2月14日、バレンタイン・デーです。
「そんなの関係ねーよ」(-_-)って実は僕もそうなのですが…小中高とドキドキで過ごした日々が懐かしいなあ…(遠くを見つめる)。

かつてローマでは愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がると、兵士たちの婚姻を禁止した。キリスト教の司祭だったヴァレンティヌスは兵士たちを憐れみナイショで結婚式を挙げていた。そのことを知った皇帝は怒りヴァレンティヌスを処刑した。その日2月14日が「恋人たちの日」となった…そうです!

そんなわけで「Nevereinding Music」でも「恋人たちの歌」を取り上げます。とは言うものの、どの曲にしようか迷ったあげく、この曲に。
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1983年に全米61位だったこの曲が、5年後にNo1ヒットになってしまう。こんな現象はめったにありませんでした!

◆シェリフ(Sheriff)はカナディアン・ハードのバンドです。この曲は1983年の彼らのデビューアルバムに収められた曲でカナダのチャートでは8位のヒットになりましたが、全米では61位にとどまり、彼らは失望し、結局バンドは1枚のアルバムのみを残して解散してしまいます。
 でも1988年にローマやニュー・ヨークのDJがこぞってこの曲を流し始め、それを受けて地方のラジオ局もこの曲をかけていきます。キャピトル・レコードはこの曲の再リリースを決めて発売したところ、あれよあれよと言う間にNo1ヒットに!こんなことってあるんですね。いい曲って受け継がれていくものなんですね。

 “When I'm With You”が全米No1ヒットになった頃、SheriffのボーカリストであったFreddy Curciはピザのデリバリーのアルバイトをしていた!という伝説があります(笑)

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◆FreddyはSheriffの再結成を仲間に呼びかけます。応じたメンバーもいましたが、もう過去のこととして応じなかったメンバー達は、再結成にあたって"Sheriff"のバンド名は名乗らないよう、条件をつけました。その結果、元Sheriffの Freddy Curci(Vo)と Steve DeMarchi(G.)が中心になってバンド名 "Alias(エイリアス)" を結成、他のメンバーのArnold Lanni(Key.)とWolf Hassell(B.)はバンド名"Frozen Ghost"を結成します。

 その後"Alias"の方は、"More Than Words Can Say(きみがほしい)"の全米2位の大ヒットを翌年(1989年)に出しましたね!(ちなみに"Alias"って意味は"別名"って意味だそうですよ)

◆この曲の作者はSheriffのキーボードのArnold Lanni。Valeri Brownという女性と出会って恋に落ちたときのことを歌にしたようです。

"僕がピアノの前に座り、コーヒーをピアノに置き、鍵盤をポロンポロン引き始めたんだ。4分後くらいかな。曲の80%はできあがったよ。僕はヴァレンタインデーにValeriに聴かせたんだ。""僕はきみにあげられるものは、この歌の他にはなにもない。だからこの歌はきみの歌なんだよ"って言ったら彼女は気に入ってくれた。そして2年後、僕と彼女は結婚したのさ…"

・・・(-_-)うーむ。才能がある人はこういうことができていいなあ。

Sheriff When I'm

Writer(s) Arnold Lanni
 Lyrics c EMI Music Publishing, Warner/Chappell Music, Inc., Universal Music Publishing Group

Released in 1983
US Billboard Hot100#61
Released in 1988

US Billboard Hot100#1
From The Album“Sheriff”

:原詞は太字

I never needed love like I need you
And I never lived for nobody,
but I live for you
Oooh, babe, lost in love is what I feel
when I'm with you

僕がきみを必要としてるほど
愛を必要とは思ってなかったんだ
僕は誰のために生きてるわけじゃない
でもきみのために生きていくんだ
そうさ ベイビー
僕は愛に夢中になってしまう
きみと一緒にいるとね

Maybe it's the way you touch me
with the warmth of a sun
Maybe it's the way you smile,
I come all undone
Oooh, babe,
lost in love is that I feel
when I'm with you

きみが僕に触れてくるせいなのかな
それは太陽のようにあたたかい
きみの笑顔のせいなのかな
ぼくはもう自分を忘れてしまうんだ
ああ ベイビー
僕は恋に落ちてしまったんだ
きみと一緒にいるとね

Baby, oh I get chills
when I'm with you
Baby, my world stands still
When I'm with you
When I'm with you


ベイビー 僕は幸せに身震いしてしまうよ
きみと一緒にいると
ベイビー 僕の世界は止まってしまうんだ
きみと一緒にいると
きみが一緒にいてくれると

I never cared for nobody
like I care for you
And I never wanted to share the things
I want to share with you
Oooh, babe,
lost in love is what I feel
when I'm with you


誰も好きになったりしなかった
僕がきみを好きになったようには
何かを共有したくなることもなかったのさ
きみと何かを分かち合いたくなるようには
ああ ベイビー
僕は恋に落ちてしまったんだよ
きみと一緒にいるとね

Baby, oh I get chills
when I'm with you
Baby, my world stands still
When I'm with you
When I'm with you


ベイビー 僕は震えちゃうんだ
きみと一緒にいるとね
ベイビー 世界が止まってしまうよ
きみと一緒にいると
きみと一緒にいると

Baby, oh I get chills
when I'm with you
Baby, my world stands still
When I'm with you
When I'm with you
When I'm with you
When I'm with you...

嬉しいと震えるんだね
きみと一緒にいるとわかるんだ
世界が止まって見えるのは
きみと一緒にいるからなんだ
きみと一緒にいると
きみと一緒にいると…

(Words and Idioms)
come undone=失敗する、破滅する

日本語訳 by 音時

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◆"When I'm With You"が1位になった週の全米チャートです。
US Top 40 Singles February 4, 1989

陽気な曲「Two Hearts」に代わって1位に。2位にすぐポーラが迫ってます。おおっホワイト・ライオンが第3位。ボンジョヴィ4位もカッコいい曲です。6位デフレパ「尼、下痢で~」(空耳名作)。9位ティファニーちゃんもいい曲です。

-1 2 WHEN I’M WITH YOU –•– Sheriff – 18 (1)
-2 6 STRAIGHT UP –•– Paula Abdul – 10 (2)
-3 5 WHEN THE CHILDREN CRY –•– White Lion – 14 (3)
-4 7 BORN TO BE MY BABY –•– Bon Jovi – 11 (4)
-5 9 WILD THING –•– Tone Loc – 10 (5)

-6 3 ARMAGEDDON IT –•– Def Leppard – 12 (3)
-7 8 THE WAY YOU LOVE ME –•– Karyn White – 17 (7)
-8 4 DON’T RUSH ME –•– Taylor Dayne – 14 (2)
-9 10 ALL THIS TIME –•– Tiffany – 14 (9)
10 1 TWO HEARTS –•– Phil Collins – 12 (1)


◆シェリフのVocalistの Freddy Curci と Steve DeMarchi がスタジオで"When I'm With You"の話をしています。(2016年のもの)