彼か、自分か、どっちにするのか…。意を決して彼女に話すつもりなんだな…。
この歌はアルバム「Partners In Crime」のなかでは、特にヒネった物語はない、どストレートな男女関係の話。自分の吸っていない銘柄の煙草の吸殻を発見したところから、知ってしまった彼。
"Not one gets to get it for free"......代償払わずに何も手にすることはできない..という歌詞が印象に残りました。.間奏のルパートの「OOHHHHH OHHHHH OHHHHH…」のスキャット(!)が哀愁をかきたてる感じがします。
◆今年7月に発売されたムック本「AOR AGE Vol.14」はなんとルパート・ホームズの特集!本屋さんで見つけて、"ギャっ!"と興奮してすぐ購入しました。ほんと"ギャっ"という声が自分で出たのを覚えてます(^▽^;)
この本では「パートナーズ・イン・クライム」収録の全曲をルパート自身が解説していて、とても興味深く読めました。
ルパートによると"アルバムのほとんどの曲が2人の男女をテーマにしているけど、この曲(Him)だけは3人の男女によるストーリーだよ。僕、彼女、そして、僕は名前も知らない男。この3人。僕とその男のどっちを取るんだ、っていう"etc...
◆(オマケ)この曲の歌詞の洒落た部分“It's goodbye to you and I、Back to her and I without…”という箇所ですが、歌詞では「her and I」となっているけど、Rupertは「me and her」と歌ってますよね。
で、このあと、彼女がどっちを取ったかというと...実は「Him」の続編と言われている曲が、Rupertの次のアルバム「Adventure」の中に入っている。「I Don't Need You」(Billboard Hot100#56)がそれであるとのこと。
*Songfactの「Him」のページに“Holmes 1980 album Adventure contained the track "I Don't Need You," which follows the character in this song.”とあります。
*Songfactの「Him」のページに“Holmes 1980 album Adventure contained the track "I Don't Need You," which follows the character in this song.”とあります。
*「続 Him」="I don't need you"はまた別の機会に…。
Songwriters: HOLMES, RUPERT
c Warner/Chappell Music, Inc.
Released in 1979
Billboard Top100#6
From The Album“Partners In Crime”
:原詞は太字
Over by the window,
there's a pack of cigarettes
Not my brand, you understand,
sometimes the girl forgets
She forgets to hide them
I know who left those smokes behind
She'll say, OH he's just a friend
And I'll say, OH i'm not blind to
I know who left those smokes behind
She'll say, OH he's just a friend
And I'll say, OH i'm not blind to
窓の向こうに
タバコの小箱が置いてある
僕の吸ってる銘柄じゃない
そうなんだよ 女ってのは
しばしば忘れちゃうのさ
タバコの小箱が置いてある
僕の吸ってる銘柄じゃない
そうなんだよ 女ってのは
しばしば忘れちゃうのさ
彼女は隠すのを忘れた
そのタバコを吸う奴を知ってるけど
聞いてみたところで彼女は
「彼はただの友達よ」って言うだろう
でも僕は言う
「僕の目は節穴じゃないんだよ」って
そのタバコを吸う奴を知ってるけど
聞いてみたところで彼女は
「彼はただの友達よ」って言うだろう
でも僕は言う
「僕の目は節穴じゃないんだよ」って
Him, him, him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
No one gets to get it for free
It's me or it's him
彼のこと 彼のことを
彼女はどうするつもりなんだろう
彼がいなくても彼女は平気なのか
それとも僕がいなくても…?
僕のこと 僕のこと
何の代償を払うこともなく
手にすることはできないんだよ
僕を取るのか それとも彼か
Don't know what he looks like
Don't know who he is
Don't know why, she thought
that I would say what's mine is his
I don't want to own her
But I can't let her have it both ways
Three is one to many of us
She leaves with me, or stay with
Don't know who he is
Don't know why, she thought
that I would say what's mine is his
I don't want to own her
But I can't let her have it both ways
Three is one to many of us
She leaves with me, or stay with
彼が誰に似てるかなんて知らない
そもそも彼が誰かを知らないんだ
「彼女は彼のものだよ」なんて
僕が言うわけないだろう?
