このデュエットは素敵な曲でしたね。映画「アメリカ物語」の主題歌になりました。

◆「アメリカ物語」(原題:An American Tail)は、1986年制作のアメリカ合衆国のアニメーション映画。スティーヴン・スピルバーグが初めてアニメ映画の製作総指揮を手掛けた作品で、当時、アメリカの長編アニメ映画史上最大のヒットを記録しました。


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Somewhere Out There"は1988年(第30回)グラミー賞最優秀楽曲賞(Song Of The Year)も受賞しましたね。ちなみにこの年のグラミー4部門は以下の通りです。

*(Record of the Year) Paul Simon for "Graceland"
*(Album of the Year) U2 for "The Joshua Tree"
*(Song of the Year)for "Somewhere Out There"performed by Linda Ronstadt & James Ingram
*(Best New Artist) Jody Watley

◆リンダの歌唱も感情が込められていてとてもいいのですが、男性のジェイムス・イングラムも僕の好きなボーカリストでした。ジェイムスが天国に旅立ったのが2019年1月29日のこと。もう1年以上も前なんだな。ついこの間にさよならをしたように感じていました...。

Somewhere there


written by James Horner, Barry Mann and Cynthia Weil

Released in 1987
US Billboard Hot100#2
From The Album
"An American Tail: Music From The Motion Picture Soundtrack"


:原詞は太字

Somewhere out there,
Beneath the pale moonlight,
Someone's thinking of me,
And loving me tonight.

どこか遠いところ
おぼろ月の下で
誰かがわたしを思って
今夜愛してくれているの

Somewhere out there,
Someone's saying a prayer,
That we'll find one another,
In that big somewhere out there.

どこか遠いところ
誰かが祈ってくれてるんだ
僕たちが互いに出会えるように
この大きな世界のなかのどこかで

And even though I know
how very far apart we are,
It helps to think 
we might be wishing 
on the same bright star,

わかっているさ
僕たちどんなに遠く離れてたとしても
僕たちは輝く同じ星に祈ってるってことを
思い出させてくれるんだ

And when the night wind 
starts to sing a lonesome lullaby,
It helps to think 
we're sleeping underneath the same big sky!

夜風が淋しい子守唄を
奏で始めようとも
私たち大きな同じ空の下で
眠りについてることを
思い出させてくれるのよ

Somewhere out there,
If love can see us through,
Then we'll be together,
Somewhere out there,
Out where dreams
Come true...

どこか遠いところで
愛が私たちを見守ってくれるなら
そのとき二人は巡り合い
ひとつになれるんだ
どこか遠いところ
その先の
夢がかなう場所できっと…

(Words and Idioms)
pale moon=おぼろ月

日本語訳 by 音時

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◆ソングライターのバリー・マンは全米ヒット曲を沢山持っています。奥様のシンシア・ワイルとのコンビで作ったヒット曲は他には以下がありますね。

"Rock and Roll Lullaby" – B. J. Thomas.(1972年#15)
"Here You Come Again" – Dolly Parton.(1977年#3)
"Just Once" – James Ingram with Quincy Jones.(1981年#17)
"Never Gonna Let You Go" – Sérgio Mendes.(1983年#4)

◆リンダは"Somewhere Out There"まで他の歌手とのデュエット経験はなかったようです。一方のジェームズ・イングラムはその反対で、パティ・オースチンやマイケル・マクドナルドなどデュエットでヒット曲がありました。
 でも今回のこのデュエット曲は二人の歌声が対照的ながらも後半に絡み合います。情熱的で感動的な曲になりましたね!リンダはこのあともバリー・マン&シンシア・ワイルの作品"Don't Know Much"をアーロン・ネヴィルと歌っています。(1989年#2 *トム・スノウも共作)

◆"Somewhere Out There"が最高位2位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles For The Week Ending March 14, 1987

4週連続1位のボン・ジョヴィに代わり、ヒューイが1位。翌週はリンダ久々に…またはこの週10→3位に急上昇のジャネジャクが…と期待しましたが、この週5位の"リーン・オン・ミー"が1位にジャンプアップします。

-1 2 JACOB’S LADDER - Huey Lewis & The News
-2 4 SOMEWHERE OUT THERE - Linda Ronstadt & James Ingram
-3 10 LET’S WAIT AWHILE - Janet Jackson
-4 1 LIVIN’ ON A PRAYER - Bon Jovi
-5 12 LEAN ON ME - Club Nouveau

-6 9 MANDOLIN RAIN - Bruce Hornsby & The Range
-7 5 RESPECT YOURSELF - Bruce Willis
-8 8 BIG TIME - Peter Gabriel
-9 3 YOU GOT IT ALL - The Jets
10 13 NOTHING’S GONNA STOP US NOW - Starship

◆映画「アメリカ物語」から。



◆日本では「恋におちれ」の大ヒットのある小林明子さんが「こころの炎」というタイトルでカバーしています。TBSドラマ「芸能社会」の主題歌とのこと。(時任三郎さん、南野陽子さん出演)シングルのB面は同曲の杉田二郎さんとのデュエットの模様です。