今度はゲイリーが…(泣)

この曲のスペイシーなサウンドはヘッドホンをして部屋を暗くしてよく聴きました…。

「Dream Weaver(夢織り人)」 シンガー/キーボーディストのゲイリー・ライト死去https://amass.jp/169400/


 9月4日にカリフォルニアのご自宅でお亡くなりになられた…とのこと(享年80歳)。
安らかにお眠りください…。




この曲はFM「クロスオーバー・イレブン」でカセットでエア・チェック(古!)したのを覚えてます!

やがて 一日が無限のかなたに消えようとしている
深い夜のしじまに 遠くの記憶を呼び戻し
忘れかけていた歌がよみがえる
今日もまた それぞれの思い出をのせて過ぎてゆくこのひととき
・・・クロスオーバー・イレブン


 ってナレーターの方がつぶやいて…
あの“Dream Weaver”のイントロのスペースサウンドが…すごくヨカッタ!(クロスオーバーイレブンのナレーションから録音してもよかったと思ったよ)

◆タイトルも“夢織り人”。“Dream Weaver”って言葉も深い意味を持ってそうでカッコいいと思いました。「夢を紡ぐ人」「夢から形を作る人」。そんな意味合いから、今ではAdobeのソフトウェアに“Dream Weaver”という名前のソフトもありますし、“Dreamweaver”という名前の会社もありますね。この曲のエピソードなどを調べようと思ったときにいっぱいヒットしました。

◆この曲はドラム以外はキーボードとシンセサイザーを使って演奏された歌で、ギターが使われていない、という1970年代ではレアな曲でもあります。

Song Title:「Dream Weaver」
Artist:Gary Wright


GaryDream


Songwriters Gary Wright
Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc., Universal Music Publishing Group

Released in 1976
US Billboard Hot100#2
From The Album“Dream Weaver”

:原詞は太字

I have just closed my eyes again
Climbed aboard the Dream Weaver train
Driver take away my worries of today
And leave tomorrow behind


僕はいま もう一度目を閉じた
“夢織り人”の列車に乗り込んで…
列車の運転手さん
いまの僕の悩み事を消し去ってくれ
そして明日のことを忘れさせてほしいんだ…

Dream Weaver,
I believe you can get me through the night
Dream Weaver,
I believe we can reach the morning light


ああ ドリーム・ウィーヴァー
あなたが僕を夜通し導いてくれると信じてます
ああ 夢を紡いで形にしてください
あなたとなら朝の光を見られると信じてます

Fly me high through the starry skies
Or maybe to an astral plane
Cross the highways of fantasy
Help me to forget today's pain


星空を越えて僕を高く連れて行って
それとも星の形をした宇宙船に乗せて
幻想のハイウェイを横切って
いまの心の痛みを忘れさせておくれ

Dream Weaver,
I believe you can get me through the night
Dream Weaver,
I believe we can reach the morning light


ああ ドリーム・ウィーヴァー
あなたが夜の間 一緒にいてくれるのですね
ああ 夢を織って布にしてください
朝の光を見ることができると信じてます

Though the dawn may be coming soon
There still may be some time
Fly me away to the bright side of the moon
And meet me on the other side


夜明けが間もなく訪れるけど
まだ少しだけ時間があるかもしれない
月の輝くところに連れて行って
月の裏側で僕と落ち合いましょう

Dream Weaver,
I believe you can get me through the night
Dream Weaver,
I believe we can reach the morning light

ああ ドリーム・ウィーヴァー
あなたが夜の間 一緒にいてくれるのですね
ああ 夢を織って布にしてください
朝の光を見ることができると信じてます

(Words and Idioms)
astral=「星」を意味するギリシア語:

日本語訳 by 音時


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◆ゲイリー・ライトのプロフィールを簡単に。
:(Gary Wright;本名 Gary Malcolm Wright)は、米国のミュージシャン。60年代はスプーキー・トゥースのメンバーであった。自身の歌った楽曲「ドリーム・ウィーバー」(Dream Weaver, 「夢織り人」と訳されることもある)や、ハリー・ニルソンの楽曲「ウィザウト・ユー」へのピアニストとしての参加などで知られる。元ビートルズのジョージ・ハリスンとは友人であった。

◆聴いてお分かりの通り、この曲は歌詞とともにサウンドも幻想的。この曲が書かれた背景について、Songfactsに次のように書かれていました(原文を読みたい人はこちら

ゲイリーのオフィシャルサイトに次のように彼は説明しています。

:1972年のこと。友達のジョージ・ハリスンがインド旅行に一緒に行かないかと誘ってくれたんだ。出発の数日前、ジョージは僕に“パラマハンサ・ヨガナンダ”の「あるヨギの自叙伝」のコピーをくれたんだ。言うまでもなく僕は深く影響されたよ。インドの文化と哲学にすっかり魅了されてしまったんだ。その旅行の体験は忘れられないね。70年代の前半に、他のヨガナンダの書を読んだとき“God! God! God!”という詩に出会ったんだ。

 その詩に一節は夢を織る瞑想について触れられていて僕はすぐに考えが浮かんだんだ。“夢を織る…ドリーム・ウィーバー(夢織り人)”って。僕はその歌になるだろうタイトルを書き留めたけど、そのあと忘れていたんだ。何か月か経ったある週末のことだ。イギリスの田舎町で過ごしていたとき、その旅行のことと、タイトル「Dream Weaver」を思い出したんだ。僕の心に浮かぶものがあり、アコースティックギターを取り出して曲を書き始めたんだ。1時間くらいで出来上がったよ。歌詞とメロディが溢れだしてきたんだ。実際には観ていないような光景なのにね。

 レコードがリリースされ、大ヒットした後から、多くの人がこの曲が何を意味しているのかを聞いてきた。僕は本当ははっきりと確信できないけど「この曲はある種の幻想の経験…きみを宇宙に連れていってくれる夢織り人の乗る汽車のね」と答えるんだよ。でも僕はこの説明では自分が決して納得してないのさ。何年か後に、この曲が本当は何を意味しているのか思い出してみたよ。そしたらこう思った。“Dream Weaver, I believe you can get me through the night...”ってのは、暗い僕らの試みや苦しみに無限の慈悲と愛を運んでくれる人の歌なんだって。そしてそれは神自身のことなんだよ”

・パラマハンサ・ヨガナンダの“God God God”はこちら

◆ビルボードHot100では「Dream Weaver」は残念ながら2位で終わりましたが、キャッシュボックス誌では見事1位に!
 余談ですが、改めてキャッシュボックス誌のNo1ヒットを眺めてみると面白い。ビルボードHot100=全米トップ40チャートでは「悲劇の2位」「力不足の3位」などの曲が堂々1位になったりしています!1976年だとエリック「All By Myself」「ロンリーナイト」「愛とは強いもの」「恋のブギー」「幸せのノック」「ロウダウン」「エドモンド・フィッツジェラルドの悲劇」も晴れのNo1に!

◆リンゴ・スターAll Star Bandのステージから。上に書いたDream Weaverを作った経緯も語ります…。Agua Caliente Casino, California, August 5th 2010.



(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Dream Weaver
・Wikipedia Gary Wright
・Gary Wright Official Website