彼女を束縛するつもりはないんだ
でも2人ともってわけにはいかない
僕たちに「3人」は多すぎる
彼女は僕と出発するのか
それとも彼ととどまるのか
Him, him, him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
No one gets to get it for free
It's me or it's him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
No one gets to get it for free
It's me or it's him
彼と 彼と
彼女は彼とどうしようっていうの
彼女は彼なしで
やっていかなきゃいけないんだ
それとも僕と別れるのかい
僕と 僕と
何もしないで
手に入れることはできないのさ
僕と 彼か どちらかなんだ
OOHHHHH OHHHHH OHHHHH
If she wants to, she can have him
Just exactly how we once were
It's goodbye to you and I
Back to her and I without
もし彼女が望むなら
彼を選ぶこともできるんだ
僕らがかつてそうだったようにね
「きみとぼく」の関係にサヨナラして
「彼女とぼく」の関係に戻る
そして僕は…
Him, him, him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
Not one gets to get it for free
Time for me to make the girl see
It's me or it's
Him, him, him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
Not one gets to get it for free
Time for me to make the girl see
It's me or it's
Him, him, him
What's she gonna do about him
She's gonna have to do without him
Or do without
Me, me, me
彼とは関係なくなるんだ
彼と 彼と
彼は彼とどうする気なんだろう
彼は彼なしでやっていけるのか
それとも僕なしで
僕と 僕と
何の代償も払わず
誰も手に入れることなんかできない
あの娘に知ってもらう時がきた
僕か 彼なのか…
彼と 彼と
彼は彼とどうする気なんだろう
彼は彼なしでやっていけるのか
それとも僕なしで
僕と 僕と
何の代償も払わず
誰も手に入れることなんかできない
あの娘に知ってもらう時がきた
僕か 彼なのか…
日本語訳 by 音時
自分の愛している人が別な人を愛していることを何かで知ってしまうことがある。そしてそれはドラムの音のようにズシンと…、とルパートが語るところで、ドゥーンとベース、ズシーンとドラムが鳴って演奏が始まる。こんな風に思って冒頭の音を入れてたのがわかった。(日本のTVショーから)
貴重映像だな、コレ...。
◆「Him」の続編?アルバム「アドベンチャー」から"I Don't Need You"
(この記事はこちらのページを参考にしました)
Songfact Him by Rupert Holmes
Wikipedia Partners In Crime
Wikipedia Him(Rupert Holmes song)
「AOR AGE」Vol.14 (シンコーミュージックエンターテインメント)
Songfact Him by Rupert Holmes
Wikipedia Partners In Crime
Wikipedia Him(Rupert Holmes song)
「AOR AGE」Vol.14 (シンコーミュージックエンターテインメント)
コメント
コメント一覧 (11)
なんと言ってもベースがカッコいい。ストリングスもいい感じ。ギターは3本かなあ。(低音と4拍目とアコギ) ボクのお気に入りのアレンジです。
途中に出てくるスキャットの裏声、高すぎてボクには出ません。
ふとしたことがきっかけで、好きな人が別な人に気があることを知ってしまう。相思相愛だと思っていたのに…。この主人公の落胆といったら計り知れません。それを始めのベースとドラムで表現したのですね。
高校の先生が言っていました。「三角関数より難しい三角関係」 名言だと思います。
HIMは百万人の英語で取り上げられていて、当時中学生の私にも理解できる語彙、内容でよく口ずさんでいました。
(三角関係も煙草もないですけど(笑))
それと、煙草のブレンドとは銘柄なんですね。
Time for me to make the girl see、という歌詞の部分ですね。ただこの日本のスタジオで歌うルパートの姿を見てると、とても力強く?「白黒はっきりつけさせてやる」みたいな決意まんまんという感じです。愛しているから憎さも出てきている、、そんな男女の間を歌ってるという解釈をしました。
そんな僕でも最新号Vol.15「マーク・ジョーダン」特集はほとんど知らない情報ばかりで興味はあったのですが、立ち読みで済ませてしまいました(^▽^;)。
AOR AGEという雑誌があるのは初めて知り、早速
楽天ブックスでVol.14を購入してしまいました!
音時さん、情報ありがとうございました😊
相手に“僕と彼とどっちを取るんだ?”と迫るのではなく、自分のことではあるのに“僕と彼のどっちをとるのかは、彼女が決めることなんだ”と第三者に説明しているような立ち位置なんですよね。“彼女を束縛したくない”という歌詞もありますが、彼女を失いたくない必死さは、、感じないですよね。それって、、どうなのでしょう?(^_^;)。でもそういう男が主人公の曲なんですね。
ところが、音時さんの訳詞を読んで気づいたのですが、恋の歌なのに"you"がほとんど出てこない。彼女に他の男の影を見つけた瞬間、ふっと我にかえってしまい、彼女のことを(少なくとも今は)三人称の"She"としか呼べなくなったのかな。この曲も最初は直球と思っていましたが、やはりこの人の歌詞には奥に何かあるのかも、という気がしてきました。