スーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」。このアルバムジャケットはみなさんも印象深いことでしょう。

自由の女神のポーズのぽっちゃり系のウェイトレスさん(リビーおばさん)は、女優のKate Murtaghさん。設定としてはアメリカに行こうと飛行機の窓から覗いてみたら、自由の女神像がオレンジジュースとメニュー表を持って微笑みかけ、マンハッタンは朝食のお皿で、建物もケチャップボトルなどの形をしてるってユーモアがたっぷり!でした。

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◆アルバムのタイトル曲にもなったこの曲ですが、日本で大ヒットしたのはこの物悲しいメロディも日本人好み。それにオルガンやクラリネットの演奏も印象的です。この曲のSongfactsページにコメントが書かれていました。
ロジャー・ホジスンがこの曲を書いたのは彼が10代の後半で、まだイギリスに住んでいた頃でした。この曲はアメリカに渡って有名になりたいと夢見るイギリスの若者のことを描いていて、スーパートランプはまさにこのことをやりました。

 2012年のロジャーにインタビューをしたときに、彼は自分自身をこの曲に重ね、きまぐれな気持ち(whimsical mood)でこの曲を書いたと言いました。

“playing my jokes upon you”のラインはこの曲のまとめ、の感じだね。そいつはまるで心のおしゃべりみたいなものだったのさ。一緒にくっついて出てくる思いつきなど、湧いてきたアイデアを書きとめたにすぎないんだ。
 僕はビートルズがアメリカに渡ったのをよく覚えてるんだ。僕にはとても印象的だった。アメリカに行きたいと思っていた僕の夢を確実に刺激したんだ。そしてテレビで見るゴージャスなカリフォルニア・ガールズを見て、ワオっ!僕が行きたいのはここなんだって思ったのさ。

はい、そんなイギリスの若者が抱いた「アメリカに渡るイメージ」。その内容はどんなものだったのでしょうか。まずは原詞と日本語訳です。


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written by Roger Hodgson Richard Davies
Lyrics © Universal Music Publishing Group

Released in 1979
US Billboard Hot100#62
From The Album“Breakfast In America”

:原詞は太字

Take a look at my girlfriend
She's the only one I got
Not much of a girlfriend
Never seem to get a lot

僕のガールフレンドを見てよ
彼女はこのコだけなのさ
たいした彼女でもないんだよ
とりわけ何ってものもないけれどね

Take a jumbo across the water
Like to see America
See the girls in California
I'm hoping it's going to come true
But there's not a lot I can do

ジャンボジェットに乗って海を渡ろう
アメリカを観に行くみたいに
カリフォルニアの女の子にも会いたいな
いつか本当になればいいのにな
でも僕にできることは知れたもの

Could we have kippers for breakfast
Mummy dear, mummy dear
They got to have 'em in Texas
'Cause everyone's a millionaire

朝食にはキッパー(燻製の魚)を
いただけますか?
ママだいすき 干物もだいすき
テキサスでもみんな食べてるって
だって誰もが億万長者だからね

I'm a winner, I'm a sinner
Do you want my autograph
I'm a loser, what a joker
I'm playing my jokes upon you
While there's nothing better to do


僕は勝者 僕は罪人
僕のサインが欲しいですか?
僕は敗者 冗談ばっかりのヤツさ
きみにも冗談を言ってるんだ
ほかに何もやるべきことがないからね

Ba-ba-ba-dow
ba-bow-dum-doo-de-dow-de-dow, de
Ba-ba-ba-dow, 
ba-bow-dum-de-doo-de-dow
Na na na, nana na na na na

Don't you look at my girlfriend (girlfriend)
She's the only one I got
Not much of a girlfriend (girlfriend)
Never seem to get a lot 
(what's she got, not a lot)

僕のガールフレンドを見てくれた?
たった一人の彼女なんだ
たいしたガールフレンドじゃないんだよ
見た目だってそうだろう?
(高望みはできないよ)

Take a jumbo cross the water
Like to see America
See the girls in California
I'm hoping it's going to come true
But there's not a lot I can do


ジャンボジェットで海を渡るんだ
アメリカに行くみたいにね
カリフォルニアの女の子に会いたいな
いつかそうなるといいけれど
でも僕のできることってそんなもの

Ba-ba-ba-dow, 
ba-bow-dum-doo-de-dow-de-dow, de
Ba-ba-ba-dow, 
ba-bow-dum-de-doo-de-dow

Hey oh, hey oh, hey oh, hey oh,
Hey oh, hey oh, hey oh, hey oh
Na na na, nana na na na nana

(Words and Idioms)
not much of a=大した…ではない..
kipper=〔ニシンなど〕薫製の魚(イギリスでの朝食の定番)
autograph 【名】 自署、署名 〔有名人からもらう〕サイン 自筆、直筆、肉筆 自筆

日本語訳 by 音時

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◆「まだ見ぬアメリカ」をワクワクしたイメージを抱いて書いていたから?ちょっとちぐはぐな歌詞になってますね。

アメリカ人の朝食ってよくわからないから、ここイギリスのようにホテルの朝食で"キッパーをいただけますか?"(Could we have~は、Can we have~より、より丁寧な言い方になっています)なんて聞いちゃってます。
キッパーについて(英国ニュースダイジェスト)

また、"They got to have 'em in Texas"と、アメリカのなかでもいきなりテキサスが出てきますが、これはアメリカのカジノでのポーカーのルール「テキサス・ホールデム」(Texas hold 'em)が頭に浮かんで、"They got to have 'em in Texas"に引っ掛けて歌っているものと思われます。
とまあ、なかなか面白い歌詞だったのですが、この曲はイギリスでは9位になっていますが、アメリカでは62位とふるわず。アメリカ人にこの内容はウケなかった...ってことでしょうかね。

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◆2013年ロンドンでのロジャー・ホジソンのライブから。




◆リビーおばさん役のKate Murtaghさんは来日して話題を振りまいてくれたりしましたが、2017年に96歳で天命をまっとうされました。R.I.P...。

Kateさんは、こちらスーパートランプの「It's Raining Again」のPVにも出演していました。3分あたりに登場する、傘を渡してくれる老婆がKate さんです。



◆Hip Hop グループのジム・クラス・ヒーロー(Gym Class Heroes)が2007年に「Cupid's Chokehold」という曲で“Breakfast In America”を取り上げ全米4位のヒットにしています。

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新しく好きになった彼女を母親に紹介する際に“僕の彼女を見てくれよ”と始まるこの曲の歌詞がピタッと来たんですね。