中学校1年のときに僕が初めて買った洋楽のLPレコード。日本編集のS&Gのベスト2枚組「Golden Double Series」。これは聴き込みました…。
数カ月前にラジオを聴いていたら、サイモンとガーファンクルの「ベスト5」というコーナーがあって、5位「スカボロー・フェア」、4位「アメリカ」、3位「ボクサー」、2位「明日に架ける橋」、そして1位が「サウンド・オブ・サイレンス」だった気がします。そしてこれら5曲が全部入っているレコードを探したら…「Golden Double Series」しか売ってなくて、当時価格で3,800円。こんな大金、どうやって工面したんだろう?もしかしたら誕生日のプレゼントとかで親に買ってもらったのかな…?
◆アルバム「ブックエンド」は1968年にリリース。「America」はこのアルバムに収録されてリリースされているわけですが、シングルとして発売されるのはS&Gの解散後になるようですね。この曲のウィキペディアでは...
1971年に米国のみのプロモーション用で制作された「ご機嫌いかが (Keep The Customer Satisfied)」のB面に収められ、次いで翌1972年に、『グレイテスト・ヒッツ』のリリースに合わせてシングル盤としてリリースされ、Billboard Hot 100 で最高97位となった。一方、このシングル盤のB面に収められた「エミリー、エミリー (For Emily, Whenever I May Find Her)」は、予想外の評判を呼び、最高53位までチャートを上昇した。日本では1971年8月に独自企画のシングル盤がリリースされ、オリコンで最高15位となり、21週間チャートインした、
...となっています。
◆他の曲も好きだったけど「アメリカ」もよかったな。歌詞も当時は詳しい物語を理解してはいませんでしたが「みんなアメリカを探しにやってきたんだ」を繰り返し歌ってエンディングを迎えるのがとても哀愁がある感じでした。
でも今回あらためてチャートを確認したら、イギリスでもそこそこ、アメリカじゃホット100の97位って、全然ヒットしなかったんですね。ラジオでやっていた"ベスト5"、あれは日本でのシングル売れ行きのベスト5だったのかな?
◆他の曲も好きだったけど「アメリカ」もよかったな。歌詞も当時は詳しい物語を理解してはいませんでしたが「みんなアメリカを探しにやってきたんだ」を繰り返し歌ってエンディングを迎えるのがとても哀愁がある感じでした。
でも今回あらためてチャートを確認したら、イギリスでもそこそこ、アメリカじゃホット100の97位って、全然ヒットしなかったんですね。ラジオでやっていた"ベスト5"、あれは日本でのシングル売れ行きのベスト5だったのかな?
Song Title:「America」
Artist:Simon & Garfunkel
Writer:Paul Simon
Released in 1972
UK Singles (Official Charts Company)#25
US Billboard Hot 100#97
From The Album"Bookends"
UK Singles (Official Charts Company)#25
US Billboard Hot 100#97
From The Album"Bookends"
"Let us be lovers
we'll marry our fortunes together"
"I've got some real estate here in my bag"
So we bought a pack of cigarettes
and Mrs. Wagner pies
And walked off to look for America
"私たち恋人になって結婚するの
二人の未来を一緒にしてね"
"僕の鞄のなかには
ちょっとした「不動産」も入ってるのさ"
そして僕らは煙草ひと箱に
ミセス・ワグナーのパイを買い込んだ
僕らは歩き始めたんだ
"アメリカ"を探す旅へと…
二人の未来を一緒にしてね"
"僕の鞄のなかには
ちょっとした「不動産」も入ってるのさ"
そして僕らは煙草ひと箱に
ミセス・ワグナーのパイを買い込んだ
僕らは歩き始めたんだ
"アメリカ"を探す旅へと…
"Kathy," I said
as we boarded a Greyhound in Pittsburgh
"Michigan seems like a dream to me now"
It took me four days
to hitchhike from Saginaw
I've gone to look for America
"ねえ、キャシー"
ピッツバーグで
グレイハウンドバスに乗り込むときに
僕は言ったのさ
"今じゃミシガンも夢のように思えるよ"
サギノーからヒッチハイクするのに
4日間もかかったのさ
僕はアメリカを探しに旅立ったんだ
ピッツバーグで
グレイハウンドバスに乗り込むときに
僕は言ったのさ
"今じゃミシガンも夢のように思えるよ"
サギノーからヒッチハイクするのに
4日間もかかったのさ
僕はアメリカを探しに旅立ったんだ
Laughing on the bus
Playing games with the faces
She said the man
in the gabardine suit was a spy
I said
"Be careful his bowtie is really a camera"
バスのなかじゃ大笑いさ
乗客の顔を見てゲームで遊んだんだ
彼女はギャバジンのスーツを着た男は
スパイだって言ったのさ
僕はこう言った
"気を付けろ
アイツの蝶タイは実はカメラだぞ"って!
