(梅雨の季節の"雨(Rain)"Song特集が続いています…!)

シカゴには数あるアルバムがあるけれど、このアルバムアートワークが一番好きだな!(シカゴ・チョコレートが美味しそうです!)

◆"シカゴⅩ"は「カリブの旋風(かぜ)」という邦題が付いたのは、この曲をはじめとするカリブ風、トロピカルなアレンジ曲からかな。「雨の日のニューヨーク」はタイトルだけだと雨のもの淋しさを感じるかもしれませんが、サウンドはホンワカ、ピーター・セテラのヴォーカルもなかなか明るいです。雨の日に聴くウキウキソングに挙げましょうか!

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◆さて、この曲は「シカゴⅩ」ではファーストシングルになりましたが、最高位は32位でイマイチでした。まあヒットするのも地域限定?ですしね。
 ただしシカゴはこのあとのセカンドシングルにて、"長い夜"(松山千春じゃない)でも"サタデー・イン・ザ・パーク"でもなし得なかった全米No1曲を出すんですね。それが「愛ある別れ(If You Leave Me Now)」で、甘い声で歌うヴォーカルのピーター・セテラの名前も全米じゅうに広まったのだろうと思います。

amenohino


Writer(s) Robert Lamm

Released In 1976
US Billborad Hot100 #32
From The Album“Chicago Ⅹ”(カリブの旋風)

:原詞は太字

Another rainy day in New York City
Softly sweet, so silently it falls
As cross town traffic crawls


ある雨の日のニューヨーク
そっと優しく とても静かに雨が降る
街を横切り のろのろ交通渋滞

Memories in my way in New York City
Tender, tough, too tragic to be true
And nothing I can do


僕のニューヨークの思い出
それはやさしくたくましく あまりにも悲劇的
僕にはどうしようもなかったのさ

City workers cheer
The taxis disappear
Another rainy day in New York City


街で働く人々は元気
タクシーは姿を消している
ある雨の日のニューヨークの風景

Another spacey stay in New York city
High up in an overpriced hotel
The view is really swell


ニューヨークでの現実的じゃないある日の滞在
でも 料金が高い高層ホテルから見る
光景はとても絶景だよ

Windy, wet and gray in New York City
No one here I really want to see
Old friends and family


風が強く 湿ってどんより曇ったニューヨーク
本当に会いたい人はここにはいない
昔からの友達や家族もいないんだ

So suddenly serene
The air is fresh and clean
Another rainy day in New York City …

突然のように晴れてきて
新鮮できれいな空気に包まれる
とある雨の日のニューヨーク…

It's another rainy day…
Just a rainy rainy day…


ある雨の日の風景さ…
ただのありふれた雨の日の…

It's another rainy day…
Just a rainy rainy day…


ある雨の日の風景さ…
ただのありふれた雨の日の…

(Words and Idioms)
spacy=ボーッとなった、現実離れした、奇妙な、現実味のない
overpriced =〔価格や請求額が〕高過ぎる、法外な
swell=【形】1.〈話〉流行の服装をした、しゃれた装いの 2.〈話〉素晴らしい、見事な
serene=(天候など〉晴朗な,うららかな,のどかな

日本語訳 by 音時

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◆"Another Rainy Day…"の"Another"。"Another"という言葉にはいろんな意味がありますが、ここでは“ありふれた”“ふつうの”という意味で解釈をしました。

◆この曲の主人公は今どこにいるのかな。途中、「ニューヨークの思い出は(悲惨なものだった)」と歌っているので今はいなくて、アメリカの別な都市へまた単身赴任?(^_^;)  彼自身の思い出はよくないものの、NYという街を決して嫌いな感じは伝わってきませんよね。ニューヨークシティでは、今日も様々な人がそれぞれの人生を生きています…っていう歌なんだろうと思います。

◆“雨の日のニューヨーク”が最高位32位を記録した週のチャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 7th August, 1976

エルトン&キキ・ディーの“恋のデュエット”が首位に。
ビーチ・ボーイズとビートルズがトップ10で並んでチャートインしてます!

1 5 DON’T GO BREAKING MY HEART –•– Elton John and Kiki Dee (Rocket)-6 (1 week at #1) (1)
2 2 LOVE IS ALIVE –•– Gary Wright (Warner Brothers)-17 (2)
3 3 MOONLIGHT FEELS RIGHT –•– Starbuck (Private Stock)-17 (3)
4 10 LET ‘EM IN –•– Wings (Capitol)-6 (4)
5 11 YOU SHOULD BE DANCING –•– Bee Gees (RSO)-6 (5)

6 8 ROCK AND ROLL MUSIC –•– The Beach Boys (Brother)-10 (6)
7 7 GOT TO GET YOU INTO MY LIFE –•– The Beatles (Capitol)-9 (7)
8 1 KISS AND SAY GOODBYE –•– The Manhattans (Columbia)-17 (1)
9 13 YOU’LL NEVER FIND ANOTHER LOVE LIKE MINE –•– Lou Rawls (Philadelphia International)-10 (9)
10 4 AFTERNOON DELIGHT –•– The Starland Vocal Band (Windsong)-14 (1)

32 33 ANOTHER RAINY DAY IN NEW YORK CITY –•– Chicago (Columbia)-7 (32)


◆2016年2月のライヴから。Another Rainy Day in New York City, Sedona Performing Arts Center, 2/20/16



◆1978年のアルバム「風のストレンジャー」からベイ・シティ・ローラーズの“Another Rainy Day In New York City”。僕はシカゴのカバーかなとずっと思っていたのですが、まったくの別曲でした。エリックとウッディの作品です。いい歌です!




◆シカゴの歌詞を和訳していてこの曲を想い出しました。吉田拓郎さん「ある雨の日の情景」。



◆拓郎「ある雨の日の情景」を想い出したら、この曲も合わせて思い出しました。かぐや姫「アビーロードの街」。(どなたかのカバー)なかなか素敵です。