1977年当時の大記録、Top100に40週=「9か月と1週間」留まった息の長いヒットになりました。ポール・デイヴィスの「アイ・ゴー・クレイジー」。全米Top40ファンの方には忘れらない名曲ですよね。

◆Paul Davisのレコードはなかなか日本では発売されなくてレコードが手に入りませんでしたが、ようやく発売されたときアルバムを購入しました!いや、待てよ、違う…You&愛でレンタルで借りたんだった…!(^▽^;)。

 Paul Davisの仙人のような見た目。アルバム「Singer Of Songs;Taller Of Tales」=歌の歌い手、物語の語り手、って意味ですね。日本ではイメージを都会のAORとして売りたかったんだろうな。タイトルは「アイ・ゴー・クレイジー」にして、ジャケットが“絵画”と差し替えになっています!(「なんクリ」にも取り上げられましたね)

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◆Paul Davisへのインタビューが載っているWebサイトを見つけました。

(Gary James' Interview With Paul Davis)
そこでインタビューアーとのやり取りのなかで、ポールと(僕の好きな)ジム・クロウチについて聞いている質問と答えがありました!


Q:あなたはジム・クロウチと仕事をしていました。そのへんのことちょっと話してもらえますか?

A:1週間くらい一緒にやってたんだ。彼の事故の2週間くらい前のことだよ。場所はアトランタのリスニング・ルームだったね。そのとき僕はアコーステックギターを弾いていて、そのとき彼を知ったんだけどとても素敵な男だったよ。人間的にもね。僕がやることを彼も気に入ってくれたんだ。実のところ、彼は僕の書いたある曲をカットしたがっていたんだけど、翌日、彼のプロデューサーに会ってきいたら、実際のところ、とてもショックだったんだ。そしてまた音楽を一緒にやってた近しい間柄の人物が悲劇に見舞われたというのも僕にとっては初めてのことだった。

 ほんとに惜しい人を失くしたよ。彼は音楽的にもピークを迎えていたわけだし。ほんとに悲しい出来事だった。また実際のところ、僕は今じゃ飛行機を乗らないようになったよ。別な友達でロニー・ヴァン・ザント(レーナード・スキナード)もいるしね。彼もいいヤツだった。ロニーほどあったかいヤツにはあったことがなかったよ。
…Paulは2008年の4月22日に天に召されました(死因は心臓発作)。このインタビューは時期は不明ですが、“Cool Night”のヒットのことも聴かれているのでもう80年代に入ってからのものでしょう。ジムやロニーが飛行機事故で亡くなったあとも、ポールは60歳まで音楽活動をカントリー畑にも移して続けてきました。60歳まで音楽活動を続け、多くの人に素敵な作品を残してくれました。

*Paul Davisの曲はこの12月に聴いてほしい感じがします…。

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Writer(s) Paul Davis
lyrics c Warner/Chappell Music, Inc., Sony/ATV Music Publishing LLC, EMI Music Publishing

Released in 1977
US Billboard Hot100#7
From The Album
"Singer of Songs: Teller of Tales,"

:原詞の引用は太字

Hello girl it's been awhile
Guess you'll be glad to know
That I've learned
how to laugh and smile


久しぶりだね
きみも喜んでくれるかな
僕が笑顔の作り方を
覚えたってことを...

Getting over you was slow
They say old lovers can be good friends
But I never thought
I'd really see you,
I'd really see you again


きみをだんだん忘れようとしてるんだ
昔の恋人はいい友達になるっていうけど
僕はちっともそう思わない
だってきみに会いたいんだ
きみにまた会いたかったんだ

I go crazy
When I look in your eyes
I still go crazy
No my heart just can't hide
that old feelin' inside
Way deep down inside
Oh baby,
you know when I look in your eyes
I go crazy


僕はおかしくなってしまう
きみの瞳をのぞき込むと
もう夢中になってしまうんだよ
ああ この気持ちを抑えておけない
この心の かつての想い
心のずっと奥底の想い
ああ ベイビー
きみの瞳を見ると…
僕はおかしくなってしまうよ

