スティーヴィーの「キー・オブ・ライフ(Songs in the key of life)」は、ずっしりと重い2枚組アルバム(2枚LP+1枚シングル)でした。このレコードは定価で4,000円くらいだったでしょうか、僕には手が出ない価格でしたので、高校になってから、有楽町の中古レコード屋さんの「Hunter」さんで、3,000円くらいで売っていたときに買ったような記憶があります。当時の僕にとっては「高い買い物」であったし、重量もずっしり重いことからも大切に聴こう!と思いました!!

正真正銘の最高傑作、スティーヴィー・ワンダー『Songs In The Key Of Life』
discovermusic

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◆シングルになった曲や聴きどころがA(Sir Duke),B(I Wish),C(Isn't She Lovely),D面(As、Another Star)とそれぞれに散りばめられていましたので「全部聴かないといけない」(笑)
 でもA面から聴く時には、やっぱりこの曲、じっくり聴いてしまいました。

 超大作「キー・オブ・ライフ」の1曲めがこの「ある愛の伝説(Love's in need of love)」。静かなオープニングから始まり、「愛が必要なんだ」と歌うスティーヴィーにコーラスが何度も重なってくるのは黙って聴かなくてはいけないような緊張感がありました。

◆朝だか夕方だか夜だかはわかりませんが、おなじみの(あなたの)アナウンサーが「深刻なニュースです」と告げてきます。そのニュースは「愛が愛を必要としている」こと。今すぐ「あなたの愛を送ってください」と呼びかけられます。

 スティーヴィーのその後にも発表した色んな作品を振り返ってみると、

・「Send one your love(愛を贈れば)」も
・「I just called to say I love you(心の愛)」も

"こころの奥底にある愛をお互いに伝えあおう"と言っているのが共通していますね。

人のこころの問題だけで解決するほど社会の問題は単純ではないかと思いますが、まずは「あなたの愛を送ること」から始める必要があるんだ...そう思います。

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(Stevie Wonder)

Released in 1977
From The Album“Songs in the key of life”

:原詞は太字

Good morn or evening friends
Here's your friendly announcer
I have serious news to pass on to everybody

What I'm about to say
Could mean the world's disaster
Could change your joy and laughter
To tears and pain
It's that

おはようございます または
こんばんは みなさん
私はおなじみのアナウンサーです
みなさんにお伝えする深刻なニュースです

私がいま まさにお伝えするのは
世界の大災害を意味するものかもしれませんし
みなさんの喜びや笑いを
涙と痛みに変えてしまうかもしれません
それはこういうことです...

Love's in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
Hate's goin' round
Breaking many hearts
Stop it please
Before it's gone too far

今日 愛が愛を必要としています
もう待ったなしです
あなたの愛を今すぐお送りください
憎しみが蔓延し
たくさんの心が傷つけられたいます
どうか それを止めてください
行き過ぎてしまう前に...

The force of evil plans
To make you its possession
And it will if we let it
Destroy everybody

We all must take
Precautionary measures
If love and peace you treasure
Then you'll hear me when I say oh that


悪の力は企んでいます
あなたを取り込んでしまおうと
その力を放っておくものなら
全ての人を滅ぼしてしまいます

我々は予防策を
取らなくてはなりません
愛と平和を愛しみたいなら
そのとき 私の言葉を聞いてくれますね

Love's in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
Hate's goin' round
Breaking many hearts
Stop it please
Before it's gone too far


今日 愛が愛を必要としています
もう待ったなしです
あなたの愛を今すぐお送りください
憎しみが蔓延し
たくさんの心が傷つけられたいます
どうか それを止めてください
行き過ぎてしまうまえに...

People you know that
Love's in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
You know that hate's goin' round
Breaking many hearts
Stop, stop it please
Before it's gone too far

みなさん おわかりでしょう
今日 愛が愛を必要としていることを
遅れてはいけません
あなたの愛を今すぐ送るのです
憎しみが広まっていて
たくさんの心を傷つけています
止めるのです お願いです
行き過ぎてしまうまえに

It's up to you cause
Love's in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
You know that hate's, hate's goin' round
Breaking, hate's tried to break my heart many times
Don't, you've got to stop it please
Before, before, before


あなた次第なのです
愛が愛を必要としているから
今すぐ
あなたの愛が必要です
憎しみや妬みが広がって
何度も私の心も傷つけられそうになりました
どうか 止めるのです
手遅れに 手遅れになるまえに

Love's in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
You know that hate's goin' around,
hate's goin' round
And it tried, breaking up many hearts
You've got to,
I've got to,
They've got to,
We've got to,
They've got to,
We've got to
Stop it before it's gone too far


あなたが
わたしが
誰もが
わたしたちが
止めましょう
行き過ぎてしまうまえに

Love's, love's in need of love
Did you ever think
that love would be in need of love today
Don't delay
Send yours in right away
Hate's hate
Bring it down a little
Love is very peaceful
So bring it down a little


愛が愛を必要としているのです
そう思ったことがありませんか?
あなたの愛を今すぐ送ってください
愛はとても平和的なのです
だからあなたの愛を少しだけでも

(Love's in need of love today)
(Don't delay)
(Right away, away)
(Love's in need of love today)
(Don't delay)
(Right away, away)
(Hate's going round)
(Breaking hearts)
Well, please stop it (Stop it please)
L-O-V-E love (Gone too far)

L-O-V-E love
(Love's in need of love today)
(Don't delay)
(Right away)
Just give the world love

(Words and Idioms)
pass on to=~に伝える、~につなぐ、~に移る 〔財産を〕
be about to=今すぐ~する」「まさに~しようとしているところだ」
disaster=(生命・財産などを失わせるような突然の、または大きな)災害、大惨事
in need of=~を必要として
precautionary measure=予防措置; 予防策; 予防手段

日本語訳 by 音時

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◆「なぜ私たちアーティストが愛の歌を歌わなければならないのでしょう。愛が必要だと。」
「自らを愛に捧げる人々のようにできたら、そして愛に生きられたら、こんな曲はいつかいらなくなるでしょう。」...ステージに登場するのはジョージ・マイケル!!
(Apollo Theatre, New York City 4 May 1985)