ホール&オーツという名前があれば、「週間FM」の番組表に片っ端からラインマーカーを引き、録音できるものは録音していました。(ラインマーカーを引いておいて忘れる場合多々あり)

◆1977年のアルバム「裏通りの魔女(Beauty On A Back Street)」からはトップ40ヒットは生まれませんでした。FMでもほとんどかからなかったので当時は印象があまりありません。でもこの「It's A Laugh」から始まる「赤い断層(Along The Red Ledge)」はこの曲と「I Don't Wanna Lose You」がPOPでコーラスもよくっていっぺんに好きになり、そいじゃアルバムも!ということになったわけです。

 購入は日本盤でなく輸入盤で、英語力もまだなかったので、”It's a Laugh”=「お笑いだよ!」と歌ってるのはわかってましたが、今いち何が「お笑い」なんだかよくわかってませんでしたね(苦笑)。

Itsa Laugh


◆アルバム「赤い断層」ですが、このアルバムから起用されたプロデューサーはデビッド・フォスター。流行の音を取りいれ、様々なミュージシャンをゲストに呼んで作成しました。
 ジョージ・ハリスン、トッド・ラングレン、チープトリックのリック・ニールセン、元キングクリムゾンのロバート・フィリップ。とくにダリル・ホールは他のミュージシャンとも積極的に交流し、さらにニュー・ウェイヴのアーチストからにインスピレーションを取り入れたのが次の「モダン・ポップ(X-Static)」だということです。(プロデューサーは引き続きデビッド・フォスター)

 「Along The Red Ledge」…"Red Ledge"は"人生の移り変わりや変化の象徴"ということのようです。

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Song Title:「It's a Laugh」
Artist:Daryl Hall & John Oates


Songwriters Daryl Hall

Released in 1978
US Billboard Hot100#20
From The Album"Along The Red Ledge"

You must be thinkin' something
But you ain't sayin' nothing
You remember me?
I used to be your boyfriend

きみは何か考えてるのに違いない
でも何も言わないんだ
僕のことは覚えてるかい?
僕はきみの恋人だった男だよ

There ain't no point in reason
It only gets defensive
Why should we ruin
the purity of the moment?

理由なんて意味のないことさ
ただの弁解にしかならないよ
この一瞬だけでも素直になれるのに
なぜその時を汚さなきゃいけないんだい?
It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the funny thing is everyone thought
We were forever

It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid that I gotta laugh
And the other thing is I really thought
That we were special
笑っちゃうよ
大笑いさ
ばかばかしくて笑うしかないよ
皮肉なのはみんなが
僕たちの愛が永遠に続くと思ってたこと

笑っちゃうね
お笑いぐさだよ
ばかばかしくて笑うことしかできないよ
それからさらに ばからしいのは
僕たちの愛が特別だって
僕自身がほんとに思ってたことさ

Maybe I should feel guilty
Is that the American way?
But I just look at myself
As if I were above me

もしかして僕のせいだって
思うべきなのかな?
それともこれがアメリカ流なのかな?
でも
背伸びしてるかのように滑稽な
自分自身の姿がただ見えてくるんだよ

You must be thinkin' something
But you ain't saying nothing
You remember me?
I have been here always

思ってることあるんだろ?
どうして何も言わないんだい
僕のこと忘れてしまったのかい?
いつもずっときみのそばにいた男だよ
It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the funny thing is everyone thought
We were forever

It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the other thing is I really thought
We were special, we were forever
笑っちゃうね
ほんとに大笑いさ
ばからしくて笑うしかないんだ
なにが可笑しいかって それはさ
みんながみんな
僕たちの愛が永遠と思ってたことだよ

笑っちゃうだろ
大笑いだろ
ばかばかしくって笑うことしかできないよ
ほかにもあるんだ
僕ら二人が特別で永遠に別れないって
本気で思ってたのはこの僕なのさ
It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the funny thing is everyone thought
We were forever

It's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the other thing is I really thought
That we were special

So strange but it's a laugh,
what a laugh
It's so stupid I gotta laugh
And the other thing is everyone thought
We were forever
あまりにも変わってて
笑うしかないんだ
可笑しすぎるよ
ばかみたいで笑っちまうんだ
みんな僕たちの愛が
永遠に続いていくなんて思ってたんだぜ
笑っちゃうよな…

(Words and Idioms)
there is no point~=~しても意味がない
purity=純粋 混じり気のない


日本語訳 by 音時

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◆ ホール&オーツのベストCDのライナーノーツにあった、ダリルのコメントです。

"「It's A Laugh」は「Wait For Me」と切っても切れない関係にあるんだ。同じテーマについて歌っているからね。悲しい歌だけど大好きだよ"

ちなみに"Wait For Me"についてダリルのコメントは以下の通りです。

"この曲は実話なんだ。誰かにああいう気持ちになったんだ。そしてペンを走らせこの曲ができた。正直で、永遠不変の歌だよ"

・・・なるほど。"It's A Laugh"は永遠の愛だと思っていたのに恋は終わろうとしている。永遠の愛を信じてた僕はバカだった。笑うしかない、という歌であるのに対して、"Wait For Me"は"僕を待っていて お願いだ。わがままだってわかっているけど。光は消えるものってわかっているけど"ってことなんですね。

発表の順は"Along The Red Ledge(It's A Laugh)"→"X-static(Wait For Me)"なので、この曲の主人公は愛を貫いて彼なりにハッピーみたいだからホッとした??

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★It's a Laughが最高位20位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles 4th November, 1978

1 2 YOU NEEDED ME –•– Anne Murray (Capitol) -17 (1 week at #1) (1)
2 4 MacARTHUR PARK –•– Donna Summer (Casablanca) -9 (2)
3 3 REMINISCING –•– Little River Band (Harvest) -15 (3)
4 7 DOUBLE VISION –•– Foreigner (Atlantic) -7 (4)
5 5 WHENEVER I CALL YOU “FRIEND” –•– Kenny Loggins (Columbia) -15 (5)

6 1 HOT CHILD IN THE CITY –•– Nick Gilder (Chrysalis) -22 (1)
7 6 KISS YOU ALL OVER –•– Exile (Warner Brothers / Curb) -18 (1)
8 9 HOW MUCH I FEEL –•– Ambrosia (Warner Brothers) -10 (8)
9 11 BEAST OF BURDEN –•– Rolling Stones (Rolling Stones) -9 (9)
10 13 GET OFF –•– Foxy (Dash) -16 (10)

20 21 IT’S A LAUGH –•– Daryl Hall and John Oates (RCA) -11 (20)

学級委員長のようなアン・マレーさんが1位。ドナのマッカーサーパークが2位で翌週トップに。”It's a Laugh”が20位止まり。こんないい曲がなぜ…?と僕は憤慨していました(-_-メ)。チャートインした、たいていの曲は口ずさめるなあ。ノートに手書きでつけていたものなあ。

◆ライヴよりIt's a laugh (1979) - Hall & Oates 






(この記事で参考にしたページ)
・The Essential Daryl Hall&John Oates ライナーノーツ
・レコード・コレクターズ2002年4月「ホール&オーツ」
・Wikipedia Along The Red Ledge