもその例えは「人生ってサーカスになりうる」「(でも人生は)私たちを給与を十分に払わず、働かせすぎで、おまけに賃金が払われないこともしばしば...」というもの。
  サーカスが町に来た時に、サーカスの芸に興奮感動した、と同時に、サーカスで働く人たちの大変さ、もわかったんでしょうね。「とてもこれじゃ身体がもたないし、僕はサーカスでは働けないな...」なんて会話もしたのかもしれません。
 確かにヘレンバージョンでこの歌詞を残すと、「サーカス」の観客を楽しませるという表面だけでなく、過酷な裏面も見せてしまうことになるので、きっと省略されたんだろうな...!と思いました。


◆はい、でも作者ポールのバージョンは、大切な人と二人だけで世界(世間)とたたかってきたこと=お互いがわかっていればそれでいいじゃないか、ということが伝わってくるラブ・ソングですよね。僕はとてもいい感じに思ったのですが、女性のヘレンから見ると...男性が上、という男性側から見た歌詞、に感じたってことなんですね。難しい...ですよね...。

◆ところで、海外だと「子どもの頃にサーカスを見て怖がる」って"あるある"なんでしょうかね。こちらの曲の歌詞もその話から始まってますよね。

◆スリー・ドッグ・ナイトが歌った「An Old Fashioned Love Song」をポール自身が歌っています。




◆こちらはバーバラが歌った「Evergreen(Love Theme From"A Star Is Born")」のポール歌唱バージョンです。