You say he satisfies your mind
Tells you all of his dreams
I know how much that means to you

彼はきみの心を満たしてくれるんだって
夢のすべてをきみに語ってるんだね
それがきみにとって大切だってこと
僕もわかってるよ

I realize that I was blind
Just when I thought I was over you
I see your face and it just ain't true
No it just ain't true


僕には何も見えてなかったと気づいたよ
きみのことを忘れられたと思ったとたん
きみの顔を見たら
それは間違いだったとわかったよ
ああ そんなのウソだったんだ

I go crazy
When I look in your eyes
I still go crazy
That old flame comes alive,
it starts burning inside
Way deep down inside
Oh baby
you know when I look in your eyes
I go crazy

僕はきみにのめり込んでいく…
きみの瞳を見るとわかる
きみが狂おしいんだ
以前の想いが沸き起こる
心のなかで炎のように
心のずっと奥底から…
ああ ベイビー
きみの瞳をのぞき込むと
僕はきみに夢中なんだ…

Oooh, oh ooh, oh
I go crazy
You know when I look in your eyes
I go crazy
No my heart just can't hide
that old feelin' inside
Way deep down inside
I go crazy

僕はおかしくなってしまう
きみの瞳を見ていると
気も狂わんばかりなんだ
ああ この想いを隠し切れない
かつてのきみへの想い
心のずっと奥底の想い
きみのことが狂おしいんだ…

(Words and Idioms)
old=いつもの 例の 時代遅れの
way=はるかに うんと
deep down inside=心の底では

日本語訳 by 音時

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◆昔の恋人...ずっと会えないでいたけど、ようやく“作り笑い”はできるようになった。もう彼女は昔の恋人で、別な彼氏と素敵な恋をしてるんだ...そう思ってはいたけれど、きみの姿を見かけたら...ああだめだ、理性で解決するなんてできない。僕はまだ、きみを狂おしいほど好きでいたんだ...その想いが込み上げてきてしまう...。

この曲がじわっとヒットしてきたのは、こうした経験がまた多くの人(世界中の!)に共通してあるからなんだろうな...と思います。(わかるぅ...)

◆(PS)エルトン・ジョンのバンドでドラムを叩いていたナイジェル・オルスンの「涙のダンシング・シューズ」のプロデュースがポールだと知って感動しました…!

◆"I Go Crazy"が最高位7位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles 18th March, 1978

1位・2位・3位・5位がバリー・ギブの作品って凄すぎる。4位クラプトンも入れて、1~5位がすべてRSOレコードという週でしたね!Paul Davisは7位を3週続けてダウンしていきます。この週のチャート、確かにノートに付けた気がします。10位ビリー、9位シックというチャートをウン、確かにノートに書いたぞ。(このチャートを付けていたノート、どこに行ってしまったのかな...)

-1 2 NIGHT FEVER –•– The Bee Gees
-2 6 STAYIN’ ALIVE –•– The Bee Gees
-3 4 EMOTION –•– Samantha Sang
-4 5 "LAY DOWN SALLY –•– Eric Clapton
-5 1 (Love Is) THICKER THAN WATER –•– Andy Gibb

-6 10 CAN’T SMILE WITHOUT YOU –•– Barry Manilow
-7 8 I GO CRAZY –•– Paul Davis
-8 3 SOMETIMES WHEN WE TOUCH –•– Dan Hill
-9 7 DANCE, DANCE, DANCE (Yowsah, Yowsah, Yowsah) –•– Chic
10 9 JUST THE WAY YOU ARE –•– Billy Joel


◆この曲がヒットしていた頃ですね。髪もヒゲも長い…。



◆ポールがカントリーでだいぶやってから90年代に入ってからのステージですね。上の動画より若い!?



◆Paulがプロデュースしたナイジェル・オルスン「Dancing Shoes」