乗客の顔を見てゲームで遊んだんだ
彼女はギャバジンのスーツを着た男は
スパイだって言ったのさ
僕はこう言った
"気を付けろ
アイツの蝶タイは実はカメラだぞ"って!
"Toss me a cigarette,
I think there's one in my raincoat"
"We smoked the last one an hour ago"So I looked at the scenery,
she read her magazine
And the moon rose over an open field
"タバコを放り投げてよ
レインコートに1本残ってたはずだから"
"1時間前に最後の1本を吸っちゃったわ"
レインコートに1本残ってたはずだから"
"1時間前に最後の1本を吸っちゃったわ"
僕は仕方なく景色を眺め
彼女は雑誌を読み始めた
向こうの広い野原に月が昇っていった…
彼女は雑誌を読み始めた
向こうの広い野原に月が昇っていった…
"Kathy, I'm lost,"
I said, though I knew she was sleeping
I'm empty and aching and I don't know whyCounting the cars on the New Jersey TurnpikeThey've all come to look for America
All come to look for America
All come to look for America
"ねえ キャシー 僕は迷っちゃったよ…"
彼女が眠っているのがわかってて僕はつぶやく
心に穴が空いて痛いんだ
どうしたらいいんだろう?
彼女が眠っているのがわかってて僕はつぶやく
心に穴が空いて痛いんだ
どうしたらいいんだろう?
ニュージャージーの高速道路で
走る車を数えていたんだ
走る車を数えていたんだ
みんなが"アメリカ"を探しにやってきたんだ
みんな"アメリカ"を探しにやってきた
みんな"アメリカ"を探しにやってきた…
みんな"アメリカ"を探しにやってきた
みんな"アメリカ"を探しにやってきた…
(Words and Idioms)
real estate=不動産、物的財産
walk off=歩き去る
turnpike=《主に米国で用いられる》 (有料)高速道路
日本語訳 by 音時
◆"アメリカ"の歌詞について。
歌詞からすると…主人公の男の子(名前は不明)と女の子(キャシー)の住んでいる町はミシガン州の"サギノー(Saginaw)"。
ボールの実の恋人の名前が“キャシー”であることは有名ですね。
サギノーは人口が約61,000人ということなので日本の都市(市町村)に当てはめると460位くらいの新潟県 南魚沼市、徳島県 鳴門市、青森県 むつ市、群馬県 安中市あたり…。(ウィキペディアにはスティ―ヴィー・ワンダーがサギノー出身と出てましたよ)
◆二人はサギノーを出てヒッチハイクの旅を始めたのですが、車に拾ってもらうまでに4日間かかってしまいました。1人だけならともかく、男女の若いカップルだったら乗せてくれる運転手さんもいなかったのでしょうね。ヒッチハイクでピッツバーグまで行きます。
おそらくヒッチハイクでずっと行くのは難しいと判断したのでしょう。ピッツバーグからグレイハウンド(バス)に乗ります。その行き先がニュージャージーだったのでしょうかね。バスのなかでは二人で冗談を言い合って、旅を楽しんでいる様子もうかがえます。
…でも…
"タバコを放り投げてよ
レインコートに1本残ってたはずだから"
"1時間前に最後の1本を吸っちゃったわ"
僕は仕方なく景色を眺め 彼女は雑誌を読み始めた
向こうの広い野原に月が昇っていった…
レインコートに1本残ってたはずだから"
"1時間前に最後の1本を吸っちゃったわ"
