"ドン、ドン、パッ! ドン、ドン、パッ!"
この曲もあまりにも有名でしょう。
でもこれまで和訳を避けてきました…。




アルバム「世界に捧ぐ」(News Of The World)はアルバムジャケットも一転、これまでの優雅なコンセプトとは打って変わり、全体の流れよりも個々の楽曲を重視した作りになり、戸惑いました。クイーンのアメリカ進出の野望のなかで作られたんでしょう。
先行シングル「We Are The Champions」のタイトルも驚きましたが、アルバムではオープニングでまず度肝を抜かれました。

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"ドン、ドン、パッ!"…"ウィー、ウィル、ウィー、ウィル、ロッキュー!"
オープニングの"We Will Rock You"が2分程度で終わり、これと繋がる形で"We Are The Champions"が始まります。この曲の作者はブライアンで、"We Are The Champions"がフレディと作者は分かれますが、何かしら歌詞の意味のうえでも繋がってるに違いない、と思いました。
歌詞の大意はわかりましたがちょっと???と悩んでしまったことがあって…。

でも今回のクイーン特集でこの曲を取り上げないわけにはいきません。

以下、「英語詞」と「日本語訳 by 音時」です。和訳ノートは後半で。

Released in 1977
From The Album“News Of The World

81CAceciAeL._SX355_


Buddy you're a boy make a big noise
Playin' in the street
gonna be a big man some day
You got mud on yo' face
You big disgrace
Kickin' your can all over the place
Singin'

なあ 通りで大騒ぎして
遊び惚けてるおまえら
いつかは大物になるって野望を持てよ
顔も泥まみれだし
みっともねえことに気付くがいい
あちこちでお遊びに夢中かい?
こんなこと歌ってら

We will we will rock you
We will we will rock you

"俺たちがおまえらを揺さぶってやる!"
"俺たちがおまえらをロックするんだ!"

Buddy you're a young man hard man
Shoutin' in the street
gonna take on the world some day
You got blood on yo' face
You big disgrace
Wavin' your banner all over the place

なあ 若いヤツ 頭のカタいヤツ
街で大きな声で主張して
いつかは世界を相手にするのかい
でも顔は血だらけだぜ
鏡を一度見てみろよ
あちこちで自分の旗を振り回してばかりかい

We will we will rock you
(Sing it!)
We will we will rock you

"私たちがあなたを気づかせます"
(歌え!)
"私たちがあなたに影響力を与えます"

Buddy you're an old man poor man
Pleadin' with your eyes gonna
make you some peace some day
You got mud on your face
Big disgrace
Somebody better put you back into your place

なあ 哀れな年老いたひとよ
物乞いの瞳をしてりゃ
いつかは幸せが訪れると思ってるのかい
顔に泥がついてるのがわからないのか
とてもカッコわるいぜ
もっといい人が安息の場に
連れてってくれると思ってるのかい

We will we will rock you
(Sing it!)
We will we will rock you

"私たちがあなたを連れて行きます"
(歌え)
"私たちがあなたに幸せを与えます"

(Everybody)
We will we will rock you
We will we will rock you

(誰もが叫べ)
"俺たちがおまえらを揺さぶるんだ"
"俺たちがおまえらをロックしてやる"


(Alright)

(Words and Idiom)
cf.kick the can=かんけり、缶蹴り
take on=引き受ける、相手をする

日本語訳 by 音時

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(和訳について)
◆曲の「構成」としては3rd Verseまであって、1stは「通りで大騒ぎをしてるガキども」に向けて、2ndはちょっと悩みましたが「街頭で何か社会的な運動に参加しよう等と主張している若者たち」に向けて?、3rdはもう自分自身では前に歩いていこうとせず、誰か(神?)のご加護にすがっていきているお年寄りに向けて、歌っているというものだと思います。

 当初はそういった人たちに向かって、クイーンが"おまえらを俺たちがロックしてやる!"って歌っているとずっと思ってましたが、ん?はたしてそんなに単純な解釈でいいのか?と考えてしまいました。"We Will Rock You"が"誰が誰に向けて言っている言葉なのか、ということです。

 最終的に僕の結論は上に掲載した日本語訳の通り。"We"や"You"は色んな解釈が可能です。そして"Rock You"も、もちろんロック曲に仕上げてるから"Rock"という動詞を使っていますが、ロックする=揺さぶる=人に影響を与える、等の意訳をしてみました。

 1stは街で遊び惚けて将来のことなんて具体的に考えたりもしていないガキども達自身が「大言壮語を吐いてる」様子。何も努力せずにでっかいこと="俺たちがおまえら世間を揺さぶってやるぜ"なんて言っているのを皮肉ってる歌詞、2ndは大声で自分の主張ばかり話してる若者が、"We Will Rock You"="あなたたちに気付かせてあげます"と上から目線であることへの皮肉なんじゃないかと。そして3rdは、もう生い先のことしか考えない老人たちが慈悲を乞う相手=誰か(神?)の言葉="私があなたを幸せにしてあげましょう"って、そういう意味。

 そして最後に繰り返される"We Will Rock You"は、フレディ、そしてクイーンのメンバー達を含む"俺たち"みんなのこと。3つそれぞれのverseで皮肉ってきたけど、やっぱり俺たちも口にしたいんだよな"We Will Rock You"ってさ。

◆こんな考えに至ったのは、組曲のようにこの曲に続く"We Are The Champions"について、ブライアンのコメントを知ったからです、ブライアンはこう言っています。
この曲は自分たちをチャンピオンだと歌っているのではなく、世界中の一人ひとりがチャンピオンなのだと歌っているんだ。

この言葉を知ってから、この曲の"We"もそういうことなのかな、と思ったわけです。

"いろんなヤツが"We Will Rock You"って言ってるけど、縮こまってないで、でっかい口を叩こうじゃないか!さあ俺たちと一緒に口に出してみようぜ。"We Will Rock You"って。人生一度きり、前向きに叫ぼう。"We Will Rock You"って…!
僕は、自分自身の生きる姿勢など、この歌を自分ごとと捉えることのできる、自分のこの解釈、気に入ってます(^▽^;)。


◆"We Will Rock You"からの"We Are The Champions"。最強です。フレディ、短パンです。




◆ペプシのコマーシャル。ビヨンセ、ブリトニー・スピアーズ、ピンクが女戦士に。お金かかってます(ブライアンとロジャーがカメオ出演しています)