本日はシカゴのギタリスト"テリー・キャス"が天国に旅立った日。拳銃の暴発、という信じられないような事故でした...。テリー、R.I.P...。(大人のMusic Calendar

 シカゴのデビューアルバムは異例の2枚組!邦題「シカゴの軌跡」でした。原題は「Chicago Transit Authority」。まだ"シカゴ"になる前のグループ名"シカゴ・トランジット・オーソリティ"名でアルバムをリリースしたんですね。

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 それが何で"シカゴ"になったのかというと… 彼らバンドがアルバムのツアーを行っている間に、本当のシカゴ交通局(シカゴ・トランジット・オーソリティ)から法的な訴訟を受け、グループは自分たちの名前を単純にシカゴと短くする事を強いられたそうです!(^▽^;)。

Chicago Debue

◆実は私「音時」はこのアルバムはまだ聴いておりませぬ...(^▽^;)。僕が洋楽を聴き始めたシカゴは「X」(アルバムジャケットがシカゴのチョコレートのやつ)の頃、やっぱり「愛ある別れ(If You Leave Me Now)」からなので、さかのぼって、2枚組には手が出せませんでした。それに、邦題がやっぱりスゴかった。(当時、まだ中学生なので、これは僕が聴くものじゃないな、と引いてしまった!?というところでしょうか) 

サイド 1
1.イントロダクション - "Introduction" (Terry Kath) ? 6:35
2.いったい現実を把握している者はいるだろか? - "Does Anybody Really Know What Time It Is?" (Robert Lamm) ? 4:35
3.ビギニングス - "Beginnings" (Lamm) ? 7:54

サイド 2
1.クエスチョンズ67/68 - "Questions 67 and 68" (Lamm) ? 5:03
2.リッスン - "Listen" (Lamm) ? 3:22
3.ポエム58 - "Poem 58" (Lamm) ? 8:35

サイド 3
1.フリー・フォーム・ギター - "Free Form Guitar" (Kath) ? 6:47
2.サウス・カリフォルニア・パープルズ - "South California Purples" (Lamm) ? 6:11
3.アイム・ア・マン - "I'm A Man" (Jimmy Miller/Steve Winwood) ? 7:43

サイド 4
1.1968年8月29日シカゴ、民主党大会 - "Prologue, August 29, 1968" (James William Guercio) ? 0:58
2.流血の日(1968年8月29日) - "Someday (August 29, 1968)" (Lamm/James Pankow) ? 4:11
3.解散 - "Liberation" (Pankow) ? 14:38

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◆この曲がデビューしたシカゴの1曲目。"マニフェスト"であるとも言えましょう。

彼ら自身も、ブラスセクションとジャズ、ロックが融合した自分たちのサウンドを「特別なもの」と思っていたんですね。歌詞の"With heaven's help it blended"の"blended"ですが、何を神様がブレンドしたのか?と思いましたが、やっぱりサウンドってことなのかなと思ってそのように和訳しました(違ってるかも)。ロックバンドだと「さあ、みんな席を立って、はしゃいじゃってくれ!」というのが普通な感じですが、彼らは「サウンドを聴いてほしい」って思いがあったんですかね。

この曲を聴くと、あらためてテリー・キャスってこんなギタリストだったんだ!とその凄さがわかります。(Wikipediaにも"キャスのギタリストとしての力量は非常に高く、ジミ・ヘンドリックスがキャスの演奏のファンになったほどである"と書いてありました)

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Songwriters Terry Kath
Lyrics c Sony/ATV Music Publishing LLC

Released in 1969
From The Album"Chicago Transit Authority"

:原詞は太字

Hey there everybody
Please don't romp or roam
We're a little nervous
'Cause we're so far from home
So this is what we do
Sit back and let us groove
And let us work on you


さあ なあ おまえら!
はしゃぎまわったり
席を飛びだしたりするなよ
俺たちはちょっと神経質になってる
だって故郷から遠く離れて来てるんだ
そうさ これが俺たちができること
くつろいで いい気分になってくれよ
おまえのために一生懸命演るからさ

We've all spent years preparing
before this band was born
With heaven's help it blended
And we do thank the lord.
So if you've nothing to do
Sit back and let us through
As we play for you


このバンドが誕生するまえに
俺たち何年も準備してきたんだ
神さまの手でサウンドが融合されたのさ
感謝しなきゃな 神さまに
何もすることがないのなら
くつろいで 聴いてくれ
おまえのために演奏するから

Now we put you through the changes
And turned around the mood
We hope it's struck you different
And hope you feel moved
So forget about your troubles
As we search for something new
And we play for you


さあ "変化"ってやつを経験してもらうよ
雰囲気を一転させちゃうのさ
違った感じの衝撃を与えたいんだ
心が動いてもらえるといい
さあ 悩み事は今だけ忘れるんだ
俺たちが新しいものを探してるようにね
おまえのために演奏するよ

(Words and Idioms)
romp=跳ね回る、走り回る、はしゃぎ回る
roam=(あてもなく)歩き回る,ぶらつく
sit back=〔椅子に〕深く座る、座って動かない、くつろぐ
work on =せっせと働く、一生懸命に取り組む
put someone through=人に経験させる、通過させる

日本語訳 by 音時



 


◆アルバムから「ビギニングス」。全米7位のヒットです。こちらはシングルエディット。



◆ピーターの伸びのあるヴォーカル。 "Questions 67 & 68"(Live in Paris. 1969)。ロバート作。



◆このドキュメンタリー映画、注目してたのですが、見逃してしまいました。DVD発売されたら買おうかな...。

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