僕は仕方なく景色を眺め 彼女は雑誌を読み始めた
向こうの広い野原に月が昇っていった…
の箇所の二人は雰囲気がちょっと変わっていますね。
疲れてそれぞれ別なことをし始めて…何があったのでしょうか…。
疲れてそれぞれ別なことをし始めて…何があったのでしょうか…。
「迷っちゃったよ」と眠っているキャシーの枕元でつぶやく彼。心に穴が空いてます…。そしてニュージャージーのターンパイク(有料高速道路)では渋滞?沢山の車が順番待ちをしている風景…彼は車の数を数えています。
「誰もがアメリカを探しに来ていた」「みんながアメリカを探しにやってきた」…。
"自由の国"と言われていた"アメリカ"に誰もがやってきたけれど…彼と彼女は何かを失ってしまったのかな…。
そんな想像ができるこの曲、味わって聴いてみてください。
◆Simon & Garfunkel - America (from The Concert in Central Park)
コメント
コメント一覧 (6)
「アメリカ」の歌詞は漫画家の「柴門ふみ」さんのなんだったかの作品の出だしに、家出した男女が二人で都会に出掛ける場面が引用されてたのも印象に残ってます。
「柴門さん」は名前の通り、「S&G」とりわけポール・サイモンのファンですよね。(“ブックエンド”という作品もありますね)
同級生ライブはいつも楽しそうに弟から聞いてます(笑)。ああいうマメな友達がひとりいるのは貴重ですよね(^-^)。弟が歌う曲は全く興味ないのですが、洋楽曲をパフォーマンス入りで歌うHさんとKさんネタは毎回楽しみにしてます!Mightyさんもいい洋楽曲をチョイスして、皆さんに「素敵な洋楽」を伝導してください!
中1の時に通っていた塾の講師が、やはりS&G好きの人で、僕のアートのソロアルバム「天使の歌声(エンジェル・クレア)」と貸借りしたんです。
でも、その後互いにアルバムを戻し合う機会がなく、そのままになってしまいました。
この曲は「ブックエンド」(確か68年ごろ)に収められていますね。
当時のアメリカは長引くベトナム戦争が泥沼化して疲弊し、国内は厭戦ムードになり、フラワームーブメントやヒッピー文化などのカウンターカルチャーの台頭もあり、若者が権力に対して声を上げ、自由を求めていた激動の時代。
そんな混迷の中で、ポールがこの曲に込めたのは、
ー主人公が彼女と自分探しの旅(アメリカ横断)に出たのはいいけど、それがどこにもない、探しているものが見つからないんだー
ということを歌っているのではないかと想像しました。
(間違ったことをしている)アメリカという国と、アメリカ人としての自分の見失ってしまったアイデンティティー探し。だから、切ない喪失感を感じるのです。
僕はそんな風に解釈しています。
僕も「S&G体験」をした一人なので、作曲家、演奏家としてももちろん素晴らしいのですが、
作詞家としてのポールの素晴らしさに感服しています。まるで映画を見ているようにくっきりと情景が浮かぶリリック。
ポールと出会って、詩(歌詞)の重要性を知りました。
以前出演した高校の仲間との同級生ライブでは、S&G好きの友達のギターで、この曲を思い入れたっぷりに歌いました(笑)。
今では考えられないメンバー、アートのほかにボズ、ビリージョエルなど一気に見られるなんて!! いい時代というよりは凄い時代でした。
LPは間違いなく同じものだと思いますよ。
https://monotone-extra.co.jp/SHOP/cdf-585.html
「S&G」は僕も最初に買ったのは日本編集の「2枚組ベスト」。ひょっとして同じヤツかもしれませんね(笑)
バブルの頃、東京ドームでアートガーファンクルのみ参加したコンサートがあり、明日にかける橋を歌った時、頭の先から足先をに抜けていく何とも言えない透明感を感たのを覚えています。